『憑堕のトリニティ』
作:月華
「その人から手を離しなさい」
亜里沙は、通行人を人質に取った怪人に向かって銃を向けた。
両手を刃物に改造された怪人を相手にし、人質を取られている状況は厳しい。しかし、テレパシー能力を持つ亜里沙にとっては、先手を打つことは可能だった。
亜里沙は、切れ長の瞳を鋭くさせて、怪人に向けつつ、怪人の思考を読み取る。
通行人の首へと刃物を突き立てようとした瞬間を狙って、銃弾が放たれる。
甲高い怪人の悲鳴と共に、通行人を抑えていた怪人の手が離れる。
それを狙って、捕まっていた男が、亜里沙の元へと駆け寄ってくる。
「いやあ、助かりました」
20代の平凡なサラリーマン風の男は、気の抜けたような声でそう言ってきた。
「あなたは早く逃げてください」
亜里沙が怪人に銃を向けたまま、男に声を掛ける。
「いえ、そういう訳にはいかないんです。私の狙いは、あなたの体なんですから」
そう言ってきた男から、亜里沙は殺気を感じた。
(怪人は囮だったのか……)
亜里沙のテレパシー能力を怪人に向けさせておくことで、本当の敵である目の前の男は、易々と彼女に近づいたのだった。
(何をするつもり? え、自爆?)
男の意識を読み取るなり、亜里沙は急いで敵から離れようとした。
振り向いて駆けだした瞬間、男が居た場所から、爆発の衝撃波が伝わってきた。
「く……」
背中を押されるようにして、体が地面へと倒れていく。
長い黒髪が爆風にあおられるのと同時に、倒された体は、巨乳をクッションのように、道路へとぶつける。
地面へとはいつくばったまま、亜里沙は後ろを振り返った。
そこには、男の着ていたスーツが焼け、宙を舞っているのが見て取れる。
爆発のためか、男の体は、肉片すらも見当たらなかった。
(助かった……どうやら、敵の狙いは失敗したようだな)
そう安堵しかけた時、
(いえいえ、狙いは成功しました)
さっき聞いた男の声が、頭の中に響いてきた。
それは、耳から聞こえて来るのではなく、ちょうどテレパシーのように、直接頭に伝わってくるようだった。
「な、何?」
亜里沙は体を起こし、辺りを見回すのだが、爆発した男はおろか、怪人も爆発に紛れて逃げていったのか、路地裏には誰の姿もない。
(言ったでしょう。わたしの狙いは、あなたの体なんです、と)
再び、頭の中に、男の声が響く。
再び辺りを見回そうとしたのだが、まるで見えない手に押さえつけられるかのように、亜里沙の体は自由がきかなくなってしまった。
体を押さえつけてくるかのような力はだんだんと強くなり、意識を離れて、体が勝手に動き始めた。
右手が勝手に持ち上がり、ぎこちなく、手のひらが開いたり閉じたりしていく。
その様子は、製造過程にあるアンドロイドが、腕の動きを微調整しているかのようだった。
しばらくすると、その動きは、だんだんとスムーズなものになってきた。
勝手な体の動きは、右手だけに止まらなかった。両足が折り曲げられ、体が沈んだかと思うと、両足への筋肉に力が入り、体が高くジャンプする。
パワードスーツを兼ねた黒いレオタード風の強化コスチュームに包まれた両足は、女にしては長身な亜里沙の体を、5メートルぐらいの高さへと飛ばした。
(な、何で……)
勝手に動く体に驚いて声を上げようとしたのだが、体だけでなく、口すらも、彼女の意志を離れていて、声を出すことが出来なかった。
ジャンプしていた体が、地面へと着地した。
顔面の筋肉が、大きく動いた。頬が釣り上がり、口が大きく開かれる。
どうやら、笑っているようだ、と想像できるのだが、もちろんそれも、亜里沙の意志とは別のことだった。
「乗っ取り成功、のようですね」
口が勝手に動き、言葉が漏れていく。その声は、間違いなく彼女のものではあるが、その口調は他人のものだった。
(どうなっているの?)
「自己紹介がまだでしたね。私は、怪人ポセションと申します」
亜里沙の意識に対して、口が勝手に動き、さっきの男の口調で発声される。
「わたしの能力は、身を滅ぼすのと同時に、近くにいる人間に憑依することなんですよ」
(まさか……それじゃあ、わたしの体に入り込んだって言うの?)
「その通りです。この体、今は私の意のままです。ですから、こんなことだって出来るんですよ」
言うなり両方の手のひらが勝手に動いたかと思うと、亜里沙の乳房を鷲づかみにしてきた。
「いやあ、見た目以上に大きいですね。これじゃあ、戦うのに邪魔でしょう。スーパーヒロインなんか止めて、AVにでも出演した方が良いんじゃないですか?」
(ば、馬鹿なことを言わないで)
日本人離れした大きさを持つ自身の乳房にコンプレックスを持っている亜里沙は、必死に体の動きを止めようとするのだが、体は言うことを聞かず、勝手に手のひらが動いては、その豊満さを揶揄するかのように、乳房を揉んでくる。
「いや、実に触り心地の良い胸ですね。私だけで触っているのが、もったいないぐらいです」
含みを持たせるような言葉に、亜里沙は嫌な予感がした。
それを察したのか、ポセションが彼女の口を使って言葉を続ける。
「こうやって体を自由に動かすことは出来るのですが、まだあなたの心は自由に出来ないのです。ですから、今から、刷り込みを行います」
(す、刷り込みですって?)
「はい、私がこの体で口にしたこと、行動したことは、深層心理としてあなたの心に植え付けられていきます。そうして、あなたは、身も心も堕ちていくのです」
(そんなこと……)
戸惑う亜里沙に聞かせ付けるかのように、勝手に口が動いていく。
「わたしは亜里沙。いつもはスーパーヒロインとして仲間共に戦っているけれど、本当はとっても淫らな女なの。
はあ……男の精液が欲しくて、体が疼いちゃうわ」
ポセションは、亜里沙の巨乳を揉みしだきながら、腰をくねらせた。
(そんなこと、言わないで……)
口を閉じ、耳を塞ごうとするのだが、体の自由はポセションに奪われたままだった。
「ああ……男の精液が欲しいわ」
そう言いつつ、亜里沙の体は路地裏をさまよい始めた。
しばらく歩くと、飲食店の裏のような場所に、休憩中らしき男三人の姿があった。
「たしかこの強化スーツは、こうすれば脱げるんでしたよね」
両手が交差され、全身を包んでいたコスチュームは、手足に付けたブレスレットに吸い込まれていき、後には全裸となった亜里沙の体が晒された。
(いやっ!)
必死に手を動かして裸を隠そうとするのだが、亜里沙の体は、ポセションに支配されたままだった。
むしろ見せつけるかのように、胸を張りその巨乳をさらけ出し、くびれた腰と突き出たヒップをくねらせながら、男たちの元へと歩いていく。
暗がりから、白い肌をさらけ出した女がやってくるのに気付いた男が、思わず手にしていた煙草をぽとりと落とした。
それに気付いた残りの二人も、視線を後ろへと向けた。
暗がりの中から、一糸まとわぬ女が歩いてくる。
「ねえ、わたしの体を滅茶苦茶にして。あなたたちの思うままに犯して」
(いやっ、そんなこと言わないで!)
亜里沙の心の叫びもむなしく、体は勝手に動き、男たちに見せつけるように、乳房を揉みしだく。
茫然としていた男たちの中にいた一人が、思い出したように声を上げた。
「おい、この女、スーパーヒロインの亜里沙じゃないか?」
「そんなはずないだろ」
「でも、あの顔つき、そっくりじゃないか」
超能力を使って、怪人を倒していく亜里沙たちの名前は、一般の人にも知られていた。
「そうよ。わたしは亜里沙よ。実はわたしの体は、超能力を使うためには、男の精液を集める必要があるの」
そう言って亜里沙の手が股間へと動き、割れ目を左右へと広げた。
そんな馬鹿な話があるものか、と亜里沙は思うのだが、さっきポセションが言ってきた、刷り込みという言葉を思い出した。
口にした言葉が、深層心理に埋め込まれていく……
(いやっ、そんなこと、言わないで!)
亜里沙は慌てて抑えようとするのだが、体は勝手に動き続ける。
「だから、わたしのオマ○コに、あなたたちの精液、ちょうだい」
足が開かれ、指で強引に広げられた性器の中へと、ひんやりとした夜の空気が当たってくる。
「お、おい。どうする……?」
「いくらなんでも、亜里沙があんなこと言ってくる訳ないだろ。きっと怪人が化けているんだよ」
「そ、そうかもな」
変身能力を持つ怪人が、一般市民を襲うことは良くあることだった。
女の体を見せつけて誘ってくる亜里沙に対して、男たちはむしろ逃げるような体勢を取った。
(おやおや、どうやらあなたの体、魅力が足りないようですね。せっかくのチャンスだと言うのに、もったいないことです)
(当たり前でしょ。わたしがこんなこと、するものですか)
(そうですか。それでは仕方ありませんね。あなたの体が通用しないのなら、あなたの能力を使わせてもらうとしましょう)
(わたしの能力……まさか?)
言うなり、亜里沙の視線が、男たちに向けられた。
目があった男たちの顔つきは、とろんとしたものになり、棒立ちになったまま、亜里沙の元へと近づいてくる。
(あなた、わたしのテレパシーを使って?)
(ええ、それも、私の能力の一つです。テレパシーで、あいつらの本能を刺激してやりました)
男たちは、歩きながら服を脱ぎ捨てていった。目はうつろのままに、股間を勃起させながら、亜里沙を取り囲む。
(や、やめて……)
全裸の男三人に囲まれて、亜里沙は恐怖を覚えるのだが、体は逆の行動を取る。
「良いわよ。わたしの体、滅茶苦茶にして。あなたたちの精液、搾り取らせて」
その言葉を合図にするかのように、男の一人が亜里沙に抱きつき、唇を重ねてきた。
(いやっ!)
見知らぬ男に唇を奪われて、亜里沙は嫌がるのだが、彼女の口はだらしなく開き、男の唇を受けとめる。
開けられた亜里沙の口へと、男の舌が殴り込むかのように入ってくる。
(や、やだ……)
目と口を閉じようとするのだが、目は開いたまま、間近に迫っている男の血走った目を見つめていて、口は男の舌を受け入れるだけでなく、歓迎するように自らの舌を絡めていく。
男の指先が、長い髪の毛を掻き分けるように後頭部を押さえつけてくるのが感じられるのと同時に、自分の腕もそれに合わせるように、男の体を抱きしめるのが伝わってくる。
口の中で、ねっとりとした男の舌が絡みついてきて、唾液が流しこまれる。
舌先は男の唾液を味わうように動くだけでなく、美味そうに飲み干していく。
ふいに、その動きが止まった。頭が引かれ、唇の間に唾液の糸を引きながら、口が離れていく。
(終わった、の?)
体が勝手に動き、意志に反する動きから解放されたと思ったのだが、それは序章にしか過ぎなかった。
「キスなんかじゃ、我慢できないわ。おっぱいも、オマ○コも舐めて欲しいの」
亜里沙の体は、地面へと横たわり、足をM字に開き、股間を惜しげもなくさらけ出す。
三人の男たちは、仰向けになっても上を向いたままの左右の乳房と、両足の合間へと口を近づけてきた。
(やだ。止めて……)
亜里沙は必死に逃げようとするのだが、体の方は男たちに見せつけるように、その美しい裸身をさらけ出している。
左右の乳首と、股間にある割れ目――女の敏感な部分へと、男の唇が重ねられる。
ぞわりとした悪寒が、亜里沙の背筋へと走る。
見知らぬ男に恥ずかしい姿を見られているだけでなく、女の大事な部分を嬲られている。
そう思うと、羞恥に震えてしまうのだが、体はむしろそれを受け入れようとしている。
男の頭の大きさと比べてもひけを取らないような巨乳の先端へと、男の乾いた唇が重なってくる。
同時に、まるで果物の熟れ具合を確かめるかのような手つきで、男の手のひらが乳房を揉んでくる。
その先には、両足の合間に顔を埋めて、割れ目へと口づけをしてくる男の姿が見える。
それはまるで、手足を縛られて動けないようにされたまま、男たちに弄ばれているかのようだった。
乳首へは唇だけでなく、まとわりつくような舌先の感触も感じられる。
男の手で揉まれる乳房からは、欲望にまみれた手つきが感じられる。
股間からは、恥ずかしい部分へと、吐息混じりの口づけと、クリトリスへの舌先による責めが感じられる。
そこには、女の体をむさぼろうとする、男の欲望しか感じられなかった。
快感も感じられず、ただ嫌悪感ばかりが高まっていく。
(いやっ、こんなの、止めてっ!)
自分の体が弄ばれている様から目を背けようとするのだが、頭の動きはおろか、瞼の動きすらも、完全にポセションに奪われてしまっている。
体が仰向けになっている中で、頭は持ち上がり、まるで亜里沙に見せつけるかのように、視界へと男たちの動きを写し取っている。
そんな中で、亜里沙の口が勝手に動いた。
「ああ、気持ち良いわ。乳首もオマ○コも、舐められるのってサイコー」
軽薄な女のような声が漏れると、亜里沙の体に変化が起こった。
さっきまでは、不快にしか思えなかった恥部への責めが、一瞬にして体を溶かすような快感へと変わっていったのだった。
(そんな……こんなのって……)
愛撫とすら呼べない、男の欲望だけの行為に対して、体が反応し、それを快感と思ってしまっている。
これも、ポセションが言っていた、刷り込みなのか、と亜里沙は思う。
「ああん。わたしのエッチな体を、もっと気持ち良くさせてぇ。そう、そこ。クリトリスを、ぐりぐりってして」
鼻に掛かったような声が、口から漏れる。
男の行為に対して、快感を感じてしまうのは、嫌悪感ばかりを感じていたさっき以上に苦痛だった。
まるで、体の主導権を握られたどころか、意識までもが奪われてしまったかのようなのだ。
亜里沙も普段の生活をしている時には、人並みに恋愛し、セックスもしているが、快感が苦痛だとは感じたことなどなかった。
だが、今感じているのは、快感と隣り合わせの屈辱だった。
怪人と戦った時に受ける痛みすらも、彼女に取って成果であり戦闘の証であった。
しかし、今感じているこの快感には、そんな晴れやかなものは微塵も無い。
体の自由を奪われているだけでなく、その意識すらも変えられている、そんな惨めな状況を表すものでしかなかった。
「あはっ。気持ち良いから、乳首もクリトリスも勃起してきちゃった。オマ○コからは、エッチな汁が、どろどろ溢れているし」
その言葉に、亜里沙は歯噛みしたい気持ちになった。
快感を感じた体がそのように反応していたのは分かっていたが、それを自らの口で、自らの言葉で恥ずかしげもなく言われると、悔しさが増してくる。
その一方で、体の方は淫らな女として反応し続けていた。
乳房は熱を帯びて膨らんだように感じられ、乳首は痛いほどに勃起し、クリトリスは包皮を脱ぎ捨てるように大きくなり、膣口からは愛液が溢れ、その奥にある子宮は、男のものを求めて熱を帯びてくる。
(これはわたしが感じているのではない。ポセションに操られているからなんだ……)
自分に言い聞かせるかのように、亜里沙は自分の体の疼きから、必死に目を背けようとする。
そんな彼女の心に当てつけてくるかのように、
「ああ、わたし、もう我慢できない。入れてぇ。熱くて硬いオチン○ン、わたしのオマ○コに入れてぇ」
言うなり上体を起こしたかと思うと、股間を舐めていた男を押し倒し、その上へと跨り、見せつけるように股間を広げた。
隙間の空いた膣口からは、溜まっていた愛液が漏れ出て、太ももを伝って垂れ落ちていく。
亜里沙の体は、押し倒した男のペニスを右手で握りしめながら、その上へと自らの股間を近づけていく。
ギンギンに勃起したものへと、媚びを売るかのように、透明な愛液がぽたりと落ちていくのが見て取れる。
(そんな……見も知らない男の人のものを入れるなんて……)
だが、亜里沙の体は、貪欲に足を広げつつ、その割れ目を男のものへと近づけていった。
(いや……いや……)
割れ目へと、男の亀頭が触れてくる。
同時に湧き起こる、嫌悪感と期待感。
二つの相反する感情の狭間で、亜里沙は逃げることも目を背けることも出来なかった。
(ああぁーー!)
腰が沈むのと同時に、男の物が割れ目の中へと入ってくるのが感じられる。
見た目には、男に押し乗り、自ら腰を下ろしていき男のものをくわえこんでいるようであるが、亜里沙にとっては、それはレイプでしかなかった。
さらに悔しいことに、そこから生まれてくるのは、ペニスを飲み込んだ膣が産みだしてくる快感だった。
触れるのもおぞましいものが、膣の中へと入ってきて、その膣自体も、亜里沙の意識を離れて、男になびくかのように、襞をくねらせて男のものを迎え入れる。
「ああ……わたしのオマ○コに、オチン○ンがずぶずぶって入っている……」
女の悦びに震えたような声が、聞こえよがしに自分の口から漏れる。
腰が、男のものをくわえこんだまま、上下に動き始めるのが感じられた。
それに合わせて、膣内が硬いもので掻き乱される。
「良いわぁ。オチン○ン、気持ち良い」
男のものを搾り取ろうとするかのように、腰が激しく動く度に、激しい突き上げが亜里沙を襲う。
(こんなのって……)
悔しさをあざ笑うかのように、股間からは女の快感が湧き起こってきては、全身へと広がっていく。
「ねえ。オチン○ン、しごいてあげるから、腰を突き出して」
亜里沙の視界へと、棒立ちになって男女の結合に見入っている、残る二人の男が入ってきた。
上を向き、ギンギンに硬くなった二本のペニスが、亜里沙の前へとさらけ出される。
付き合っている彼氏のものは見慣れているが、それが二本もあるというのは、男たちを前にしてなすすべのない亜里沙の状況を物語っているようだった。
見たくもないものへと、しなやかな両手が伸び、それぞれのものへと奉仕をするかのように握りしめる。
両の手のひらへと、男の欲望を表すかのような硬さと脈動が感じられる。
(こんなもの、触りたくない……)
だが、亜里沙の思いもむなしく、両手は男のものをしごき始めた。
リズミカルに手のひらを動かしつつ、指先はその形を確認するかのように、雁首から亀頭の部分を撫でていく。
その合間にも、腰は勝手に動き、男のペニスを搾り取っていた。
「ああ、出る……」
眼下の男が、呻くように呟く。
(いや、中でなんて出さないで……)
見知らぬ男に中出しされてしまう恐怖におののくのだが、体は言うことを聞かない。
「出して。出してぇ。わたしのオマ○コの中に、ザーメンいっぱい出してぇ!
亜里沙の体は、ザーメン大好きな女なの。チ○ポ汁、中出しされて喜んじゃう女なの」
ポセションの言葉が、亜里沙の意識に刷り込まれていく。
(ち、違う。わたしは、精液なんて欲しくない……欲しくない……欲しくない……)
そう思い続けていないと、心が犯されてしまいそうだった。
だが、腰は動き続け、それに合わせて膣がうねるのが感じられる。
膣の中で、男のものが、ぴくり、と跳ねた。
それと合わせて、膣の奥で、どろりとしたものが流しこまれるのが感じられる。
「ああ、良いっ! オマ○コの中、ザーメン入ってくるぅ。すごい気持ち良い。ああ、わたし、イッちゃうぅぅぅぅ」
一滴でも逃すまいと、膣がペニスを深々と飲み込みつつ、膣襞が蠢き、一滴でも多くとペニスを搾り取る。
(やだ、やだ……ああっ、駄目、イッちゃ駄目っ)
亜里沙の意に反して、精液を受けた体は絶頂を迎えてしまった。
全身が熱く火照り、子宮から生み出される甘い疼きが、全身へと広がっていく。
まるで、快感の湯船に浸かっているような感じだった。
(く、悔しい……わたし、感じている……)
「もっと、もっとザーメンちょうだい。オマ○コだけじゃ、我慢できない」
言うなり、二人の男をしごいていた手の動きが早まった。
「お願い。わたしの顔に、口に、ザーメンぶっかけて」
しごかれていた一人の男が呻くと同時に、ペニスがぴくりと動いた。
添えていた手が動き、その先端を、開いた口へと向ける。
「で、出るぅ!」
叫びと同時に、鈴口から白濁の液が矢のように飛んできて、亜里沙の口中へと入ってくる。
(や、やだ……)
吐き出したいと思うのだが、口は精液を受け入れるだけでなく、舌を動かし、味わうようにして口中の精液を転がす。
それに合わせて、もう一人の男も射精をした。
亜里沙の頬へと、熱い精液が、べっとりとこびりついてくる。
どろりとしたものが、頬を垂れ落ちていくのが感じられる。
そこへ、ペニスへ当てていた指先が伸び、人差し指ですくい取り、鼻先で男の匂いを感じ取ってから、舌でぺろりと舐め取る。
「あはっ、亜里沙、ザーメン大好き。もうザーメン無しじゃ生きていけない」
再び行われる、亜里沙への刷り込み。
「ねえ、お願い。わたしにザーメンぶっかけて。オマ○コの中に、口の中に、体中に、臭い臭いザーメン、いっぱいちょうだい」
まるで、獲物を狙う肉食動物のように、亜里沙の体は口の中に射精したばかりの男を押し倒し、そして膣の中へとペニスを引き込んだ。
(やめて……やめて……)
「良いの。良いの。もっともっとわたしを犯して」
そう言いながらも、もっぱら犯しているのは亜里沙の方だった。男たちは、ポセションに悪用されたテレパシーによって己の欲望が暴走するままに、ただひたすらに、精液を吐き出し続けさせられるのだった。
数え切れないほどの膣内射精と口内射精、そして全身への射精を経て、男たちは全身の力が抜けたようにぐったりとなってしまった。
そんな中で、精液に全身を覆われ、膣口からは精液を溢れ出しつつ、亜里沙は立ち上がり、男たちを見下ろした。
「どうです。この三人の男の姿は? これも、あなたの体がしたことなんですよ」
ポセションが語りかけてくる。
(わたしがした訳じゃない。あなたが操っているだけでしょ)
「そう強がりを言えるのも、今の内ですよ。もう、あなたへの刷り込みは終わりました。あとは、その成果が出るのを待つだけです。果たしていつになりますかね。早ければ、明日にでも、もうあなたはザーメンを求めるようになるんですよ」
(そんな……)
必死に否定しようとするものの、亜里沙の体は、三人から搾り取った精液でも、まだ物足りなさを感じていることに気づき、愕然としてしまうのだった。
秘密基地に帰った亜里沙は、ラウンジに控えていた薫琉と美希に出会った。
「どうだった? ニュースじゃ、亜里沙が戦っていた近くで爆発があったって言っていたけれど?」
「大丈夫だった?」
心配そうに、二人が尋ねてくる。
気が強く、リーダー感に溢れる薫琉と、まだ子供っぽい美希を前にして、
「ええ、なんとも無かったわ」
亜里沙は平然と答えた。
(そうです。その調子で、何気なく振る舞ってくださいね。もしも下手なことをしようとしたら、あなたの手で、仲間を殺(あや)めることになるんですよ)
今は体の支配権を亜里沙へと譲っているポセションが、脳裏で呟いてくる。
亜里沙は、自分の体臭が気がかりだった。
さっきまで男たちの精液を浴びせられたものの、強化コスチュームに組み込まれたナノマシンの自浄作用が、汚れを分解しているので、それが気付かれることは無い。
出来れば、二人に異変を感じ取って欲しいところだ。それが、操られていたとは言え、痴態を晒してしまったことを知られてしまうとしても。
しかし、薫琉も美希も、亜里沙の異変に気付くことは無かった。
二人とも、亜里沙と同様に超能力を持っているものの、薫琉は身体能力の強化、美希はサイコキネシスとなっていて、テレパシーは持っていない。
二人も同じ能力を持っていたら、今の状況が伝わるのに、と思いつつ、もしかして自分が最初に狙われたのは、テレパシーを持っているからだろうか、と亜里沙は思った。
「わたし、シャワーを浴びてくるわ」
亜里沙はラウンジを後にして、シャワールームへと向かった。
強化コスチュームをブレスレットへと吸い込ませ、武器を外してから、個室へと入る。
(なかなか良いお芝居でしたよ)
脳裏に、ポセションの声が響く。
それを無視するように、亜里沙はシャワーのコックを捻る。男の精液に汚された体を、シャワーで流し洗いたい気分だった。
(あなたのテレパシーを使って、お二人の思考を読み取らせてもらいました。薫琉さんは、リーダーだけあってしっかりした方ですが、美希さんの方は、亜里沙さんに面白い感情を抱いているようですね)
(それ以上は、言わないで!)
ポセションに指摘されるまでもなく、亜里沙は以前から、美希の感情に気付いていた。
元々は、まだ子供っぽさを残している十六才の美希が、亜里沙という年上の大人の女性のようになりたいと思う感情だったが、それが段々と、恋愛という意識に変わってきていることに。
(いずれは彼女の感情を使わせてもらうとして、まずはあなたの意識を乗っ取ることが先決ですからね)
そうポセションが言うなり、ふいに、体の自由が奪われた。
手が勝手に動き、シャワーの溢れ出るノズルを掴んだかと思うと、水流を股間へと当てた。
男の精液を搾り取った余韻が残っている膣へと、細い無数の水流がぶつかってくる。
「あ……」
口の動きは乗っ取っていないのか、亜里沙が感じた溜息が、そのまま漏れた。
(まだ体が疼いているんでしょう。満足させてあげますよ)
言うなり、右手がコックへと動き、湯の勢いが最大になった。
「ああ……」
乱暴とも言える湯のぶつかりようだったが、さっきの余韻が残っている体にとっては、強烈な愛撫のように思えた。
(さっきは、あんなにザーメンまみれになった場所ですからね。良く洗っておかないといけませんね)
右手の指先が、クリトリスへと伸びる。
「あぁん!」
(おやおや、シャワールームでそんないやらしい声を出してはいけませんよ。他のお二人に聞かれたらどうするんですか?)
そう言いながらも、指先はクリトリスを弄り続ける。
憑依しているだけあって、絶妙とも言える指使いだった。
先端の部分を、触れるか触れないかの微妙なタッチで触ってくる。まるで、亜里沙が最も好むオナニーの仕方を、知り尽くしているかのようだった。
「や……あは……」
口から喘ぎ声が漏れていくのを、亜里沙は必死になって堪えていく。
止めたいのに指先の動きは続いたまま、指先とシャワーの刺激が続いてくる。
そんな、意志とは違う動きを感じていると、まるで自分が、オナニー中毒にでもなってしまったかのように思えてしまう。
これも、ポセションの企みだと思い、必死に堪えようとするのだが、指の動きは止まらない。
シャワーのノズルが留め金に掛けられ、お湯が体に当たるようになったかと思うと、空いた左手で、乳房を揉みしだき始めた。
「ん……くっ……」
唯一自由になっている口は、喘ぎ声を堪えるため、歯を食いしばるので精一杯だった。
(声を出さないようにするのに必死のようですね。それじゃあ、その口を塞いであげましょう)
乳房を鷲づかみにしていた左手が動き、下乳の部分へと手を添えて、持ち上げるようにする。
それと同時に頭が動き、口先が持ち上げられた乳房へと近づいていく。
唇が、己の乳首へと重なりあい、尖った乳首とそれを囲む乳輪の感触が伝わってくる。
巨乳ならではのポーズだが、そんな格好をするのは、亜里沙にとっては初めてのことだった。
(こんな格好、させないでっ)
心の中で、必死に叫ぶ。
(ご自分で乳首を舐めたりはしないのですか? せっかくの巨乳だというのに、もったいないことですねえ。それにしても、こんなことが出来る立派な体ですから、美希さんが憧れるのも当然ですねえ)
(美希のことは言わないで……)
(きっと美希さんだって、こうやってあなたの乳首を舐めたいと思っているんじゃないですか)
言うなり舌先が動き、持ち上げられた乳首をちろちろと舐め回す。
舌先からは、こりこりとした乳首の感触が伝わってくる一方で、乳首からは、ねっとりとした舌先が絡みついてくる感触が、鏡合わせのように伝わってくる。
それと同時に、クリトリスへの刺激はなおも続いている。
なすがままに体を弄ばれている様は、屈辱でしかなかった。
それにも関わらず、亜里沙の体は着実に興奮を高め、絶頂へと近づいていた。
「あ……ん……」
喘ぎ声を必死になって堪えつつ、腰から力が抜け、シャワールームの壁へと体がもたれかかるのが感じられる。
(ほら、イキなさい)
クリトリスが、くいっ、と押され、全身の力が抜けて、快感へと変わったような波が、体中に響き渡る。
(んんんーーーー!)
亜里沙は絶頂を我慢するのに必死だった。
強制的にオナニーをさせられ、強制的に絶頂に達せさせられる。
意に反する行為によって与えられた快感の中に、亜里沙は屈辱を感じるのだった。
翌日の昼間は、亜里沙はパトロールの番には当たっていなかった。
それを利用して、この日に彼氏の英樹とデートをする約束になっていたのだった。
亜里沙は迷った。
ポセションに操られたままに、一般人である英樹と会うのは、危険な行為に思えた。
だが、そんな不安につけ込むように、ポセションは言ってきた。
(せっかくのデートですから、ご自由になさったらいかがですか。その間でしたら、体を自由にさせてあげますよ)
(本当に?)
ポセションの言葉を信じる訳にはいかなかった。だが、今の亜里沙は、無性に人恋しくなっていた。
英樹と一緒に居たい、そう思えて仕方がなかった。
そう思って、亜里沙は疑りつつも、ポセションの言葉を信じることにして、デートへ向かうことにした。
いつ体が支配されてしまうかが気がかりになっていて、英樹と一緒に居たい、抱き合いたい、という衝動が、いつも以上に強くなっていることに気付くことは無かった。
都心へ出て英樹と出会い、いつものようにデートをする間、ポセションはその言葉通り、亜里沙の体を自由にさせたままだった。
ただ、頭の中を、ポセションに見張られているような感じは、ずっとするのだった。
午後の三時を過ぎ、亜里沙の方から誘うようにして、二人はラブホテルへと入った。
シャワーを浴び終えるなり、亜里沙は全裸をさらけ出して、英樹をベッドへと押し倒した。
大きな胸元を押しつけつつ、唇を重ね合わせ、舌を絡める。
十分に恋人の味を堪能した所で、唇が唾液の糸を引きながら離れる。
「亜里沙、今日はずいぶんと積極的じゃないか」
いつもだったら、英樹がリードするはずなのに、今日はもっぱら亜里沙の方が主導権を握っているようだった。
「うん……わたし、もう我慢できないの。ほら、ここも、こんなになっている……」
おずおずと足を開き、割れ目から透明な液が溢れているのを、英樹へと見せつける。
見せつけられた英樹は、無言のままに唇を重ねてきて、そのまま体を重ね、股間へと熱くたぎったものを当ててきた。
「来て……」
おねだりの声を受けて、英樹のものが亜里沙の中へと入ってくる。
その圧迫感、その密着感は、これまでに亜里沙が感じてきたものよりも、はるかに鋭敏に感じられた。
こんなにもセックスに興奮し、快感に酔うのは、初めてのことだった。
自然と腰がくねり、手がシーツを掴みつつ、もう一方の手で自らの乳房を鷲づかみにする。
そんな亜里沙に同調するように、英樹の動きも激しかった。
乱暴に腰を動かし、激しく亜里沙の全身をペニスで突き立てる。
「ああ、良いわ。英樹、もっと……一緒に」
亜里沙は両手を伸ばし、英樹の体を抱きしめた。
体を密着させ、唇を重ね合わせる。
その一方で、英樹の腰は激しく動き続けていた。
ピストン運動がいきなり止み、ペニスが亜里沙の奥へと押し込まれたかと思うと、その中で、びくり、と英樹のものが震えた。
(ああ、来る……)
抱きしめていた英樹の背筋が伸びたかと思うと、亜里沙の膣内へと、どくん、どくん、と熱い塊が流しこまれてきた。
(ああ、良い……)
そんな気持ちを伝えるように、亜里沙は唇を密着させた。
その時、喉の奥から、何かの塊が這い上がってくるのが感じられた。
未知の塊は、まるで巨大な芋虫のように亜里沙の口の中を動いていったかと思うと、その先にある英樹の口へと移っていった。
(な、何?)
それと同時に、亜里沙の脳裏にずっとはびこっていた、ポセションの存在感が消えた。
敵が消滅したのか、と一瞬だけ喜んだものの、亜里沙のテレパシーが英樹から感じ取ったものは、その喜びを帳消しにするだけでなく、どん底へとたたき落とすものだった。
「あ、あなたは……」
英樹の顔へと、にやけた笑みが浮かぶ。
「さすがにすぐに見抜きましたね。そうです、私はポセションです」
その体も声も、英樹のものに間違いなかったが、口調と表情は英樹のものではなかった。
「私の能力は、自らの身を滅ぼすと同時に、相手に憑依できると言いましたが、他にも方法はあるのです。元の体を抜け出して、絶頂に達している相手へと、憑依をすることが出来るんですよ」
「そ、そんな……」
亜里沙は、絶望のまっただ中へと堕ちていくかのように思えた。
「さてと、久し振りに、男の体で愉しませてもらいましょうかね」
言うなり英樹は、ベッドに座り込む亜里沙の前へと立ちはだかったかと思うと、彼女の頭を掴み、勃起したままのペニスへと顔を近づけさせた。
さっきまで亜里沙の中へと入っていたものは、彼女が出した愛液で、テラテラと輝いていた。
顔を背けようとするのだが、上を向いた英樹のものに、自然と目がいってしまう。
勝手に手が伸びて、脈打っているものを、優しく包み込む。
「どうやら、刷り込みは順調に行われているようですね。そうです。あなたの体は、精液無しでは生きていけないのです。
それだけじゃありません。あなたは、私――ポセションの言うことに、絶対服従するのです。私はあなたの主人です」
聞いてはいけない、と思うのだが、耳から入ったその言葉は、脳裏で木霊(こだま)するように、何度も響き渡る。
「では、しゃぶってもらいましょうか」
口が動き、隆起した英樹のものを、自らの口中へと含む。
精液と愛液が混ざった味が伝わってくるのと同時に、そのいやらしい味に、頭がくらくらとして、とろけるような心地になる。
亜里沙の端正な口がいやらしく開き、英樹のものを根本まですっぽりと包み込む。
英樹のものへとフェラチオをしたことは何度もあったが、それがこんなにも愛おしく感じられるのは、これが初めてだった。
(どうして? フェラチオしているだけなのに?)
亜里沙はふと、自らの超能力に目覚め、正義のヒロインとして戦うことを決めた時のことを思い出した。
その時には、自らの能力が他人のために尽くせることに対して、喜びを覚えたのだった。
だが、今、感じているのは、その時の高揚感を上回るものだった。
目の前にいる英樹――ポセション――に対して献身し、奉仕する喜び。
そう思うと、口に加えているペニスが、この上無く大事なもののように思えてきた。
唇で根本をくわえこみ、舌先で裏筋を舐め、喉の奥で亀頭を撫でる。
口全体を、一つの性器のようにして、相手の快感を高めていくことこそが、同時に己の快感ともなっていた。
唇と舌先、喉の奥で刺激をするのに合わせて、頭を前後に動かして、その位置を変えていった。
ちゅぱっ、ちゅぱっ、と淫らな音をさせながら、頭のピストン運動を繰り返していく。
上目遣いに見上げれば、にやりとした笑みを浮かべてこちらを見つめてくる英樹――ポセション――の顔が見える。
(ああ、ポセション様……)
「その調子ですよ。今度は、唇ではなく、舌先でペニスを舐め回してもらえますか?」
「はい、ポセション様」
亜里沙はその言葉に従い、名残惜しさを感じながら口を離し、舌先を思いっきり伸ばして、勃起したペニスをなぞり始めた。
間近で見るそれは、浮き出た血管に包まれていて、そのたくましさと凶暴さを感じさせるものだった。
亜里沙は、先端の鈴口へと舌を伸ばした。
さっきまでの奉仕のためか、二度目の先走りの汁が溢れ始めていて、そのしょっぱい味を感じると、頭が陶然としてくる。
ちろり、ちろり、と舐め上げていくと、風に揺れる大樹のように、ペニスが揺れていく。
舌先を動かして、雁首へと当てた。皮はすっかり剥けて、大きく張り出したくびれをなぞっていく度に、これが膣の中で暴れたら、どんなに気持ち良いだろうかと想像してしまう。
雁首を舐め終えた舌先は、裏筋へと移った。つぅぃっ、と浮き出た筋に合わせるようにして、舌を下ろしていき、根本に達したところで、再び上へと昇っていく。
「ああ、良いですよ。やはり男の体というのも、気持ち良いものですね。特に亜里沙さんのような、清楚で美しい方にしゃぶられていると思うと、男として興奮してきますよ」
「悦んでいただけて光栄です。ポセション様」
「それでは、もっと愉しませてもらいましょうか」
言うなり英樹――ポセション――は、亜里沙の頭を掴んだかと思うと、その頭を前後へと揺さぶり、男が女の頭を使って男性器に奉仕をさせる、イラマチオをさせた。
頭を前後へと揺さぶられつつ、亜里沙は唇と舌を使って、ペニスを愛撫し続けた。
「良いですよ。亜里沙さんの口マ○コ、気持ち良いですよ」
高揚した声が、頭上から響いてくるのに、亜里沙は満足感を覚えた。
口の中を、亀頭が突きまわり、唇を陰茎が擦っていく。
性器の役割を果たそうとするかのように、唾液が溢れていき、潤滑油となって、イラマチオの激しさを助けていく。
じゅぷり、じゅぷり、と、濡れた女性器へと男性器が突き刺さるようないやらしい音が口元から響き、骨伝導を伴って、亜里沙の頭へと響き渡る。
「亜里沙さん……出しますよ」
頭を前後へと動かしていた手の動きが止まり、ペニスを飲み込ませるように、根本へと引きつけられる。
喉の奥まで入ってきたペニスの先端がぶわりと膨らんだかと思うと、その先から、どろりとした男の欲望に満ちた粘液が溢れてきた。
喉奥へと水鉄砲のように当たってきた精液を、亜里沙は舌の上へと溜める。
精液まみれになった舌先でなおもペニスをしゃぶりつつ、精液を味わっていく。
やがて、射精が止んだところで、英樹――ポセション――は、亜里沙の頭をペニスから離してから、右手で彼女のあごを掴み、口を開かせる。
「たっぷりと出たようですね」
亜里沙の舌の上に溜まっている精液を見つつ、呟く。
「これも、亜里沙さんの口が気持ち良かったからですよ。それじゃあ、飲んでください」
許しを得た悦びを伴って、亜里沙は口中の精液を飲み下ろした。
どろりとした粘液が、喉に貼り付いてくるのを感じながら、亜里沙は光悦と共に、ごくり、ごくり、と飲み干していく。
その光景を見ながら、英樹――ポセション――は、満足そうな笑みを浮かべた。
「それじゃあ、今度は、下の口へと入れてあげましょう。
亜里沙、四つんばいになって、お尻をこちらへ向けなさい」
「はい」
命ぜられるままに、亜里沙はベッドに手足を下ろし、濡れた性器をポセションへと向けた。
「ふふ、さっき中で出した精液は、亜里沙の愛液ですっかり流し落ちてしまっているようですね。
まったく、いやらしいオマ○コですね」
言うなり、ポセションの人差し指が、亜里沙の中へと入ってきて、乱暴に膣内を掻き乱していく。
くちゅり、くちゅり、と音がする度に、指先で広げられた性器から、愛液が垂れ出て、太ももを伝って垂れ落ちていくのが感じられる。
「こんなに濡らした部分をさらけ出して。オマ○コだけじゃなく、お尻の穴まで丸見えですよ」
膣内から人差し指が抜けたかと思うと、その上でヒクヒクと言っているアヌスの入り口へと、亜里沙の愛液で濡れた指が触れてきた。
「あぁ、そこは……」
「そうでしたね。あなたには、こういう趣味はありませんでしたものね」
含みを持たせたような声で、ポセションが言ってくる。
「さて、それではあなたの中を味わわせてもらいましょうか。あなたの中で、女の体としての快感は体験させてもらいましたが、男の側からはどうでしょうかね」
膣口へと、亀頭が触れて来るなり、ずぶりと一気にペニスが入り込んできた。
「あぁっ!」
熱くて硬くて太くて愛おしくて貴くて気持ち良いものが、亜里沙の中へと押し入ってくる。
「ああ。亜里沙さんの中、うねうねしていて、襞の一本一本が絡みついてきていて気持ち良いですよ。体を鍛えているだけあって、締め付けの力も強いですね」
「ありがとうございます。ポセション様に悦んでいただけて、幸せです」
「いやあ、やっぱり女性の体というものは、憑依して自ら味わうのも、男として味わうのも、どちらでも愉しいですねえ」
言い聞かせるかのように、ポセションが言ってくる。
「亜里沙はテレパシー能力で相手の思考だけでなく、快感も分かるのでしょう。彼氏とセックスしている時にも、その能力で、男の快感を体験したりしたんじゃないですか?」
「は、はい……」
恥ずかしさを感じつつ、亜里沙は答える。
「やはりそうでしょうね。それで、男と女では、どちらが気持ち良かったですか?」
「それは……女の方です」
「そうですか。でも、それはいけませんね。今は、私があなたの主人なのですよ。その主人よりもあなたの方が気持ち良いというのは」
「も、申し訳ありません」
「でも、その方が私にとっては好都合ですけどね。何しろ、あなたの体に戻るには、またあなたが絶頂に達してもらう必要がありますから」
ポセションの言葉に、亜里沙の脳裏で二つの意識がせめぎ合う。
再度、体を乗っ取られてしまうことへの恐れと、もう一度、戻ってきてこの体を支配して欲しいという服従感。
そんな隙を突くかのように、亜里沙の体が、軽々と持ち上げられた。
彼女の下へと滑り込ませるように足を延ばしてから、ポセションは背後から亜里沙を抱きしめつつ、その濡れた股間へと、勃起したものを再び奥深くへと埋め込む。
「あはぁっ!」
背面座位の形となり、ポセションの右手は亜里沙の形の良い巨乳へ、左手の指先は、後背位の合間に、垂れてくる愛液を浴びていたクリトリスへと伸びる。
亜里沙がのしかかる状態になっているので、激しいピストン運動は取ることが出来ない。
だが、ポセションのペニスが、深々と埋め込まれていることだけで、亜里沙は満足だった。
右の乳房を鷲づかみにしている手のひらが動く。
「ふふ、亜里沙さんに憑依してあなた自身の手で触るよりも、やはりこうやって、男の大きくて力強い手で揉んだ方が、巨乳をじっくりと味わえますね」
ポセションの手つきは、乳房を握りつぶさんばかりに、荒々しいものだった。
手のひらをいっぱいに広げて、その指先を柔らかい乳房へと埋め込んでくる。
その度に、乳房は形を変えて、ぐにゅり、ぐにゅり、と歪みながらも、まだ若さを兼ね備えていることを示すかのように、やんわりとした弾力で、男の指先を押し返していく。
その乱暴さは、まるで乳房をもぎ取られてしまうかのようにすら思えた。
だが、そんな想像でさえも、ポセションへの服従がほとんどを締める亜里沙の心には、快感と感じられるのだった。
「ああ。もっと、もっと強く揉んでください」
「ふふ。揉むだけで良いんですか? 本当は、こっちも刺激して欲しいんでしょう」
言うなり、クリトリスへと添えられた指先が、小さな突起をつまみ上げてきた。
「あひぃっ!」
強烈な刺激が、一瞬にして、身をよじらすような快感へと変わっていく。
胸元からは、男の手にもあまるほどの大きさを誇る乳房が乱暴に揉みしだかれ、股間からは、敏感な突起が、荒々しく弄られる。
そんな、女の体を実感させるような動きに、亜里沙は体をくねらせると、その根本へと、杭のように埋まっている男のものが、体の動きを制するかのように、存在感を露わにさせる。
「ああ、わたし……」
「イキそうなんですね。さあ、思い切りイッて、再び私を受け入れなさい」
耳元で囁かれる言葉に、亜里沙はうっとりとしてしまう。
もはや、体を乗っ取られる恐れは、快感の前にかき消されてしまっていた。
ポセション様が、再びわたしの体に入ってきてくれる。
体を、心を、支配してくれる。
わたしが望む通りの……いや、わたしの想像を越える快感を与えてくれる。
それは、神の降臨を受けた巫女だけが感じられるエクスタシーのようでもあった。
「お願いです。来てください。わたしの中に、入ってください」
「そうですか。それじゃあ」
クリトリスを弄っていた左手が亜里沙の腹部へと当たり、押さえつけてくるのと同時に、深々と埋め込まれているペニスが、ずしん、と奥へと当たってくる。
「あぁっ!」
がくり、と亜里沙の頭がもたれ、だらしなく開いた口からは、涎が垂れる。
ずん、ずん、とペニスが亜里沙の中を穿ってきては、全身を高みの頂点へと運んでいく。
「ああ……イク……」
股間から全身へと、激しい快感の波が伝わっていく。
もう、限界だった。
「イクっ、イクっ、イクぅぅぅぅぅっっっっっ!!!」
身をのけぞらせると同時に、亜里沙の口元へと男の手のひらが当てられ、その顔が後ろを向かされる。
絶頂のまっただ中に快感の上書きをするかのように、唇が重ね合わされる。
その口の中から、芋虫のような、ぐにゅりとした塊が押し入ってくるのが感じられた。
(ああ、ポセション様が、わたしの中に入ってくる)
口を通じて入ってくる挿入感は、ペニスの比ではなかった。
柔らかいものは、喉を通り抜けたかと思うと、一瞬にしてその形を失い、体中に波打っている快感と入り交じるように、重なっていく。
全身を、ポセションの意識が、存在が覆い尽くしていく。
(ふむ。やはりあなたの体の方が、居心地が良いようですね)
脳裏に、ポセションの声が響く。
(ああ、お待ちしていました。わたしは永遠に、あなたの僕(しもべ)です)
支配される悦び、服従する悦びを感じながら、亜里沙は答える。
(さて、それじゃあ今度は、あなたの体で、愉しませてもらうとしましょうか)
言うなりポセションは、手を伸ばして、気を失っている英樹を揺さぶった。
「あ、俺、眠ちゃったのか?」
記憶が飛んでいるのを感じてか、英樹が尋ねてくる。
「そうみたいね。だから今度は、眠らせる余裕なんか無いぐらいに、気持ち良くしてあげるわ」
亜里沙――ポセション――は、獲物へと食らいつくかのように、英樹へと覆い被さっていったのだった。
英樹と別れ、秘密基地へと戻った夜、亜里沙は寝付けずにいた。
(ああ、欲しい……男のものが、欲しい)
体が疼いて仕方がなかった。
それが自らの意志なのか、ポセションに操られているからかも分からないままに、亜里沙はベッドを抜け出し、夜の街へと出て行った。
(夜のお出かけですか。女性一人で出歩くのは物騒ですよ)
からかうようにポセションが言ってくるが、亜里沙の体をどうしようとする訳でもなく、ただ、亜里沙の欲望に任せているだけだった。
公園にたどり着くと、数人の若い不良たちがたむろしていた。
(ああ、若い男があんなに……)
彼らを見る亜里沙の目は、草食動物の群を見つけた肉食動物のものだった。
肉食動物と違って、その中の一匹だけを捕らえるではなく、全員を獲物にしようとしているのだから、よりたちが悪いとも言えた。
近づきつつ、強化コスチュームをブレスレットへと収め、全裸になる。
同時に、テレパシーを彼らへと送り、オスとしての本能を全開に覚醒させる。
「さあ、来て」
男たちに向かって、亜里沙は大きな乳房を見せつけるように、胸を反らし、両腕を広げる。
ふらふらと集まってくる男たちの中の一人に目をやり、素早くその服を脱がせるなり、男を地面に寝かせ、その上へと跨っていく。
亜里沙の視線は、勃起している男のものへと集中していた。
(ああ……なんて大きくて、美味しそうなの)
彼女の心からは、操られているということすら消えていて、もはや行動原理の一つ、いや全てとなっていた。
下ろしていった股間の合間へと、男のものが当たってくる。
すでに濡れている部分で飲み込むようにして、亜里沙は一気に腰を沈めた。
「ああ、良い……」
股間へと入ってきたペニスの勢いは、そのまま背中を伝わって、亜里沙の脳裏へと当たってくる。
(セックスがこんなに気持ち良いものだなんて……世の中に、こんなに気持ち良いものがあったなんて……)
亜里沙はセックスの快感を貪るようにして、腰を上下に動かした。
じゅぷり、じゅぷり、と淫らな音が響くと同時に、全身を貫くような快感が、全身へと響き渡る。
それと同時に、亜里沙はテレパシーを使って、眼下にいる男が感じている快感を感じ取った。
これまでは好奇心以上に恥ずかしさを感じていたため、あまりしなかった行為だが、今ではテレパシー能力があることに、これほど感謝することはなかった。
ギンギンに勃起したものが、熱くてぬるぬるとした肉襞の中で、動き回っているのが感じられる。
(ああ、これがわたしの膣の中……すごい、ヒクヒクいっていて、いやらしい動き……)
亜里沙は男のペニスを通じて、自らの膣内を味わっていた。
それに合わせるようにして、膣の中が掻き乱され、女としての快感が湧き起こってくる。
「ああ、オマ○コもオチン○ンも、気持ち良い……」
男としての快感と、女としての快感を同時に感じる亜里沙が感じているのは、単純に二つの快感を足し合わせただけではなかった。
ペニスが膣の中に入ってくるのと同時に、子宮口が突き上げられるのが感じられ、雁首が膣襞を掻き下ろしていくのと同時に、膣内が引っ張られるように感じられる。
男と女という、二つの快感の波長が、一致して伝わってくるのだ。
快感の重ね合わせは、足し算と言うよりかは、掛け算と言った方が良かった。
そんな亜里沙と男の姿に興奮した残りの男たちが、服を脱ぎ捨てて、勃起しているものを彼女へと突きつけてきた。
両手を伸ばし、二本のものを掴みつつ、頭を前へと突き出し、口でくわえこむ。
それと同時に、女の細い指先がペニスへと絡みつく感覚と、ねっとりとした口中がペニスを包み込む感覚が伝わってくる。
膣と口、両手で4本のペニスを受け入れつつ、同時にそれらが感じている感覚をテレパシーで感じ取る。
口と手を動かすと、ペニスへと血が集まり、興奮が一気に高まってくるのが、脳裏へと伝わってくる。
女の快感に比べれば、男の快感の方が弱いというものの、その急激な高まり具合は、女の体にはないものだった。
女の体が、ゆるやかに反応するのに対して、男のものは一瞬にして反応する。
まるで、ジェットコースターが一気に急斜面を駆け下りていくかのようだった。
そんな、女にはない急激な快感の加速度が、4本のペニスそれぞれから伝わってくるのだ。
亜里沙は、以前戦ったことのある、何本もの触手が伸びた怪人のことを思い出した。
その怪人の触手は、手足の延長として伸びているものではあるが、今の亜里沙は、その怪人になり、触手全てが生殖器になっているかのようだった。
4本の触手で、女の口と手、膣を同時に犯す怪人。
そして、その怪人に犯されているのは、亜里沙自身なのだ。
自分で自分を犯す光景に、亜里沙は興奮を覚えてしまう。
それを強調するかのように、ペニスの感覚はさらに敏感になってくる。
股間からは、男のものが出入りしては、亜里沙の中を掻き回していき、快感をまき散らしていくのを感じつつ、同時に4本のペニスへと膣と指先と口が絡みついてくる。
快感の度合いからすれば、膣へと入り込んでいるペニスが一番だった。
だが、手や口に扱かれている方のペニスは、まさにそのペニスが望む通りの刺激を受けていた。
亜里沙の口と手が、テレパシーを通じて、一番感じる場所を探り当て、そこを重点的に刺激してくるからだった。
そのうちに、右手で扱いていたペニスが、射精の兆候を見せた。
亜里沙は、右手の締め付けを緩めると同時に、口と左手の刺激を強める。
そして、3本のペニスが、同時に爆発の予兆を見せた時、亜里沙は手と口の動きを早めた。
「ああ……出るっ」
男の一人が呻いたのと同時に、3回の射精による放出感が、亜里沙を一気に襲った。
「ああっ!」
女とは違う、破裂するような急激な男の快感を3つ同時に感じ、亜里沙は女の喘ぎ声を上げる。
それと同時に、顔めがけて、3人分の精液が、まとまって掛かってくる。
「ああ……」
亜里沙の快感に歪んだ端正な顔へと、男の欲望に満ち溢れた白濁の精液が浴びせかけられる。
どろりとしたその感じは、精液の顔面パックを受けているかのようだった。
それに合わせるようにして、股間からの突き上げが高まってきた。
股間からは、とろとろとした愛液が溢れ出て、淫らな水音を立てている。
膣が掻き乱される快感と、ペニスが膣に撫でられる感覚が、同時に伝わってくる。
手や口と違って、自由に動かすことの出来ない膣は、さらなる快感を求めようと、うねうねと動いていくのがさらに早まってきているのが感じられた。
先に、絶頂に達したのは、ペニスの方だった。
根本の部分が熱くなったかと思うと、そこからどろりとした濁流が、一気に女の中へと流れ込んでいく。
それに合わせるように、亜里沙の膣内へと、熱いものが入り込んできた。
子宮口の小さな穴を押し広げつつ、その奥にある子宮へと精液が入ってくるのを感じつつ、亜里沙は体の中で快感が渦を巻き、体が絶頂の中へと放り込まれるのを感じた。
「イクぅぅぅぅぅっ!」
背筋が反り返り、頭が震えるのに合わせて、長い髪の毛が振り回されるのが感じられる。
勢いに合わせて、顔へと掛かっていた精液が、前へとせり出していた乳房へと、垂れ落ちていく。
射精を終えた男たちのペニスからは、男ならではの虚脱感が伝わってくる。
だが、精液を求める亜里沙の体は、そんなことは眼中になかった。
次の精液、次の射精、次の快感を搾り取ろうと、手と口、膣を動かし始める。
亜里沙のテレパシーが影響しているのか、男たちの回復は早かった。まだ亜里沙が女としての快感の余韻が消えないうちに、男たちは新たな快感を産みだし始めていた。
いざ勃起した状態になってしまえば、絶頂へと向かおうとする意識は、男の方が強い。
ペニスの欲望に導かれるままに、亜里沙は手と口、膣を動かして、快感を貪り尽くそうとする。
今度は、4本のペニスが同時に射精し、それと合わせて、亜里沙も絶頂に達した。
「んんんんんーーーーっ!」
ペニスを口に含んだままに、亜里沙は男4人と女の快感を、同時に味わう。
亜里沙は、早くも三度目の絶頂へと向かおうとしていたのだが、男たちの方は、すぐには反応しなかった。
そんな様子に、亜里沙はもどかしさを感じた。
(もっと、もっと精液が欲しい……)
そう思うなり、さっきまで相手にしていた男4人を見切って、亜里沙は立ち上がり、新しい精液の供給源を求めて、さまよい始めたのだった。
(ふふ。亜里沙もすっかり性欲の虜になったようですね。それじゃあ、次の段階を始めるとしましょうか)
次の獲物を求めることで頭がいっぱいになっている亜里沙には、ポセションの呟きが聞こえることは無かった。
秘密基地へと戻った翌日、ラウンジには美希だけがいるのを確認したポセションは、彼女へと近づいた。
「ねえ、美希。コーヒー飲む?」
2つのコーヒーカップを持って、亜里沙(ポセション)は、美希の隣へと腰掛ける。
「ありがとうございます」
まだ幼さの残る顔いっぱいに笑みを浮かべながら、伸ばしてきた手が、亜里沙と触れあう。
同時に、美希の思考が、テレパシー越しに伝わってくる。
(嬉しい。亜里沙さんと二人っきりだなんて)
やはり美希の、亜里沙への恋愛感情は本物だな、とポセションは確認した。
これならば、堕とすのも早いだろうと、美希へと体を預け、その温もりを感じさせる。
「ねえ、美希」
ポセションは、美希の耳元へと、呟く。
「亜里沙さん……」
見つめてきた美希は、潤んだ瞳で、じっと亜里沙を見つめてくる。
亜里沙の指が伸び、美希のあごへとかかる。
そのまま顔を近づけていって、まだあどけなさの残る唇を奪おうとした。
目の前にある美希の顔は、覚悟を決めたかのように、目を閉じて、亜里沙の行為を受け入れようとしている。
(順調のようですね)
そう思った時、
「うくっ!」
突然、ポセションの意識へと、電気ショックが起こったかのようになり、視界がブラックアウトして、体が崩れ落ちていくのが感じられた。
「……さん。亜里沙さん」
気がつくと、美希の太ももへともたれるようにして、亜里沙の体が倒れているのに、ポセションは気付いた。
「ああ、ご免なさい」
何が起こったのか分からないままに、ポセションは取り繕いの言葉を口にする。
「疲れが残っているみたいね。ちょっと部屋に帰らせてもらうわ」
「あ、亜里沙さん……」
美希の声を背にして、亜里沙は自らの部屋へと戻った。
ドアを閉め、鍵をロックするなり、
「さっきのショック、亜里沙のテレパシーではないんですか?」
ポセションが、亜里沙の意識へと尋ねる。
(はい、テレパシーのようです。でも、わたしがポセション様に逆らうつもりで発したのではありません。おそらく、潜在意識が、邪魔をしたのだと思います)
「そうですか。さすがは正義の味方ですねえ」
(申し訳ありません)
「しかし、あなたの意識とは別にテレパシーに妨害されるとはやっかいですね。せっかく、美希さんとは良い雰囲気になりそうだったのに。それに、亜里沙さんも、まんざらではないようでしたが?」
(そ、それは……)
「まあ、潜在意識が問題とあれば、ちょっと考えなければいけませんね。潜在意識をも壊してしまうようなことを」
言うなりポセションは、ベッドに座って、強化コスチュームをブレスレットに収めて、全裸になった。
「美希さんが欲しくてしょうがなくなるように、こういう風にしてはどうです?」
ポセションが、股間へと意識を集中するのが、亜里沙に感じられた。
それと同時に、その部分が、むくむくと膨れあがっていくのが感じられた。
亜里沙の股間から、親指程度の膨らみが生えてきたかと思うと、それはみるみると大きくなり、やがては、成人男性の大きさと形を持つ、ペニスへと変わっていった。
(こ、これは……?)
「これも私の能力の一つです。肉体操作のレベルを、細胞単位にまで広げることで、体の一部を変化させることも出来るのです」
(これで一体何を?)
「潜在意識に美希さんの体が欲しいと植え付けるには、男の欲望を持たせるのが一番でしょう」
亜里沙の手が伸びて、その形や大きさ、硬さを確認するかのように、股間から生えたものをなぞっていく。
指先に、熱い男のものが触れてくるのと同時に、股間からは、女の指先によって擦られるペニスの感覚が伝わってくる。
「どうですか? 亜里沙さんは、テレパシーで男性の感覚を味わうことはしてきましたけれど、こうやって自分自身のものとして味わうのは、また違ったものでしょう?」
(は、はい……)
しゅっ、しゅっ、とリズミカルに、亜里沙の指先が動く。
股間から生えた凶暴な男のものを、繊細な亜里沙の手のひらが擦っていく。
女の体とは似合わない、無骨な男のペニス。
まるで異物が生えてきたかのように見えるのだが、亜里沙の意識は、そこへと集中していた。
「ああ、オチン○ン、気持ち良い。亜里沙、女なのに、自分のオチン○ンでセンズリしている……
ああん。気持ち良いよぉ」
その声音には、女の性器とは違った感覚に戸惑いつつも、その強烈な刺激に我を忘れてしまっているような響きが感じられた。
「このオチン○ンを美希のオマ○コに入れたい。美希のオマ○コを、ぐちゅぐちゅしたいの……」
指先の動きを早めつつ、亜里沙の口からは、淫らな妄想が漏れる。
それに合わせるようにして、亜里沙の脳裏には、全裸の美希へと、自らのペニスを入れて腰を動かす自らの姿が浮かんでくる。
(ああ、出したい……美希の中に、出したい)
ペニスと、それが生み出す男の衝動は、亜里沙の潜在意識を溶かしていく。
「ああ、出る。出ちゃう。出ちゃうぅぅぅぅぅ!」
ペニスの根本が熱くなったかと思うと、そこから勢い良く、熱い塊がペニスを通じて外へと飛び散っていった。
びくぅ、びくぅぅ、と亜里沙の股間に生えたペニスから、男の欲望に満ちた精液が流れ出ていく。
「ああん、ザーメン出ちゃう。亜里沙のオチン○ン、びくびくぅ、って言ってる……」
放出を終えたペニスであったが、まだ固さを保ったままになっているどころか、さらなる刺激を求めるかのように、びくん、びくん、と脈打っている。
亜里沙の手は、垂れ落ちた精液を潤滑油にして、なおもペニスを刺激し続ける。
「ああ、良いっ! 亜里沙、オチン○ン気持ち良い。美希の中に、どぴゅどぴゅってザーメン出したい……」
狂ったようにペニスを扱きながら、二度目の射精が起こる。
「ああああぁぁぁぁぁ!」
床へと、白いザーメンが飛び散り、男の匂いが部屋へと充満していく。
そんな中で、亜里沙の潜在意識は、だんだんと男の欲望に、美希の体が欲しいという欲望に、蝕(むしば)まれていったのだった。
翌日になり、亜里沙は美希と共に、怪人と戦っていた。
「危ない!」
亜里沙は叫ぶなり、怪人が放った火炎を、美希の前へと体を進め、身を挺して彼女を庇う。
強化コスチューム越しとは言え、焼けるような熱が亜里沙の体を襲う。
「亜里沙さん……」
「大丈夫よ」
言いながら、亜里沙は携帯武器の光線銃を、怪人が火炎を発射した指先へと放った。
まるでガソリンに引火するかのように、怪人の体は燃え上がり、炎に包まれるのだった。
怪人はぐったりと前に倒れ、そのまま燃え尽き、灰が残るだけとなった。
銃を戻しつつ、亜里沙は焼かれた背中を押さえる。
「大丈夫ですか?」
心配そうに、美希が尋ねてくる。
「ええ、大丈夫よ。でも、基地に戻って治療する必要があるわね」
「ボクも一緒に行きます」
そう言って、二人は秘密基地へと戻ったのだった。
治療ポッドで傷の手当てを受けている間、美希はずっと、心配そうに付き添っていたのだった。
傷はすぐに塞がり、亜里沙はポッドを出た。
「美希、お願いがあるんだけれど」
「はい、亜里沙さんのことなら、何でも聞きます」
「傷の治り具合を見て欲しいの。一緒にわたしの部屋まで来てくれるかしら?」
「それぐらいなら、喜んで!」
二人は、亜里沙の部屋へと入った。
「ここに座って」
亜里沙は、ベッドに座り、その横を示した。
「はい」
小柄な美希が、ちょこん、と横に座る。
「それじゃあ、傷を見てもらえるかしら」
言うなり亜里沙は、強化コスチュームをブレスレットへと収納して、全裸へとなり、背中を美希へと向ける。
「どう? 傷とか残っていない?」
「はい、きれいに治っていますね」
「念のために、触って確かめてくれないかしら?」
「はい、良いですよ」
美希の小さな手が、亜里沙の背中へと触れてきた。
すべすべとした手のひらが、背中をくすぐっていくのが感じられる。
「ねえ、美希」
言うなり亜里沙は、体を振り向かせ、美希と向き合う形になった。
綺麗な亜里沙の乳房を見せつけられた美希は、もじもじとしながら下を向きつつも、上目遣いで、彼女の体を見つめてしまうのだった。
「背中だけじゃなくて、こっちも触りたいんでしょ」
「あ、亜里沙さん……」
亜里沙の右手が伸び、美希の手のひらを掴んだかと思うと、自らの乳房へと押しつけてきたのだった。
美希の手のひらへ、柔らかく、弾力に富んだ乳房の感触が伝わってくる。
「わたし、美希の気持ちは良く分かっているわ。だから……」
左手が美希の首筋へと絡み、自然と二人の顔が近づく。
お互いの吐息が感じられるぐらいにまでなり、そのまま唇と唇が重なり合った。
(どうやら今回は、潜在意識の妨害は無いようですね)
亜里沙の脳裏で、ポセションが呟く。
昨日、亜里沙をふたなりにして、その潜在意識へと、男として美希を求める欲望を上書きしておいてから、さらに、あらかじめ呼び寄せておいた怪人の攻撃をわざと受け、美希と危機意識を共有させるようにしたのだった。
味わうように、亜里沙(ポセション)は舌を動かして、美希の口中を蹂躙していく。
その体格差から、亜里沙の方が覆い被さるようになる中で、その合間に挟まれた亜里沙の乳房を、美希の手が、おずおずと触っていくのが感じられる。
亜里沙が重ねていた口を離すと、名残惜しそうに、潤んだ瞳で美希が見上げてきた。
「ねえ、美希のおっぱいも、触らせて」
「でも……ボクのは、亜里沙さんに比べたら、おっきくもないし……」
「そんなの関係ないわ。わたし、美希のが見たいの。触りたいの」
言いつつ、亜里沙(ポセション)は美希のブレスレットをタッチして、美希の体を覆っている強化コスチュームを収納させた。
美希の裸身が晒される。
まだ幼い顔立ちと相まって、その体も発育中と言ったものだった。
膨らみかけた乳房に、まだ中性的な腰つき。
そんな美希の胸元へと、亜里沙(ポセション)は手のひらを当てる。
とくん、とくん、と興奮気味の鼓動を感じつつ、蕾を思わせるような、開花前の乳房を、ゆっくりとなぞっていく。
「ああ、亜里沙さん……」
美希は、自分が触られているのだからと正当化をしたかのように、亜里沙の乳房へと当てていた手の動きを、わずかに早めていた。
二人は、互いの乳房を触り合い続けた。
美希は憧れを持って、亜里沙(ポセション)は悪意を抱いて。
細い左手が、再び美希の首筋へと絡みついた。
再び唇を重ね合わせつつ、二人の乳房も重ね合わせる。
もっぱら、亜里沙の大きさに圧倒される形となったが、柔らかい4つの膨らみは、形を変えつつ、擦れ合っていく。
亜里沙(ポセション)の右手がゆっくりと降りていき、美希の股間へと埋もれた。
びくり、と美希の体が、亜里沙の腕の中で、小さく震える。
見た目通りのわずかな茂みを抜けると、柔らかい部分へとたどり着く。そこは、しっとりと濡れており、伸びてきた指先の先へと、愛液が絡みつく。
「ああ、亜里沙さん……」
割れ目のサイズを確認するように、細い指先が上下へと動く。
(ふふふ。もうすっかり濡れているようですね。これならば、例え亜里沙さんのペニスであっても、すんなり入りそうですね)
(そ、それは……美希にはあれは使わない約束では……)
(冗談ですよ。あんなもの、必要ないぐらいに、美希さんは興奮しているようですしね)
亜里沙からは、美希の体を乗っ取る際には、ふたなりペニスは使わないようにと懇願されていたのだった。
亜里沙の潜在意識を刺激させないために、ポセションはそれを受け入れていた。
ペニスの代わりに、ポセションは、細い指先を、美希の中へと差し込んだ。
「ああ、亜里沙さんのが、入ってきてる……」
美希はうっとりとした表情で、小さく呟いた。
入り込んだ指先へと、熱い女蜜と、膣襞が絡みついてくる。
くちゅり、くちゅり、と淫らな音が響くのと同時に、割れ目からは、入りきれなくなった愛液が垂れ落ちていき、シーツに染みを作る。
人差し指が、膣内を貪り続ける一方で、今度は親指が、割れ目の上にある小さな突起を探り当てた。
「ああ……そこ……」
恥ずかしさと気持ち良さが入り交じったように、美希は頬を赤く染め、戸惑いがちに唇を開きながら、亜里沙(ポセション)の顔を見詰めてくる。
その口を、三度、亜里沙(ポセション)の唇が塞いだ。
舌を入れると、今度は美希の方も積極的に舌を絡めてきた。
乳房同士を重ね合い、その中で乳首が転がるのが感じられる。
指先には、まだ皮を被っているクリトリスと、初めて他人の指を受け入れた膣口の感触が伝わってくる。
それと同時に、亜里沙のテレパシーを通じて、美希の官能が高まり、絶頂が近づいているのが感じられた。
ここぞとばかりに、亜里沙(ポセション)は、舌を伸ばし、乳房を押し当て、指先を激しく動かした。
(イク、イク、イクぅぅぅぅぅぅ!)
美希は絶頂に達した。
意識の箍(たが)が外れたのを感じつつ、ポセションは美希の身体へと、乗り込みを始めた。
亜里沙の口中に、ポセションの意識が集中し、やがて芋虫のような実体が作られる。
もぞもぞと口の中をそれが動き、重なり合った唇を通じて、美希の口中へと入っていく。
何か、異質なものが入ってきたのを感じて、美希はびくりと目を見開くが、それは一瞬のことだった。
次の瞬間には、美希の瞳は、体を犯される悦びの虜になった女のような、とろんとしたものになった。
美希の口中へと入ったところで、ポセションは芋虫状の実体を発散させ、美希の血液を、神経を、細胞の組織間液を通じて、彼女の全身を支配していく。
それは、口に近い所から、徐々に始まっていった。
それまで、亜里沙の側から見ていた、あどけなさを残している美希の顔がかすむようになったかと思うと、その上へと、切れ長の瞳を閉じている亜里沙の顔が重なってくる。
その浸蝕は、さらに上へと向かう。
まるで、コンピュータへOSを再インストールするかのように、ポセションの意識は、美希の脳細胞一つ一つを乗っ取っていく。
(な、何?)
正体の知れない何者かが、頭の中へと入ってくるのに気付いた美希の意識が、戸惑いを表す。
(初めまして。わたしはポセションと申します。さっきまで、亜里沙さんの中に入って、彼女を操っていたんです)
(亜里沙さんを、操る?)
(はい、もう亜里沙さんは、完全に私の支配下におけましたので、次は美希さんの番、ということです)
(い、いやぁ!)
他者の侵入に恐れを感じた美希は、体をばたつかせた。
まだポセションの支配下に置かれていない美希の手足は、激しく動くのだが、それを押さえつけるように、亜里沙の手が絡みついてくる。
ふいに、ぬめぬめとした美希の膣へと入っていた指先の感触が消えて、代わって、宙で暴れる美希の手の感覚が伝わってくる。
それと同時に、美希の腕への支配権が、彼女の意識を離れて、ポセションに奪い取られる。
だらんと垂れた腕の先では、まだ支配されていない指先が、宙を掻きむしるように動いている。
美希の腕の感覚が伝わってきて、それがだんだんと指先の末端にまで広がっていく感覚は、まるでゴム手袋に指先を通していくかのようだった。
ポセションの支配は続く。
下半身へと向かっていき、ついさっきまで、ポセションがその指先を入れていた、美希の股間へと達すると、まだ残っていた絶頂の余韻が感じられた。
(やだ……やだ……)
美希は、必死になって残る足をばたつかせるのだが、それも最後の、無駄な抵抗に過ぎなかった。
暴れていた足へと、ポセションの意識が広がり、支配権を奪うと同時に、その動きを止めさせる。
美希は、自分のものであるはずの体を動かそうとするのだが、まるで全ての神経が切断されてしまったかのように、体がその命令を聞くことはなかった。
それどころか、まるで体が操られているかのように、勝手に動き、ベッドの上へと立ちあがったのだった。
「どうやら上手くいったようですね」
美希の口から、勝手に声が漏れる。
(そんな、そんなのって……)
まだ事実が受け入れられないままに、美希は脳裏であがき続ける。
だが、体は勝手に動き、手のひらを開いたり閉じたりしたり、顔をぺたぺたと触ってきたりするのだった。
「ポセション様。調子はいかがでしょうか」
ベッドから降り、忠誠を誓うかのように、亜里沙は直立不動の態度を取っていた。
(亜里沙さん、亜里沙さん……そうだ、ボクのテレパシーなら、伝わるでしょ?)
檻の中に閉じこめられたかのように、美希は必死に訴える。
「無駄ですよ。彼女はもう、完全に私の支配下にあるんですから。そうですよね、亜里沙さん」
「はい、ポセション様のご命令とあれば、何でもいたします」
その瞳は精彩を欠き、まるで意識はここに在らずと言った感じだった。
「結構です。それでは、こうして二人でいる時は別として、普段は、いつも美希さんに接する通りに行動してもらいましょうか。最終的には薫琉さんを狙うとして、まずは美希さんに刷り込みをしなければいけませんからねえ」
(刷り込みって……何?)
恐れおののくように、美希が尋ねてくる。
「私が口にしたこと、行動したことが、美希さんの深層心理として植え付けられていくことですよ。まずは性衝動から初めて、最後には意識を完全に支配下におく。目の前にいる、亜里沙さんのようにね」
(そ、そんなのイヤっ!)
「それじゃあ、さっそく始めましょうかね。
ねえ、亜里沙さん。あたしのオマ○コ舐めて。美希はとってもいやらしい女なの。スーパーヒロインをしているのも、全ては亜里沙さんと一緒にいたいから。あたしが本当に欲しいのは、亜里沙さんの愛撫なの」
(そんなこと、言わないでっ!)
口から勝手に漏れる言葉を打ち消すように叫ぶのだが、それが音声になることはなかった。
「はい、ポセション様……」
亜里沙はベッドに昇ってきて、美希の前にひざまずいた。
まだ幼さを感じさせる美希に傅(かしず)き、舌先を伸ばしてくる年上の亜里沙。
その光景は、肉体の成熟具合とは完全に逆転した主従関係を取っているように見えた。
ねっとりとした舌先が、クリトリスへと当たってくるのが感じられる。
「そうですよ。美希さんの体は、膣よりもクリトリスの方が開発されているんです。さすがはテレパスの亜里沙さん。美希さんの体を、良く知っている」
「ありがとうございます」
亜里沙の舌先が、まだ皮を被った美希のクリトリスを舐め回してくる。
「その調子です。
ああん。美希、亜里沙さんにクリトリス舐められるなんて、とっても嬉しい。
舐めて、舐めて。美希のクリトリス、ぺろぺろ舐めて」
言われるままに、亜里沙は舌を伸ばし、美希(ポセション)のクリトリスを舐め続けた。
刺激されて、割れ目からは愛液が垂れ落ち、くすぐるように太ももを伝っていくが感じられる。
「ああ、やはり亜里沙さんと美希さんでは、感じ方が違いますね。感じ方の深さは亜里沙さんの方が開発されているから上ですけれど、敏感さでは美希さんも負けていませんよ。
ふふふ、美希さんのこの体、たっぷりと快感漬けにして開発させてあげますよ。身も心も、じっくりと」
(いや、イヤだよっ!)
美希は叫びつつ、快感が頭の中にある何かを崩していくのを感じてしまうのだった。
亜里沙からの奉仕を受け、美希(ポセション)は何度も絶頂に達していた。その度に、美希の体へと、ポセションの意識がなじんでいくのが感じられる。
「ふむ。そろそろ良いでしょう。それじゃあ、私は出掛けてきますので」
言うなり美希(ポセション)は、強化コスチュームに身を包み、亜里沙の部屋を出た。
(ど、どこに行こうって言うの?)
「ご心配なく。美希さんの体を、男のザーメンを貪るようにさせるため、その相手を探しに行くんですよ」
(ひっ!)
美希の意識は、必死に抵抗しようとするのだが、ポセションのなすがままとなっていて、指先一つも動かすことが出来なかった。
(それじゃあ、サイコキネシスで……)
美希は超能力で体の支配権を奪い返そうとしたのだが、まるで、超能力が消えてしまったかのように、何の反応もしない。
「無駄ですよ。あなたの体だけでなく、あなたが持っているサイコキネシスの超能力も私の支配下にあるんですから」
(くぅ……)
どんよりとした、悔しげな意識が伝わってくるのを感じつつ、ポセションは街中へと向かった。
昨日と同じ公園には、平日の昼間だと言うのに、別の若者たちがたむろしていた。
「ふふ。おあつらえ向きに、餌がいますね。それじゃあ美希さん。彼らから、ザーメンを搾り取りましょう」
言いつつ、ポセションは美希の強化コスチュームをブレスレットへとしまい込み、全裸になった。
(いやぁぁぁぁ!)
脳裏で美希が叫ぶなり、その体は、まるで金縛りにあったかのように、ポセションの意志を受け付けなくなった。
(これは、またしても潜在意識による妨害ですか?)
ポセションは、支配力を強めようとするのだが、体は固まってしまったかのように動かない。
それどころか、ポセションの意識を離れて、その足が勝手に動き、近くにあった植え込みへと、姿を隠したのだった。
放り込まれるように茂みへと投げ込まれたポセションは、
(ふうむ。やはり亜里沙の時と同様に、潜在意識が邪魔をするようですね。ただ、その原因は違っていますね。男性恐怖症と、美希さんのレズとしての潜在意識が中心になっているようですね)
医師が診療するかのように、淡々とした声で、ポセションが呟く。
(あ、あたしはレズなんかじゃないわ)
(でも、亜里沙さんのことが好きなんでしょ)
(それとこれとは別よ)
(いいえ、同じことです。美希さんの潜在意識は、男ではなく女を求めるようになっているんですね。言ってみれば、女を愛したいという、男としての性癖があるんですね)
(な、何が言いたいのよ……)
ロジックというよりかは、相手の心理を突いたレトリックで誘導していくかのようなポセションの言葉に、美希は戸惑った。
(では、荒療治といきましょうか。美希さんの意識にある、男としての性癖を、浮かび上がらせてあげますよ)
その言葉と同時に、美希の脳裏で、泡のようなものが舞い上がり、その中に何かが生まれる感じがした。
まるで、暗闇を歩いていたら、背後からいきなり人が現れたかのような感覚が、美希の脳裏で起こる。
(ココは、ドコだ? オレは、ダレだ?)
美希の脳裏に、ポセションとは違う、低い男の声が響く。
(な、何?)
(美希さんの、女性に対する性欲を材料にして、男性の意識を作り上げたのです)
ポセションの言葉の先が、美希の脳裏で生まれた、男性の意識へと向かう。
(あなたは、男性としての美希さんです。見てご覧なさい。あなたの意識は男ですが、体は女性なんですよ)
ポセションの示唆に従って、視界が下を向き、まだ小さな乳房と、両足の合間へと、その視線が集中する。
(ホントウだ。オレは、女の体になっている)
(そうでしょう。この体は、美希さんのものであると同時に、あなたのものでもあるんですよ。さあ、せっかく手に入れた女性の体なんですから、どうぞご自由に楽しんでください)
(ソウカ。ソレじゃあ、さっそく)
美希の両手が動き、膨らみかけの乳房へと、左右の手を覆い被せた。
(いやっ! あたしの体を勝手に動かさないで)
美希は必死に抵抗しようとするのだが、体は言うことを聞かず、さっきのように、金縛り状態になることも敵(かな)わなかった。
「ナルホド。これが乳房の感触というものなのか。小さいながらも、男の体には無い柔らかさだな」
手のひらが、いやらしい手つきで、小さな膨らみを味わうように動き回ってくる。
「まだ揉むのには物足りない大きさだが、感じてきているようだな。見ろ、乳首が立って来ているじゃないか」
美希へと見せつけるように、人差し指と親指が動き、乳首を摘んでくる。
「胸だけじゃなく、乳首も小さいのだな。もっとも、この方が可愛げがあって良いぞ」
(いやっ、そんなこと言わないで……)
人差し指と親指が動き、乳首を引っ張ったり、転がしたりしてくるうちに、美希の体はだんだんと火照ってくるのが感じられた。
「ふふふ、どうやら感じているようだな。今のお前とオレは、一心同体なんだ。どうすれば感じるかも、お見通しだぞ」
(感じてなんか、いないよ!)
「そうか。それじゃあ、これではどうかな?」
人差し指の爪先が尖った乳首の根本へと押し当てられたかと思うと、まるで乳首をほじくるかのように、動き始めた。
(あ、あはっ、や、止めてぇ……。そんなことをされても、くすぐったいだけよ)
「ほほう、くすぐったいだけか。それじゃあ、ここが濡れてきているのは、どういう訳なんだ?」
右手が股間へと伸び、美希の割れ目へと、人差し指が当たる。
「ふうむ。これがオマ○コの手触りなのか。ずいぶんと柔らかくて、ぐにゅぐにゅしているのだなあ」
(そんなこと、言わないで!)
美希の意志に反して、人差し指は膣口を何度もなぞり、そこから溢れ出ているものを、指先でぬぐい取る。
「どんな具合になっているのだ?」
体が前へとかがみ込むようになり、頭が前へとせり出し、自らの股間を覗き込もうとするのだが、男と違って奥まった場所にある部分のため、直に見ることは出来なかった。
「良く見えないな。では、触って確かめるとするか」
割れ目を探っていた指が上へと動き、そこにあった小さな突起に触れると同時に、美希の体が、びくん、と震えた。
「なるほど、今のがクリトリスを触られる感覚なのか。どうだ? もっと触って欲しいんじゃないのか?」
(触って欲しくなんか無いもん)
美希は精一杯意地を張るが、意識を共有している相手には通用しなかった。
「それじゃあ、オレは勝手に触らせてもらうぜ」
言うなり、人差し指と中指の二本が、美希の膣内へと入ってきた。
「ああ、これがオマ○コの中なのか。ぬるぬるしていて、襞の一本一本が、指先に絡みついてくるぜ」
(そんなこと、言わないで)
美希は、体の秘密の部分を覗き込まれているかのような恥ずかしさを感じた。
二本の指先が、膣の中で広げられたかとと思うと、まるで膣を内側から膨らませるかのように、乱暴に動いていくのが感じられる。
(い、痛い……)
まだ慣れない刺激に、美希は呟く。
だが、今、美希の体を動かしている意識は、男として、美希の体を弄(もてあそ)ぼうと言う方が強いのか、そんなことはおかまいなしに、指先を掻き回しては、くちゅくちゅと音を立てていく。
(や、止めて……そんなに激しく動かさないで)
「あっはっは。楽しいぜ。こんな風に、女の体を自由にできるなんてよ」
端から見れば、異様な光景と言えた。
公園の茂みの中に、スーパーヒロインの美希が、裸身をさらけ出している。
その指先は膣内と乳首を乱暴にいじりまわし、まるで激しいオナニーをしているかのようなのだが、その顔つきには、自慰の悦びを感じている様子は無かった。
顔には、下卑た男のような、にやりとした笑みが浮かんでいるのだった。
「どうだ。嫌がっていても、本当は感じているんだろうよ。どうせお前だって、ただの女なんだぜ」
その口調は、一方的に女を支配し、思うままに狼藉をする男のものだった。
「このオマ○コに、チ○ポを入れられたら、ヒイヒイ言って、よがるんだろうよ。あー、チ○ポ入れてえな」
その言葉に、美希の意識は、びくりとした。
美希の膣内に入っていた指の動きが変わった。
二本の指を揃えて、ピストン運動をするように、その中へと出し入れを始めたのだった。
「こうやってよ。チ○ポをずぼずぼと出し入れすれば、女なんて、よがるだけだぜ。どうだ? 感じているんだろ?」
(どうやら、そうもいかないようですね)
ポセションが、二人の合間へと割り込んできた。
「それって、どういうことだよ?」
(美希さんは、まだ男性経験の無い処女なんですよ。さっき潜在意識が私の行動を妨害した理由の一つはそれだったんでしょう)
「へえ、処女なのか。それじゃあ、ますますチ○ポ入れたくなってきたぜ。
おねがーい、この美希にぶっといオチン○ン入れて、あたしの処女を奪って欲しいの、なんてな」
(どうでしょう。美希さん。ここで提案があるんですが)
(な、何よ……)
(どうせ処女を失うのだったら、美希さんが望んでいる方を相手にする、というのはどうでしょうか?)
(そ、それって……)
(はい、亜里沙さんが、あなたの初体験の相手となるということです。すでに彼女は、肉体が変化させられるレベルにまで乗っ取りが成功していますので、ペニスを生やさせて、美希さんの相手をすることも可能です)
ポセションの提案に、美希の心が揺れ動く。
(別に断っても結構ですよ。ただその場合は、この公園にいる、誰とも知れない相手に、処女を捧げることになりますが)
美希の意識が迷っているのが、ポセションに伝わってくる。
「おいおい、俺はチ○ポを入れたいんだぜ。入れられるなんて、まっぴらご免だぜ」
(それじゃあ、いったん引っ込んでください)
ポセションが言うなり、頭の一部を占めていた男の意識が消えて、指先の動きも止まった。
「さあ、どうします?」
(……お願い、します)
「交渉成立ですね」
さっきまで、男のいやらしい笑みを浮かべていた顔が一転し、まるで取引を成立させたビジネスマンのような、営業スマイルが浮かんだのだった。
「それじゃあ、戻るとしましょうか」
強化コスチュームに身を包み、美希(ポセション)は、秘密基地へと向かっていったのだった。
美希(ポセション)は、秘密基地に戻るなり、亜里沙の部屋へと向かった。
レシーバーを通して、亜里沙へと連絡を取ると、ドアが開けられた。
「美希。さあ、入って」
顔を出した私服姿の亜里沙が、美希を部屋へと誘い入れる。
そしてドアを閉めるなり、
「ポセション様、お待ちしておりました」
直立不動のままに、亜里沙は応える。
そんな亜里沙を見つつ、美希(ポセション)は、デスクワークの椅子へと鷹揚に座った。
「薫琉さんには、バレていませんよね?」
肘置きに右手の肘を当てて、折り曲げた指先を頬へと添えながら、ポセションは聞いてきた。
「はい。普段はいつも通りに行動していますので」
「そうですか。それはよかった。
それでは、亜里沙に命令します。美希の体を犯しなさい」
「え、それは……」
「聞こえませんでしたか? 亜里沙のふたなりペニスを、この体に入れるんですよ」
「で、でも。美希は男性恐怖症なのでは?」
「そんなもの、破壊しましたよ。ちょっとしたショック療法でね」
まるで、山道を歩いていて、伸びていた邪魔な木の枝を手で折ったのを語るかのように、平然とポセションは言ってくる。
「ただ、処女喪失には抵抗があるようでしてね。それで、亜里沙に最初のお相手をしてもらおうと思いましてね」
「しかし……」
「これは、美希さんの願いでもあるんですよ。それじゃあ、美希さんの言葉を聞いてもらいましょうか」
それまで、値踏みするかのような目つきだった美希の表情が変わり、心配そうな顔で上目遣いに見つめてくるものになった。
「亜里沙さん……お願いです。あたしの処女を、奪ってください」
恥ずかしさからか、美希の頬が赤くなる。
「美希……」
途端、美希の顔へと、再びにやけた笑みが浮かぶ。
「聞いたでしょ? 今のが、美希さんの気持ちです。なんでしたら、あなたのテレパシーで探っても良いんですよ」
「わ、分かりました……」
「よろしい。それじゃあ、美希さんの中に入れる、あなたのペニスを見せてもらえませんか?」
無言のままに、私服を脱いで、全裸になる。
淡々と見つめるポセションへと、亜里沙の裸身に見取れている美希の感情が伝わってくる。
「それじゃあ、生やしてもらえますか」
「は、はい……」
ポセションによって作り替えられた亜里沙の股間の細胞は、ポセションが憑依していなくても、亜里沙の意志で変化させることができるようになっていた。
クリトリスがだんだんと膨らんできたかと思うと、まるで植物が芽吹く場面を早送りしているかのように、亜里沙のものは上を向き、天へとその大きさと太さ、そして形を、クリトリスからペニスへと変えていく。
(亜里沙さんに、あんなものが……)
綺麗に整った曲線で形作られた亜里沙の股間に、それとは正反対と言える、男のグロテスクなペニスが伸びている様は、並の男以上に、ペニスが持つ力強さ、凶暴さを感じさせるものがあった。
「それじゃあ、私も」
ポセションは、強化コスチュームをブレスレットへ収め、全裸になり、ベッドへと向かった。
ベッドに横になりつつ、
「それじゃあ、シックスナインといきましょうか。さあ、亜里沙も」
「はい、ポセション様」
「今は、美希と呼んでください。体の自由も、美希さんに任せますので」
「美希……」
「亜里沙さん……」
二人は目を合わせたまま、ベッドに横になった。
(ほらほら、シックスナインをするんですから、美希さんは亜里沙の上に乗って、股間に顔を向けないと)
「は、はい……」
美希は股間を見せつけるように亜里沙の体へと、上下逆に覆い被さると、その視界へと、亜里沙の股間から生えたペニスが見えた。
(これが、亜里沙さんのオチン○ン……)
本来は男性にしか無い器官が、亜里沙の秘密の部分へと生えている。
雁がエラ張り、血管が浮き出ているグロテスクなもののはずなのに、それが亜里沙のものだと思うと、不思議と親近感すら湧き出てくる。
美希は、そっと手を伸ばして、そこから伝わってくる熱気を感じつつ、亜里沙のペニスを掴んだ。
最初に感じたのは、その固さだった。
男のものは、血液が集まって勃起するとは知っていたが、骨も入っていないにもかかわらず、ここまで固くなるものなのか、と美希は思った。
それが、血液の集まりであることを証明するかのように、軽く握った美希の手の中で、亜里沙のペニスは、びくん、びくん、と脈打つのだった。
じっと見取れていると、
「あぁん」
美希の股間から、鋭い刺激が伝わってきたのだった。
亜里沙の眼前へとさらけ出された美希の股間へと、亜里沙の指が伸びてきて、指の腹が、クリトリスを愛撫してくる。
フェザータッチとも言える軽い触り心地であったが、そんな、貴重品を扱うような亜里沙の態度に、美希は愛情を感じたのだった。
それにお礼をするかのように、美希はペニスを掴んでいた手のひらを握り具合を強め、ゆっくりと上下に動かしていった。
「ちょっと硬さが弱いようですね。ひょっとして、私が出掛けている間に、オナニーをしたんじゃないんですか?」
割り込むようにして、体の自由は美希にあるままに、口が勝手に動いて、ポセションが亜里沙に尋ねる。
「は、はい……」
「それは、どんなことを想像してですか」
「……美希とのセックスです」
恥ずかしさから、消えそうな小さな声だったが、美希は、その言葉にときめいた。
「だそうですよ。良かったですね。美希さん。それじゃあ、お礼にきちんと愛撫してあげましょうね」
美希の手のひらが、亜里沙のペニスを擦り挙げる。
亜里沙が自分でするのとは違い、美希の小さな手が、探るように動いてくる様には、美希の健気さが感じられる。
そう思っただけで、亜里沙のものは、ますます硬く大きくなっていくのだった。
それと同時に、美希の股間からは、クリトリスへの刺激が伝わってくる。
ぴりぴりとした快感が生み出されるのに合わせて、割れ目からは、ねとりとした愛液が、溢れ堕ちていくのが感じられる。
濡れてきたのは、美希だけではない。亜里沙のペニスからも、その鈴口から、透明な液が、染み出してきているのだった。
美希は、手のひらでペニスの先端を口に向けつつ、舌を伸ばして、亜里沙の先走りを舐め取った。
しょっぱい味が、舌先へ、じわりと広がる。
「ああ、美希の舌。気持ち良い……」
まだ生えたてで、手のひらの感触しか知らないペニスにとっては、舌先の刺激は、相当なものだった。
そんな言葉に応えるように、美希は口を伸ばして、亜里沙のものを、口中へと迎え入れた。
陰茎とは違う、柔らかいゴムのような弾力を持つ亀頭が唇へと触れてくる。
美希は口を大きく開いて、亜里沙のペニスを口中へと入れる。
さっき手のひらで感じた以上の熱気と硬さが、美希の口中を支配する。
亜里沙の大きなものは、美希の小さな口には収まりきれず、まだ根本を外に出しながら、亀頭の先端が喉の奥を突いてくる。
唇と舌先で、亜里沙の欲望を味わってから、美希はゆっくりと口を上下に動かした。
ちゅぷっ、ちゅぷっ、という音と共に、美希の口中へと、亜里沙のものが出入りしてくる。
それと同時に、美希の股間からは、クリトリスと割れ目の入り口へと、指先に加えて、ねとりとした舌が触れてくるのが感じられる。
(ああ、亜里沙さんが、あたしの恥ずかしい部分を舐めてきている……)
互いに相手の行為に報いようとして、二人の動きはだんだんと激しくなってくる。
「ねえ、美希……わたし、もう、我慢できない……」
何が我慢できないのかは、美希は口中で感じ取っていた。
美希が口からペニスを開放すると、それはまるでバネのように弾み、腹に付かんばかりに上を向くのだった。
これが今から、自分の中に入るのかと思うと、美希は期待と恐怖が入り交じった気持ちになった。
「ねえ、美希。仰向けになって」
言われるままにベッドに横になり天井を向くと、両の太ももが持ち上げられ、足を広げられ、その合間へと亜里沙が入ってくる。
亜里沙の目には、血走った男の欲望と、愛すべき美希を相手にしている女の愛情が同居しているように見えた。
亜里沙は腰を進めてくるのだが、その先端にあるペニスは、美希の股間を上滑りしてしまい、なかなか中へと入ろうとしない。
(ふふふ。なにしろ童貞ふたなりと処女の組み合わせですからね。何ならお手伝いしましょうか)
言うなり美希の右手が勝手に動き、亜里沙のペニスへと添えられた。
その先端が下へと向けられて、濡れている美希の入り口へと当てられる。
そこへ、亜里沙が腰を動かしてきた。
じわり、じわり、と亜里沙の男の部分が、美希の女の部分へと入ってくる。
これまで、自分の指かタンポンしか入れたことのない美希にとっては、その大きさは、とんでもない圧迫感に思えた。
(処女喪失は痛いと言いますが、美希さんは耐えられますか? 何でしたら、私が神経を弄(いじ)って、それが快感になるように変えてあげましょうか?)
(余計なこと、しないで。あたしは、亜里沙さんのそのままを受け入れたいの)
(そうですか。それは無粋なことを言ってしまいましたね)
そんなポセションと美希のやりとりに気付かないままに、亜里沙のものは、さらに中へと入ってくる。
それに合わせて、肌へと刃物が当てられ、傷を付けられるような痛みが伝わってきた。
だが、美希はそれを口に出すことは無かった。
むしろ、その痛みこそが、亜里沙が初めての相手であること証明しているかのように思えるのだった。
「美希、痛くない?」
「痛いけれど、平気。亜里沙さん、もっと入れて」
「美希、ありがとう」
亜里沙の腰は、さらに前へと進んだ。
まるで、体の中心に焼けた杭を打たれているような痛みを感じつつ、そして同時に、亜里沙のものを受け入れられる嬉しさを感じた。
「ああ、美希の中、気持ち良いわ。うねうねしていて、わたしのものに、絡みついてくる」
己のペニスで初めて体験する女の中は、まるで男を悦ばせるために、精巧に作り上げられた器官のように思えた。
そんな中で、男としての亜里沙の快感は、一気に高まっていく。
テレパシーで知ったのと同じく、その上昇率は、女の体を上回っていた。
亜里沙は、しばらくの間、腰の動きを止めたまま、ペニスを通じて女体の作りを味わっていたが、やがて、ゆっくりと腰を引いていった。
抜け出たペニスへは、美希の愛液と共に、破瓜の時に流れた赤い鮮血が絡みついていた。
その光景に、亜里沙は、美希の処女を奪ったのだ、という気持ちに陶酔していた。
亜里沙は、股間を再び美希の中へと入れた。
出しては入れてをしばらく繰り返していくうちに、だんだんと男としての腰の動かし方にも慣れてきた。
亜里沙は、腰をグラインドさせつつ、体を揺らす。
美希の視界には、腰を振り立てる度に、長い髪の毛と胸元の大きな乳房を揺らす亜里沙の姿が見えた。
それに合わせるように、股間からは痛みが消えてきて、代わって、体の中を掻き回される快感が伝わってくる。
これまで、オナニーはもっぱらクリトリスで行ってきた美希にとっては、未知の快感、初めて知る女の快感と言っても良いぐらいだった。
「ああ、気持ち良い……亜里沙さんの……すごく気持ち良い」
(ああ、これがオマ○コの気持ち良さ……オチン○ンの気持ち良さ。セックスの気持ち良さ)
「ああ、美希……わたし、もう出そう」
切なそうな顔で、亜里沙が言ってくる。
「亜里沙さん。あたしを、思いっきり抱きしめてください」
訴えるように、美希は両手を伸ばす。
その中へと、亜里沙は身を乗り出してきた。
二人の体が、ぴたりと重なり合う。
さっきまで吐息と喘ぎ声を出していた口同士が触れあい、柔らかい女の唇同士が塞ぎ合い、その中では舌先が絡まり合う。
二人の乳房が密着する。その大きさの違いから、もっぱら亜里沙の乳房が美希の胸元いっぱいに広がるようになる。
そんな女同士の密着を上半身で感じつつ、下半身からは、亜里沙の男のモノが、美希の中へと入ってくるのが感じられる。
女同士のレズと、男女間のセックスを同時に感じているうちに、美希の背中へと回っていた亜里沙の腕が、ぎゅっ、と強く抱きしめてきた。
それと同時に、股間へと入っているペニスが、さらに奥へと入り込んできた。
亜里沙が背をのけぞらせて、叫びを挙げる。
「ああ、出る、出る、出ちゃうぅぅぅっっ!」
そしてその先端から、熱い塊が流れ込んでくるのが感じられた。
美希は絶頂にこそ達しないものの、亜里沙を男の絶頂に導いたのだ、という思いだけで満足だった。
(なかなか良かったようですね。どうです、セックスの気持ち良さは分かりましたか?)
(は、はい……)
自らの言葉が、身も心もポセションに屈服することを意味することに、美希は気付かなかった。
その夜、美希(ポセション)は、いつもの公園へと向かった。
昼間以上に若い男がたむろしているのを確認してから、強化コスチュームをブレスレットにしまい込み、全裸になる。
若い体に、公園の外灯の明かりを受けながら、美希の体は、若者たちのところへと向かっていく。
煙草を吸っていた一人の男が、暗闇から現れた女に気付いた。
何気なくそちらを向いた途端、持っていた煙草を、思わずぽとりと落とす。
「おい、あれ……」
男が指さす方向を、他の男たちも眺める。
現れたのは、彼らよりも若い上に、まだ発育中の体を持つ少女だった。
「痴女ってマジにいるのか?」
「こういう場合って、ヤッちまっても、合意の上ってことなんだろ」
銘々に勝手なことを言うのだが、そのうちの一人が、少女の顔を見て、口を開いた。
「おい、あれって、スーパーヒロインの美希じゃないか」
美希がたむろする男たちの前に立った。
「そうです。わたしは美希です。今日は、皆さんにお願いをしに来たんです。
お願いです。皆さんの精液を、あたしにください」
突然、美希の口から漏れた言葉に、男たちは唖然とする。
「実は、あたしたちのエネルギー源は、男性の精液なのです。あたしの体は、精液無しには敵と戦う力を得られません。どうか、このあたしの口に、精液を出してください」
(そんなこと、言わないで!)
ポセションの刷り込みから逃れようと、心の中で、美希は声を上げようとするのだが、その言葉が口から漏れることは無かった。
「どうするよ?」
「どうするって言われてもなあ……」
いきなりのことに、男たちは戸惑った。
「お願い、します」
言うなり美希の体は、立っていた一人の男の前へと膝立ちになり、素早くズボンを下ろした。
男は抵抗しようとしたのだが、ポセションが美希のサイコキネシスを使って、男を動けないようにしていたため、他の男から見れば、美希の行為を受け入れているように見えた。
ズボンを下ろし、トランクスを捲るなり、中に溜まっていた、むわりとした男の臭気が伝わってくる。
その中には、勃起して上を向いたペニスが現れた。
(やだ、こんなもの、見たくない!)
亜里沙の体にあるペニスこそ見たことのあるものの、男性の体についたペニスを見るのは、これが初めてだった。
美希にとっては、凶暴さそのもの、と言っても良いような光景だった。
「あはっ、オチン○ン、出てきた」
ポセションは、美希の口を使って、淫らな感嘆を漏らす。
美希の指先が、美術品を鑑定するかのように、高ぶったペニスの先端から根本に掛けてを撫で回していく。
(手で触るなんて、気持ち悪いよ……)
「うふ、オチン○ン、こんなに大きくなってる。皮も綺麗に剥けてるし、こんなにぴくん、ぴくん、って言っているし」
指先に触れてくる、男の欲望が体現化したかのような硬さに、美希は戸惑う。
「じゃあ、まずはシコシコしてあげるね」
小さな美希の手には、男のものは余るサイズだった。そんな中を、美希の指先が動いて、男の亀頭から裏筋までを、丹念に扱いているのだった。
そうしているうちに、男の先端から、透明な汁が溢れてきた。
美希の唇が、濡れた鈴口へとゆっくりと近づいていく。
(そんなの、汚いよ……)
唇が、亀頭にキスをするように触れて、その中から舌が伸び、柔らかい亀頭の感触と共に、しょっぱい味が伝わってくる。
ちろり、ちろり、と舌先で舐め回すと、頭の上で、男の呼吸が早くなっていくのが感じられる。
美希の唇は、亀頭に貼り付くだけでなく、ゆっくりと男のものを飲み込んでいった。
(やだよ。口の中に、男のものを入れるなんて)
(大丈夫ですよ。すぐに気持ち良くなりますから。では、ちょっと口の中を変化させてみましょうか)
ポセションが言うなり、美希の口中で、何かが起こった。
自分の口が、別のものに作り替えられる恐怖に美希はおののく。
(何をしたの?)
(色々と手を加えてみました。口全体に膣みたいに襞を作って、舌先の長さを伸ばして、唾液の滑り具合を良くしてみました。言ってみれば、口(くち)マ○コですね)
(そ、そんな……)
男のものをくわえこんでいる口中から伝わってくる感触は、ポセションの言う通りだった。
口の中と舌の表面が、無数の細かい切れ目が入れられたかのように、それぞれが細かく動いているのが感じられる。
ペニスを包んでいる舌先は、ぐるりと雁首を一回りし、まるで蛇の舌のように感じられる。
口から溢れる愛液も、とろとろとしたものになっていて、男のものの滑りを良くしている。
「ああ、マジ気持ち良い……マ○コなんかよりも、よっぽど気持ち良いぜ」
腰を震わせながら、美希の口でフェラチオをされている男が呟く。
そんな男をせかすかのように、美希の頭が前後に動き、じゅぷり、じゅぷり、と音を立てて、奉仕をしていく。
その最中、ペニスが喉の奥まで突き当たった時、美希の体に、鋭い快感の波が走った。
(い、今のって……)
(そうそう、言い忘れていました。さっき美希さんの口の中を改造する時に、のどちんこをクリトリスと同じ感覚を持つようにしたんです)
(そ、そんなのって……)
体の自由を支配されているだけでなく、その感覚までも変えられていることに、美希は恐れを感じてしまう。
(クリトリスだけでは、楽しみに欠けますね。それじゃあ、今度は口全体を性感帯に変えてみましょう)
今度は肉体的な変化は起こらなかったが、何かが変わったような気がした。
口の中が敏感になり、男のものが出入りする度に、頬が火照ってきて、連動するように、体中が熱くなってきている。
膣よりも敏感に、中に入っているものを感じられる口中で、その形と硬さ、大きさを感じつつ、思わず体が疼いてくる。
(どうですか? 気持ち良いでしょう)
ポセションの問いに、美希が答えなかったが、今の美希の体は、全てポセションのもの、感じているかどうか、すぐに分かるのだった。
(ちなみに、さっき言った、口全体を性感帯に変えると言ったのは嘘です。クリトリスの方は本当ですが、口の方は、美希さんの勘違いという訳です。もっとも、女性の体は、元から口は性感帯だと言われていますからねえ)
(そ、そんな……)
自分が感じているのは、ポセションのせいではなく、思い込みだったと知って、美希は愕然とする。
淫乱な体、そんな思いが、美希の脳裏に浮かぶ。
その一方で、美希の体を操っているポセションは、フェラチオの動作を速めた。
「ああ、俺、もう……」
男が、呻き声を上げたのを聞いて、美希の腕が男の背中を抱きしめつつ、口一杯にペニスを頬張り、精液の放出を促す。
「で、出るぅ!」
深々と飲み込んでいた奥の方へと精液が発射されると、その粘液はクリトリスと化したのどちんこへと当たってきて、美希に新たな快感を与える。
「ああん。精液、美味しい……あたし、もっともっと精液欲しいな」
ごくり、ごくり、と精液を飲み干してから、美希の体は、別の男へと向かった。
さっきまでの行為を見て興奮していたのか、それとも性器同様に改造された美希の口のためか、その放出は早かった。
どぴゅるるぅぅぅぅぅ
美希の口中へと、二度目の射精が行われる。
「精液って美味しい。精液って気持ち良い。精液って最高。もっと出して、美希の口マ○コに精液どぴゅどぴゅって出してえ」
(そんなこと、言わないで……なんだか、あたし、変になっちゃうよ)
ポセションの刷り込みは、着実に美希の意識と本能を浸蝕しているようだった。
美希はさらに別の男へと手を伸ばした。
口にペニスを頬張りつつ、両手を伸ばして2本のペニスを扱(しご)きあげる。
男たちはすぐさま呻き声を上げて、射精の予兆を示した。
そこへ、ポセションが美希のサイコキネシスを利用して、射精寸前の男たちのペニスの根本を、紐を結ぶかのように押さえ込んだのだった。
(あたしの能力で、そんなことしないで……)
正義のために使われるべき超能力が、男の射精を食い止めるために使われている。
美希にとっては、とてつもない屈辱だった。
ポセションは、射精を止められた男たちの、苦悩が浮かぶ顔を見詰めてから、一人ずつ開放していった。
まず、口でしゃぶっていたペニスから精液が放たれる。
続けて、右手で握っていたペニスへと口を近づけ、精液の噴射を受ける。
さらに、左手で握っていたペニスをくわえこみ、口内へと精液を流しこませる。
美希の口は、3人分の精液で一杯だった。
舌先に絡みつく精液を味わってから、ごくりと飲み干すと、クリトリスと化したのどちんこへと当たり、ぞわりとした快感を与えてくる。
「ああ、精液……気持ち良い……」
うっとりとした表情を浮かべつつ、美希の口から声が漏れる。
(まだまだ待っている男たちはいるみたいですね。それじゃあ、ちょっと趣向をこらしましょうか)
ポセションが言うなり、美希の胸元で、何かが起こった。
小さな乳房が熱を帯びたかと思うと、それはみるみるうちに膨らんでいき、だんだんと大きくなっていった。
(な、何、これ?)
(私の能力を利用した膨乳ですよ。せっかくなで、亜里沙の乳房を、完全にコピーしました。大きさも、柔らかさも一緒ですよ)
(これ、亜里沙さんの……)
確かに、見た目も大きさも、亜里沙のものそっくりだった。小さな乳輪と乳首も、彼女そのものだ。
大きくなった分、重さも増して、肩から胸元に掛けて、下へと引っ張られる感じが伝わってくる。
ただ、自分の胸についているのを見下ろすせいか、むしろ亜里沙のものよりも、大きく見えるように思えた。
「ねえ、今度はパイズリしてあげる。誰か来て……」
美希の体が地面へと横になった所へ、一人の男が、胸の谷間へとペニスを入れてきた。
亜里沙のサイズを持つ美希の乳房は、男のものを軽々と飲み込んだ。
美希の両手が、乳房の左右へと触れてきて、男のものを擦り始めた。
手のひらには、亜里沙のものと、同じ感触を持つ、乳房の柔らかさと弾力が伝わってくる。
ポセションに操れるままにパイズリをしながら、美希は妄想に駆られる。
(これで、亜里沙さんのオチン○ンを擦ってあげたら、どんな顔をするんだろう?)
美希は、ポセションの刷り込みに浸ってきていることに、気付くことはなかった。
大きな乳房の愛撫を受ける男は、早くも射精の兆しを見せていた。
美希の頭が持ち上がり、それまで乳房で挟んでいたものを、口へと含む。
射精を促すように、長い舌を絡みつけると、男の呻き声と共に、口中へとどろりとした精液が流しこまれる。
ごくりと飲み込むなり、
「ああ、あたし、もう精液無しじゃ、生きられない」
そう呟くのだった。
美希の周りには、次は俺の番だといきり立つ男が集まっていた。
(ふうむ。パイズリは良いんですが、一人しか相手にできないのはもったいないですね。
ああ、そうですね。それじゃあ、美希さんの能力を、また使わせてもらいますか)
(な、何をするの?)
「ねえ、またパイズリしてあげるから、誰が早く来て」
乞われるままに、一人の男が、巨大な美希の乳房へと、ペニスを挟んできた。
美希の脳裏に、サイコキネシスが発動するのが感じられた。
それと同時に、手を触れていない乳房が勝手に動き、まるで獲物を捕獲して丸飲みしようとする軟体動物のようにうねうねと動き、男のペニスを刺激していくのだった。
勝手に乳房を大きくされたあげく、美希の能力であるサイコキネシスを使って、乳房を動かして、パイズリするという、普段の美希にしてみれば、屈辱でしかなかった。
だが、今の美希には、そう思う理性は残っていなかった。
空いている両手が、腰を突き立ててきた男たちのペニスを掴むのを、むしろ当然のことのように思えた。
両手を動かしつつ、目に見えぬ力で乳房が動き、男たちを射精へと導いていく。
(そういえば、まだ肝心のオマ○コの方が空いていましたね)
白々しい口調で、ポセションが呟く。
(せっかくですから、あの方をお呼びしましょう)
誰を、と思うまもなく、美希の脳裏に、ポセションとは違う、第三者の意識が現れるのが感じられた。
(また俺を呼んだのか)
以前、ポセションが作り上げた、男性としての美希の意識だった。
(はい、どうでしょう。今回は、サイコキネシスを使って、まわりの男を操って、美希さんに中出ししちゃってください)
(そうか、分かった)
言うなり、美希のサイコキネシスが男の意識で勝手に使われるなり、一人の男がふらふらとやってきて、仰向けになりパイズリを手コキをしている美希の下半身へと割って入ってきた。
男のものは、一気に美希の中へと入っていく。
すでに濡れていた中を、男はがんがんと、ピストン運動をしてくる。
(体は自由に動かせるものの、その感覚は伝わってこないのだな)
美希の脳裏にある男にしてみれば、動かしているのは男の体なのだが、そこから湧き起こる感覚は、美希が感じているものだった。
(はい、亜里沙さんのテレパシー能力を融合させれば良いんですが、他人の体で亜里沙さんの能力を使えるほどには、まだ十分に憑依していないものでして)
(まあ、良い)
美希の股間へと、男のものが激しく出入りする。
「出すぞ。出すぞ。お前のマ○コに、精液中出ししてやる」
サイコキネシスで男の声帯を動かして、美希へと言葉をぶつける。
美希の膣内で、男の精液が流しこまれる。
「あぁぁぁぁーーー!」
それと同時に、手と乳房で奉仕をしていた男たちも、美希の顔、口、乳房めがけて射精をしてきた。
精液を浴びせられた顔と乳房の上を美希の手が動き、精液特有の粘り気を感じつつ、体へと塗りたくっていく。
「ああ、精液、気持ち良い……」
その言葉は、ポセションのものでもあり、美希のものでもあった。
翌日、単独行動でパトロールをしていた薫琉へと、救助信号が入ってきた。
電波の発信源を頼りに、山中へ向かうと、亜里沙と美希の二人が、ビルの壁から生えた触手に全身を絡め取られ、身動きできなくなっている光景に出会った。
二人の姿は、触手に絡みつかれているだけでなく、強化コスチュームを引き裂かれ、胸や股間へと、触手が入り込み、その全身には精液のような白濁の液が撒き散らかされていた。
その手前には、両腕の先から、無数の触手を生やしている怪人の姿があった。
亜里沙と美希の二人を向いているため、薫琉がやってきたことには気付いていないようだった。
薫琉は、怪人めがけて一気に走った。
彼女が持つ超能力、身体強化と強化コスチュームの力で、一瞬にして怪人の背後に近づき、駆けてきた勢いを利用して、怪人へと強烈な蹴りを入れる。
怪人が壁にぶつかり、すぐには動けないことを確認してから、
「亜里沙、薫琉、無事か?」
二人を心配して、そう尋ねる。
「え、ええ」
「なんとか……大丈夫だよ」
「亜里沙、美希。あたしのブースト能力を使ってあなたたちの能力をアップさせるから、この怪人を動けないようにして」
「わかったわ」
薫琉の持つ超能力は、自分だけでなく、他人に対しても効果を持つのだった。
美希がサイコキネシスで怪人の動きを止めつつ、亜里沙はテレパシーで、怪人の意識を破壊する。
「くらえっ!」
怪人めがけて、薫琉は拳(こぶし)を突きつけて、胸元にある心臓を突き破った。
緑色の体液が流れ出したかと思うと、ガソリンに火がつくように、炎を上げて、怪人の体は焼かれ、消えていくのだった。
「二人とも。歩けるか?」
心配げに、薫琉は二人に尋ねる。
「それが……体が変なの。あの怪人のせいで、体が火照って仕方がないの……」
消え入りそうな恥ずかし口調で、亜里沙が呟く。
「ボ、ボクもなんだ……」
「二人とも、気をしっかり持つんだ」
おそらく、怪人の媚薬にでも当たってしまったのだろうと薫琉は想像する。
「それだけじゃないの」
言うなり亜里沙は、強化コスチュームをブレスレットに収納して、全裸になった。
「そ、それは……」
亜里沙の股間からは、グロテスクとも言える男のものが、生えているのを見て、薫琉は愕然とした。
「こっちも、見て」
美希も全裸になると、その子供のような体型には不似合いなほどに大きな乳房が、さらけ出された。
「お願い……この体の火照りを、薫琉の体で解消させて」
体を預けるようにして、亜里沙が薫琉へとしなだれてくる。
「亜里沙、美希! 気をしっかり持つんだ!」
「だ、駄目なの。お願い」
言うなり、亜里沙は唇を重ねてきた。
それと同時に、亜里沙の手が薫琉のブレスレットへと伸び、彼女の強化コスチュームを強制収納させて、全裸へとさせる。
唇をふさがれたままに、味方ということで抵抗できない薫琉の体は、地面へと押し倒される。
薫琉の両足の合間へと、亜里沙が体を忍び込ませてきて、股間へと顔を近づけてきた。
うっとりとした表情で、薫琉の股間を見つめる亜里沙の顔は、いつものクールなものからは想像できないものだった。
「やめろ、止めるんだ」
亜里沙の舌先が、薫琉の股間へと伸びる。
「ひぃ!」
敏感な部分が、仲間であるはずの亜里沙に触られて、薫琉は困惑するばかりだった。
ぴちゃ、ぴちゃ、と聞こえよがしに淫らな水音を立てながら、亜里沙は舌先を、クリトリスから割れ目の入り口、そして中へと押し当てていく。
「亜里沙さんだけじゃなく、ボクも……」
仰向けにされた薫琉の顔へと、美希がまたがってきて、股間を彼女の口元へと押しつけた。
「ねえ、ボク、我慢できないんだ。薫琉さん、舐めて」
口の上で開かれた美希の股間からは、その興奮の度合いを表すかのように、とろりとした愛液が、薫琉の口中へと垂れ落ちてくるのが感じられる。
大きな乳房の先にある美希の顔は、目をとろんとさせ、小さく開いた唇から熱い吐息を漏らしていた。
(これも二人の意識を元に戻すためだ……)
そう思って、薫琉は、押しつけられた美希の股間へと、愛撫をした。
舌先を伸ばすと、粘り気と塩加減が感じられる美希の愛液が当たってきた。
薫琉は、使い込まれていない割れ目を見つつ、その上で皮を被っている小さな突起へと舌を伸ばした。
「あぁん、薫琉さんの舌、気持ち良いよ……」
つん、つん、とクリトリスに触れられる度に、美希の体は、ぴくん、と跳ねる。
それに合わせるようにして、美希は自らの、巨大な乳房を両手で鷲づかみにして、揉みしだき始めた。
これまで見慣れていた美希からは、想像も付かないほどに大きな乳房は、美希自身も持て余してしまっているようだった。
片手に余るほどの乳房の上を、美希の小さな手が這い回る。
見上げている薫琉の前で、巨大な乳房は、形を変え、その柔らかさを見せつけてくる。
「ああ、気持ち、良い」
熱を帯びた美希の声が聞こえるのを感じつつ、薫琉はクリトリスへの愛撫を続けた。
その一方で、薫琉の股間からは、亜里沙の舌が這い回るのが伝わってくるのだった。
美希の股間を舐めつつ、同時に、亜里沙に股間を舐められる。
そんな状況に戸惑いながらも、薫琉はいつの間にか、体が火照り、興奮してくるのが感じられたのだった。
それを彼女に思い知らせるように、薫琉の股間からは、愛液がたらたらと溢れ出てきているのだった。
亜里沙の口による、薫琉の性器への接吻が、突然止まった。
両膝が掴まれて、足が大きく広げられたかと思うと、股間へと、舌とは違ったもっと大きくて熱を帯びたもの――亜里沙のペニスが触れてきたのだった。
いやだ、と叫ぼうとしたが、口は美希の股間でふさがれてしまっている。
そんな中を、体を左右に割るようにして、亜里沙のものが、薫琉の股間へと入ってくるのだった。
薫琉は男性経験はあるものの、恋愛よりも正義の味方でいることに熱意を感じているため、経験回数はそう多くは無かった。
ペニスを入れられることは、自らが快感を求めるためというよりも、彼氏の欲望を満足させるためだと思っていたし、セックスで絶頂に達することはなかった。
だが、今は、まるっきり違っていた。
(セックスが、こんなに気持ち良いものだなんて……)
初めて感じる、膣がペニスで一杯になると同時に、意識までもが、何かに満たされていくような感覚。
それは、相手が男ではなく、共に戦う仲間のものであるからかもしれないし、亜里沙のテレパシー能力に干渉されてかもしれなかった。
だが、そんなことはどうでも良かった。
これまで満たされることの無かった性感が、亜里沙のペニスで一突きされる度に、ゆっくり、ゆっくりと開発されていくのが感じられる。
高まる快感を伝えようとするかのように、薫琉は口に当てられた美希の股間を舐め続けた。
その合間にも、薫琉の快感は、止まることなく、どんどんと上昇していた。
ぐちゅっ、ぐちゅっ、と淫らな音が、股間から響いてくる。
(き、気持ち良い……でも……)
薫琉は、無限に広がる快感の海を泳いでいるかのようだった。
それはどこまでも、どこまでも続いていて、果てが無いままに、溺れることなく泳ぎ続ける。
初めて感じるセックスの気持ち良さに触れつつも、その一方で薫琉は、新たな官能に火がつくのが感じられた。
それを悟ったかのように、股間での亜里沙の動きが止まった。
「薫琉は、変態ね。わたしのテレパシーは、あなたの性癖ぐらい、とっくにお見通しよ」
突然言ってきた亜里沙の言葉に、薫琉はドキリとした。
「それじゃあ、あなたが本当に望んでいることをしてあげるわ。美希、体をどけて」
美希の体が薫琉から離れたのを見て、亜里沙は薫琉の体を俯せにさせた。
美しいヒップを持ち上げ、その中心にある蕾――アヌスへと、亜里沙は亀頭を当てた。
「やっ、そこは!」
「わたしには分かるのよ。薫琉が、お尻の穴でしかイケない変態だって」
いつの間にか、主導権を亜里沙に握られていたことに、薫琉は気付くことがなかった。
薫琉の股間から溢れた愛液に塗されたペニスは、本来は受け入れるべきではない場所へと、ずぶずぶと入り込んでいく。
「あ、や……」
アヌスへと異物が入ってくるのは、亜里沙のペニスが初めてだった。
薫琉自身の指を除いては。
いつも自分の指で満足していた薫琉にとっては、ペニスは己の欲望を越える凶暴さと、力強さが感じられた。
「ああん、あはっ! そこは……ダメぇ……」
言いながらも、薫琉は四つんばいになったまま、自らも腰を揺らして、アヌスへの刺激を高めようとしていた。
一突きされる度に、全身の性感が高まっていく。
感覚だけでなく、仲間のペニスでアヌスを犯されているという背徳感すらも、快感の一部に昇華されていく。
深々と尻穴にペニスを埋め込まれたまま、薫琉の体が持ち上げられた。
いわゆる背面座位の形にされ、薫琉の裸体が、目の前にいる美希へと見せつけられる。
「いやらしいですね。薫琉さんの格好」
小さな体とはアンバランスな巨乳をぶら下げたまま、美希が近づいてきたかと思うと、唇にキスをされた。
同時に美希の乳房が薫琉のものへと重ね合わされ、女体の柔らかい部分同士が密着する。
そうやって、美希に愛撫される合間にも、亜里沙のペニスは、下から薫琉を突き上げてくる。
全身を身悶えさせつつ、頭を振り乱すと、美希と重ねていた唇が離れ、自然と言葉が漏れていく。
「ああ、あたし、イキそう……」
「イキなさい。わたしのふたなりチ○ポを入れた、あなたのケツ穴で、思いっきりイッちゃいなさい」
「薫琉さんが、お尻でイクところ、ボクに見せて」
前と後ろから、二人が囁いてくる。
その口調は、まるで背徳の黒魔術儀式に、生け贄を捧げて呪文を唱えているかのようだった。
そんな中で、薫琉の性感は、一気に高まり、全身が津波に飲み込まれたようになりながら、絶頂の声を上げた。
「イク、イクっ、イクぅぅぅぅぅぅ!」
それを待っていたかのように、目の前にいる美希が、にやりと笑った。
大きく開けた美希の口の中から、芋虫のような白い物体が飛び出しているのが目に付いた。
それは、うねうねと動きつつ、薫琉の口へと近づいてくる。
その先端が、薫琉の口へと触れた。
なおも近づいてくる美希の顔に押されて、薫琉の口内へと入ってくる。
(な、何……?)
戸惑う薫琉をよそに、口に入ってきた芋虫は、その大きさを増したようだった。
口の中いっぱいに芋虫が膨らんだかと思うと、突然、ぶよぶよとしたその感覚が消えた。
変わって、何か得体の知れないものが、体中に散らばっていくのが感じられる。
それと同時に、体の自由が効かなくなり、それどころか、体が自分のものではなくなり、誰かに奪われてしまったかのように思えてくる。
乗っ取られたのは、体だけではない。脳の内側へと、ラジオのノイズのようなものが、強制的に割り込んでくるのだった。
初めは雑音としか感じられなかったものは、少しずつクリアーになっていく。それは同時に、薫琉の意識が、奪われ、浸蝕されていくかのようだった。
(どうやら、上手く乗り込めたようですね)
薫琉の脳裏に、見知らぬ男の声が響く。
(あなたは、誰?)
「初めまして、ポセションと申します。さっきまでは、美希さんの体に入っていました」
口が勝手に動き、脳裏に入り込んできた第三者の声が紡ぎ出される。
(美希の体に……どういうこと?)
「つまり、今までのことは、お芝居だったということですよ。亜里沙さんも、美希さんも、完全に私の支配下にありますから」
そう言うなり、薫琉の体は勝手に動いて、アヌスから、まだ埋もれたままだったペニスを引き抜き、亜里沙と美希の前へと立ちはだかった。
「ポセション様。お疲れ様でした」
「ポセション様。何なりとご命令を下さい」
亜里沙と美希が、まるで王に仕える騎士のように、しゃがんだ格好で頭を下げる。
(これって、どういうことなの?)
「ご覧の通りです。お二人はもう私の僕(しもべ)です」
言いながら、ポセションは、新しく奪った薫琉の体を試すかのように、手のひらを開いたり閉じたりしたり、その手を胸に当てて、大きさを確認する様な動作をした。
「さて、それじゃあ早速、刷り込みを開始しましょうか」
(刷り込みって何のこと……)
漠然とした恐怖を感じつつ、薫琉は尋ねる。
「薫琉さんに、身も心もとっても気持ち良くなってもらえるようにすることですよ。男の精液なしでは居られない体にすることと、私の命令を聞くのが、この上なく幸せな心にすることですよ。ほら、亜里沙さんと美希さんを見てご覧なさい。とっても幸せそうな顔をしているでしょ」
視界に入ってくる二人の表情は、厳粛さの中に、恍惚感の混じった顔をしていたのだった。
「さて、とりあえずの目標は達したことですし、私の本部へ戻ることにしましょうか」
再び強化コスチュームに身を包んでから、目の前に跪く亜里沙と美希を見ながら、薫琉(ポセション)は呟く。
(まだだ、あたしはお前に屈していない)
脳裏で、薫琉が叫ぶ。
「確かに、まだ薫琉さんの意識は完全には支配していませんが、反抗したら、亜里沙さんと美希さんがどうなるかは、お分かりですよね」
(くぅ……)
歯噛みする音が聞こえてきそうなほど、悔し気な薫琉の意識が伝わってくる。
「戻る前に、手みやげを確保しておきましょうね」
薫琉(ポセション)は、腕に巻いている発信器を起動させ、薫琉らに使用が認められている警察への緊急番号へとアクセスする。
「怪人が現れました。自爆するタイプのようなので、市民を至急、避難させてください」
(市民をおびき寄せて、人質に取るつもりなの?)
「いえいえ、そんなことじゃありませんよ。もっと愉しいことです」
薫琉(ポセション)は、にやりと笑う。
パトカーが走り、拡声器で避難を呼びかけていくのを聞いてから、しばらくした所で、薫琉(ポセション)は、亜里沙と美希を連れて、近くにある、学校の体育館を利用した避難所へと向かった。
ドアを開けると、その中には、いずれも心配そうな顔をして、ラジオの情報に聞き入っている一般市民の姿があった。
中の数人が、薫琉らがやってきたのを見かけて、安堵の表情を浮かべる。
そんなことはお構いなしに、薫琉(ポセション)は亜里沙に命じた。
「亜里沙。あなたのテレパシー能力で、ここにいる全員を、淫らな気持ちにさせなさい。美希はサイコキネシスで、全員の性感帯を刺激しなさい」
「はい、かしこまりました」
ポセションは言ってから、薫琉の身体強化能力を使って、亜里沙のテレパシーを増幅させた。
(あたしの能力を、そんなことに使うなんて……)
薫琉は、子供の頃に身に付いた超能力は、世の中を守るために使おうと心に決めていた。だが今は、その能力を勝手に使われてしまっているのだ。
テレパシーはすぐに体育館にいる一般市民へと影響した。
戸惑う間すら与えられずに、その場にいた人々は、服を脱ぎ捨て、辺りの人とセックスを始めたり、オナニーをしたりするのだった。
体育館全体で繰り広げられる光景は、乱交パーティーの比ではなかった。
学校の体育館のためか、まだ幼い子供の姿も目立っていた。まだ性体験もオナニーも知らない子供らは、テレパシーとサイコキネシスの影響を受けて、体が火照ってきているのだが、それが何なのかが分からない。
そのうちに、周りの大人の行為を見て、見よう見まねでセックスやオナニーをするのだった。
「ふふ。実に良い光景ですね。人間と言えども、所詮は生き物。欲望が刺激されれば、こんなに淫らな行為をするんですね。
おっと、こんなことを言っては、発情期にしかセックスしない動物に対して失礼でしたかね」
薫琉を馬鹿にするかのように、ポセションは呟く。
(それは、お前たちが超能力を悪用しているからだ)
「悪用、ですか。私は、理性を開放させているだけです。この姿こそが、人間本来の姿なんですよ」
見せつけるように、ポセションは、体育館中で開かれている淫らな光景を見渡した。
「それじゃあ、私たちも愉しませてもらいましょうか」
薫琉(ポセション)は、亜里沙と美希を引き連れて、体育館の中央へ立った。
「皆さん。皆さんがこんなことをしてしまっているのは、怪人の出しているテレパシーの影響です。その呪縛を逃れるためには、男性も女性も、何度も絶頂に達する必要があります。あたしたちも、皆さんのお手伝いをしてあげます」
(よくもぬけぬけとそんなことが言えるな……)
(良いじゃないですか。市民へとセックスの奉仕をする。これも正義の味方の立派なお仕事ですよ。それにほら、もう何人も、薫琉さんの前に人が集まっているじゃないですか)
ポセションは、ブレスレットを操作して、薫琉の裸身をさらけ出した。
良く鍛えられた筋肉を身につけた体が姿を現し、引き締まったウエストと、脚力を感じさせる太ももへと、男たちの視線が集まる。
「さあ、あたしの体で、その欲求を満たしてください」
勃起したペニスを見せつけるように集まってくる男たちの前に跪き、薫琉の手と口が男のものをくわえこむ。
(いや、こんなもの、触りたくない)
口と手に、男の硬いものが当たってくる感触に、薫琉は嫌悪感を覚えてしまう。
だが、体は勝手に動き、ペニスをしゃぶった口は、ちゅぷり、ちゅぷり、と音を立てて、男のものへと唾液と舌を絡めていく。
その一方で、両手を動かしては、雁首から裏筋に掛けてを、丹念に撫で上げていく。
(耐えろ……耐えるんだ)
必死に自分に言い聞かせる薫琉の感情を聞きつつ、そんな意志とは無関係に動く口と手は、速くも男たちのものを、絶頂へと向かい始めていた。
「ああ、出そうだ……」
一人の男が呻くと同時に、残りのペニスへの刺激を強めた。
手にしていた一つが射精の予兆を見せるなり、手が動き、薫琉の顔へと、その向きを変える。
どぴゅぅぅぅっっっ
水鉄砲を当てられたかのように、薫琉の顔へと、男の精液が浴びせられる。
続けざま、もう一方の手と、口で奉仕をしていた男のものも、精液を上塗りするかのように、欲望の塊を浴びせかけた。
三人分の量と匂いが入り交じった精液が、薫琉の顔を覆う。
なめくじが顔を這うような嫌悪感を薫琉は感じるのだが、その口は、
「ああ、あたしの顔に、精液いっぱい。あたし、とっても気持ち良い」
ポセションの言葉が漏れる。
その言葉は、まるで催眠術のように、薫琉の意識へと染み込んできた。
(馬鹿な。こんなことをされて気持ち良いはずがない……でも、何なんだ。この気持ちは?)
自分の意識が変化していくのを感じ、薫琉は、ポセションの言っていた、刷り込みという言葉を思い出した。
焦りを感じるものの、その表情は顔へは出ることがなかった。
精液を浴びせかけられ、とろけるような表情を浮かべつつ、指先で精液をすくい取り、鼻先でその匂いを嗅いでから、口へと指先を含むのだった。
「ああん。精液、とっても美味しい」
精液を指ですくっては、舌を伸ばして、精液が絡みついた指をぴちゃぴちゃと舐めていく。
(こんなもの汚いだけだ……汚いだけだ)
薫琉は、必死になって、自分の意識へと入り込んできた、新たな認識を否定しようとしていた。
精液が、美味しいという認識を。
「美味しい精液、もっと欲しい。こんどは、上の口じゃなくて、下のお口に欲しいの……」
(止めろ。止めるんだ!)
叫ぶものの、薫琉の体は勝手に動き、近くにいた一人を押し倒して、勃起したペニスを手にしながら、男の体に跨って、手にしていたペニスを、自らの股間へと導いていく。
腰が降りると同時に、ペニスは一気に薫琉の中へと入ってきた。
「ああん、オチン○ンが、あたしの中に入って、ぴくぴく言ってる……良いわ、すっごく良いわ。オチン○ンで、あたしのオマ○コ、ぐちゃぐちゃにして。ザーメンで一杯にしてぇ」
普段のはきはきとした薫琉の口調とは違う、男に媚びるような声音が口から漏れる。
腰を上下に動かして、飲み込んでいる男のものを、膣へと出し入れしていく。
(これはあたしがやっているんじゃない。ポセションに操られているだけなんだ。気持ち良いって思ってしまうのも、ポセションのせいなんだ)
頭の中で必死に否定をしようとしている薫琉は、いつのまにか、気持ち良さを認めてしまっていることに気付くことはなかった。
薫琉の膣内を、男のペニスが突いてくる度に、全身を揺さぶるような快感の振動が伝わってくる。
男が動く正常位に比べると、騎乗位は女の方が動くため、自らの体の動きと、ペニスの挿入がシンクロし、受ける側にいるセックスとは違う、能動的な支配感に満ち溢れてくる。
(こんなの違う……あたし、こんなのって……)
薫琉の呟きに、ポセションは意地悪く反応する。
(そうでしたね。確かに、薫琉さんの意志とは違いますね。薫琉さんが求めているのは、これでしょ)
「ねえ、誰か。あたしのお尻に、チ○ポ入れて。あたしはクリトリスやオマ○コよりも、ケツ穴が一番感じる、変態女なの」
騎乗位をしている男に覆い被さるようにして、尻を持ち上げ、そこに空いている穴を、男たちに見せつける。
(違う。そんなことじゃない!)
彼女の理性による言葉の否定だったが、彼女の欲望はそれを受け入れようとしていた。
一人の男のペニスが、見せつけるように広げられたアヌスへと突き刺さってくる。
「ああ、これが欲しかったの。あたしのケツマ○コに、オチン○ン、ずぶずぶって入れてぇ……」
愛液で十分に濡れた膣に入っているペニスと違い、粘液の出ないアヌスの方では、ペニスがぎこちなく動いていた。
(せっかくお尻に入れてもらっているんだから、ちょっとサービスしてあげましょうね)
ポセションが言うなり、薫琉のアヌスがぐにゃりと蠢いた。
(な、何をしたの?)
(肉体改造ですよ。アヌスからも愛液が流れるようにしたのと、膣と同じように襞々がペニスを刺激するようにしました。やろうと思えば、膣と同じような快感にすることも可能なんですが、それよりも薫琉さんは、アヌスそのものの刺激がお好きなようですから、感じ方はそのままにしてあります)
ポセションの言う通り、アヌスの中で襞が蠢き、愛液が溢れていくのが感じられる。
出入りがスムーズになるに連れて、膣で感じる快感との違いも明確になってくる。
入れるべき場所ではない部分へとペニスが入っていく背徳感と、そのペニスが抜け出ていく度にわき上がる排泄感。
「ねえ、出して。オマ○コにもケツ穴にも、ザーメン出してぇ」
言いながら、甘えておねだりをするように、薫琉の腰がくねる。
それに釣られて、男たちは薫琉の二穴へと、同時に射精をしたのだった。
子宮口と直腸めがけて、男の熱いものが流れ込んでくる。
体が燃え上がるように熱くなる。
意識が快感に埋もれていく。
何も考えられなくなり、ただ感じるままになる。
「イク、イク、イクぅぅぅぅぅ!」
津波のような快感が、薫琉の体と心を揺さぶった。
膣と腸がいっぱいになるほどに精液が流れ込んできたにもかかわらず、男たちのペニスは、硬くなったままだった。
男たちの見かけは30歳ぐらいだろうか。そんなに何度も射精が出来る訳がない……そう思った薫琉は、一つの結論に至った。
(まさか、わたしの身体強化の能力を使って?)
(その通りです。薫琉さんの能力は実に素晴らしいですね。まるで、男が何度も射精をするためにあるようなものです)
(あたしの能力を、そんなことに使うなんて)
(能力を使っているのは、薫琉さんだけではありませんよ。ほら、美希さんも、亜里沙さんも)
ポセションが移した視界には、床に寝そべり、男たちに囲まれている美希の姿があった。
勃起した全員のものが、目に見えない何かによって、愛撫をされているかのように動いていた。
それは、美希のサイコキネシス能力だと、薫琉は感じ取った。
(十人以上の男のペニスを同時に奉仕できるなんて、実に便利な能力ですね)
見ているうちに、男たちは一斉に射精をし、その中央にいる美希の全身へと、精液を浴びせかける。
無数の男たちの精液を掛けられた美希の体は、まるで作りかけの蝋人形のようにすら見えた。もしくは、精液を材料にして出来た、精液人形と言うべきか。
(亜里沙さんも、ほら)
亜里沙は、まだ十代後半ぐらいの若い女の子を四つんばいにさせて、その後ろから腰を前後に震わせていた。
その股間には、薫琉を犯したふたなりペニスが生えているのが見て取れた。
犯されている女性は、恍惚の表情を浮かべている一方で、亜里沙の方は、まだ慣れぬ男の快感を必死に堪えながら、同時にペニスを持ち犯す者という、男だけが持ちうる優越感に酔いしれているようだった。
(どうやって、あの女の子を堕としたんでしょうかね。ペニスさえあれば、男であろうと女であろうと関係ないと思わせたか、もしくはふたなりの女性に犯されることこそが自然だと思いこませたか)
薫琉はもはや、反論する気が起きずにいた。
何かを言おうとしても、それは否定の言葉ではなく、さらなる快感を求めるものになってしまいそうだったからだ。
もはや、その意識すらも、ポセションに乗っ取られているかのようだった。
しばらくすると、体育館の中は、淫らな匂いで充満してきた。
薫琉の強化能力が全員に影響しているためか、まだ乱交は続いていた。
「そろそろ良いですね」
ポセションは、腕に付けた発信器を使い、どこかへと連絡した。
しばらくすると、ヘリコプターが着陸する音が聞こえてきたかと思うと、体育館のドアが開けられた。
そこから、黒いスーツに身を包んだ戦闘員が流れ込んできて、セックスに夢中になっている男女を抱え上げ、外へと運び出していくのだった。
そんな人の流れに混じって、ポセションたちも外へと出る。
「さて、私の本部に戻るとしましょうか」
薫琉(ポセション)と、亜里沙、美希は、輸送用とは違う中型ヘリに乗り込み、椅子へともたれかかった。
ヘリが離陸していく中で、薫琉の意識は、まだセックスを続けていたい、という思いで一杯だった。
薫琉たちが乗ったヘリコプターは山中へと降り、そこからエレベーターで敵の秘密基地へ向かった。
「さてと。それじゃあ、また薫琉さんには、一働きしてもらいましょうか」
ポセションの呟きが、薫琉の口から漏れる。
(今度は、何をしようって言うの)
「色々とありましてね。まずは薫琉さんの意識にもっと刷り込みをさせて、私に忠誠を誓わせることと、もう一つは、あなたの体を改造して、怪人の子供を産むことができるようにすることです」
(な、なんだと!)
言いながら、薫琉の体は、ポセションに支配されるままに、一つの部屋へと向かっていた。
ドアを開くと、がらんとした部屋の中に椅子だけがあり、その上には、肌色をしたマネキン人形が置かれていた。
「お待たせしました。ビドロさん」
ポセションが言うと、椅子の上のマネキン人形が立ちあがって、こちらへとやってきた。
薫琉は逃げようとするのだが、体はポセションに支配されてしまっているので、指一本も動かすことが出来ない。
マネキン人形は、ゆっくり、ゆっくりと近づいてくる。
正面まで来た時に、口に当たる部分が開かれた。
そこには、狼を思わせるような、二本の牙が生えているのが見えた。
その口が、薫琉の首筋へと重なってくる。
ざくり
牙が首筋へと刺さる感触がする。
だが、痛みはなかった。
しかし、開けられた穴を通って、薫琉の血液が吸われていくのが感じられる。
しばらくして、マネキンの口が離れた。
薫琉の目の前に立ったマネキンの姿に変化が起こった。
身長が小さくなり、薫琉よりも頭一つ低くなる。
それに合わせて、体の至る所でも変化が起こった。
何もなかった頭からは、髪の毛が生えてくる。
つるりとした顔に、目、鼻、唇が形作られる。
胸の部分がわずかに盛り上がり、その頂には乳首が添えられる。
股間へと、縦筋が作られる。
ただのマネキンは、一人の少女へと変化したのだった。
10歳ぐらいの、気の強そうなその姿形に、薫琉は見覚えがあった。
(まさか……子供の頃のあたし?)
「あたしの能力は、血を吸って相手の姿に変身すること。まったく同じ姿にもなれるし、こうやって、若い頃の姿にもなれるの。姿だけでなく、記憶を読み取ることも出来るの」
ビドロの言う通り、その口調も、薫琉の子供時代にそっくりだった。
「それでは始めましょうか」
言うなり薫琉(ポセション)は、強化コスチュームをブレスレットに収めて、全裸になった。
「ねえ、犯して。犯して。あたしの体中の穴を犯して……」
(やだ……自分の、それも幼い頃の体に犯されるだなんて……)
その言葉に、幼い薫琉は、にやりと笑い、上に両手を挙げてから、薫琉めがけて振り下ろした。
その途端、まるでゴム紐のように指先が伸びたかと思うと、薫琉(ポセション)の体中に、絡みついてきたのだった。
手足や首、体中に、肌色の触手を巻き付けられた感覚は、蜘蛛の巣に捕まってしまった蝶に自分が重なって思えた。
蜘蛛の巣以上にたちが悪いことに、それら一本一本が、意志を持って、薫琉を責めてくるのだった。
乳房の根本をぐるりと一回りして、元々大きな塊を、さらに前へと突き出させる。
クリトリスへと当たってきた触手は、その先を無数に分かれさせ、筆先のように、敏感な部分をくすぐってくる。
その下では、まだ濡れていない割れ目の入り口へと、触手の先端が、当たってくる。
さらにその先では、薫琉のアヌスをほぐすかのように、尻穴の周りを触手が這い回る。
「ああ、気持ち良い。触手が、あたしの恥ずかしい部分に当たって、あたし、もう感じてる……」
そんな言葉が漏れると同時に、薫琉の全身が熱く火照ってきて、乳首とクリトリスが敏感になり、割れ目からは、じわりと愛液が染み出していくのが感じ取れる。
「うふふ。大人のあたしに悦んでくれて、あたしも嬉しい」
指先から触手を伸ばした幼い薫琉は、ゆがんだ笑みを浮かべて、触手責めを受けている薫琉を見つめてくる。
感じてしまっている自分の恥ずかしい姿を、幼い自分に見られている。
怪人や、赤の他人に犯される以上に、薫琉は恥ずかしさを感じた。
「ねえ、もっといやらしいことをして。ポセション様、お願いです。あたしにもっと気持ち良くさせてください。あたしはもう、ポセション様のものです」
体中を火照らせた薫琉の口から、そんな言葉が漏れる度に、薫琉の理性は、だんだんと崩れていった。
「くすっ、大人になったあたしって、こーんなにエッチなんだね。それじゃあ、もっと気持ち良くしてあげる」
「あぁん!」
体中に巻き付いた触手が蠢き始めた。
乳房はその根元だけでなく、頂にある乳首までもが、滑りとした触手の先端で弄られ、転がされる。
クリトリスへと柔らかい触手が当たってきて、吸引機のように、突起した部分を吸い込んでくる。
膣とアヌスへと、太い触手が入り込んできては、中を掻き乱していく。
(ああ、こんなのって……)
人間の体ではなく、触手だからこそ出来る複数箇所の同時責めに、薫琉の体は立っていられなくなり、床へと座り込んでしまう。
(どうですか、薫琉さん。私に忠誠を誓えば、もっと気持ち良くしてあげることも出来るんですよ。普通の人間では、味わえないぐらいに)
快感に揺り動かされている薫琉の心へと、悪魔のようなポセションの囁きが聞こえてくる。
体中を興奮させている中での誘いは、いわゆる吊り橋理論の快楽版と言えた。
揺れる吊り橋を渡っている男女は、その時に感じる恐怖としての興奮を、恋愛による興奮と混同してしまうと言う。
それと同じことを、ポセションは快楽という興奮の中で行っているのだった。
(……誓います。ポセション様に、忠誠を誓います)
「良いでしょう。それじゃあ、さっそく」
ポセションが言うなり、薫琉の乳房に変化が起こった。
元々大きかった乳房がさらに膨れあがり、赤ん坊の頭ほどになった。
それを待っていたかのように、乳首を弄っていた触手が、その先端を細めてから、乳首へと突き立てて来たのだった。
乳首の中へと、触手がじわじわと入り込んでくる。
(な、何?)
乳首から伝わってくる快感は、表面を舐められている時の比ではなかった。乳房が内側と外側から嬲られるという、これまでになかった快感だった。
大きな乳房の女性は感じにくいと言われるが、内側から責められれば、そんなことは関係なかった。
(いわゆる、ニップルファックという行為ですよ。アヌスを犯されるのが好きな薫琉さんならば、こういうプレイもお好きなんじゃないですか?)
薫琉は反論が出来なかった。乳房の内側から、神経を直に刺激してくるような強烈さだけでなく、本来は母乳を出すための器官へと、異物が入り込んでくる様に、背徳感の入り交じった興奮を覚えてしまうのだった。
(ああ、こんなのって……でも、気持ち良い)
「アナルセックスと言い、ニップルファックと言い、薫琉さんは、変態的なプレイがお好きですね。きっと、正義の味方という仮面から解放されて、受け身になれるからなんでしょうね」
ポセションの言葉はもはや、薫琉にとっては罵りなどではなく、興奮を高めるための責め言葉になってしまっていた。
「さて、それじゃあ、いよいよ次にいきましょうか。ビドロさん、お願いしますよ」
ポセションの言葉と同時に、薫琉へ巻き付き、埋まり込んでいた触手が離れていった。
床に座り込んでいる薫琉の目の前で、幼い薫琉の姿をしたビドロは、股間の一部分を変化させた。
クリトリスの部分が膨れあがり、上を向いたかと思うと、それはみるみるうちに大きくなっていた。あっと言うまに成人男性並の大きさになるのだが、それでも膨張は止まらない。それに合わせて、先端は大きく膨らみ、巨大な亀頭を作り上げる。
ついには、赤ん坊の、握った手から肘までを思わせるような大きさになった。
幼い薫琉の股間を突き破るようにして生えた巨大な男性器は、その体と相まって、より凶暴なものに見えた。
そして、そんな大きさや凶暴さを持つペニスは、今の薫琉にとっては、それに比例するほどの大きな快感を与えてくれる装置のように見えた。
触手責めの余韻が残る体を床へと横たえると、足の合間へと、逞(たくま)しいペニスを見せつけるかのように、幼い薫琉が体を押し入らせてくる。
亀頭の先端が、薫琉の割れ目へと当たったかと思うと、膣を無理矢理広げるかのように、めりめりと中へと入ってくる。
「ああ、気持ち良い……巨大チ○ポ、気持ち良い……」
まるで、体が膨れんばかりに、薫琉の膣はペニスで一杯になった。
奥へ奥へと入ってくるのだが、その途中で、薫琉の胎内から、ずしんとした感触が伝わってきた。
(やれやれ、まだ半分も入っていないのに、もう子宮口でいきどまりですか。それじゃあ、ちょっと肉体改造をしましょうか)
ポセションが呟くなり、薫琉の胎内が、熱を帯び、焼けた飴細工のように柔らかくなるのが感じられた。
それと同時に、途中で止まっていたペニスが、再び中へと入ってきた。
(ああん、大きいのが、あたしの中に入ってくる。ずぶずぶって入ってくる……)
薫琉は、狂ったように悦びの言葉を紡ぐ。
(胎内の細胞を柔らかくしてみました。これで、あの大きなものも、すっぽりと飲み込まれるようになるでしょう)
(あはっ、チ○ポ入ってくる。いっぱいいっぱい、奥まで入ってくるぅ)
(やれやれ。もはや聞く耳持たないと言った様子ですね。もうこうなったら、体の自由は薫琉さんに預けても平気なようですね。私は、肉体改造に専念するとしますか)
呆れるようにポセションは呟いた。
「良いの。気持ち良いの。おっきいオチン○ン、もっと欲しいの」
支配権を与えられた薫琉は、すでにペニスの虜になっていて、その収まりきれない欲望を満たそうと、淫らな嬌声を上げる。
快感中毒となってしまった薫琉を、犯しているのは、幼い薫琉であり、その股間から生えている、超巨大とでも言うべきペニスだった。
幼い薫琉が腰をグラインドさせる度に、薫琉の股間からは、全身を貫き、揺さぶるような衝撃を伴った快感が湧き起こり、ますます薫琉を狂わせていく。
そんな中で、ポセションの肉体改造は進んでいた。
(薫琉さんの卵子、改造を終えましたよ。どんな怪人の精子も受精するだけじゃなく、複数の精子を受精して、それぞれの能力を兼ね備えた胎児を生み出すことも可能にしました。嬉しいでしょう。これで薫琉さんはどんな怪人とセックスしても、妊娠できるようになるんですよ)
「嬉しい。あたし、怪人の赤ちゃん、産みたい……」
もはや薫琉は、ポセションの言葉に絶対忠誠だった。それがどんなに異常なことか、気付くこともなく、ただ悦ぶだけなのだった。
(それじゃあ、さっそくビドロさんの精子をもらうとしましょうか。ほら、薫琉さん。おねだりしてご覧なさい)
「ちょうだい、ちょうだい。精子欲しいの。あたしのマ○コにザーメン、どぴゅどぴゅって吐き出して、あたしを妊娠させて欲しいの」
惚けたような顔で求めてくる薫琉を見て、幼い薫琉の姿をしたビドロは、その中へと、ペニスを深々と埋め込み、腰を震わせた。
「で、出るぅぅぅ!」
ぶるぶる、と幼い薫琉が体を震わせると、そのペニスの大きさに比例するほどの大量な精液が、薫琉の子宮へと注がれた。
「ああ、来る、来てるぅ。ザーメン入ってくる……」
その射精は、人間とは違って、一瞬では終わらなかった。
膣口近くの陰茎部分が、丸く膨らんでいき、まるで、放出した精液が溢れ出ないようにと、栓をするかのようになった。
(ははあ、どうやら、犬の射精と同じ機能を持っているようですね。犬の射精は、このようにペニスの根本が膨らんで、完全にメスの性器をロックしてから、精子の混じった精液を出すんです。もしも犬と同じだったら、1〜2分は続きますよ)
「そんなに長い間、射精されるなんて嬉しい。精液たくさん欲しいの。あたしの中、精液でいっぱいにして!」
ポセションの言う通り、流れ込んでくる精液の量と時間は、人間のものを遙かに超えていた。
次から次へと精液が流れ込んできては、薫琉の子宮を満たしていく。
子宮口をどろりとした精液が通り抜ける度に、いわゆるポルチオ性感が刺激され、単なる性欲の充足とは違う、女の体であることが幸福であるかのように思えてくる。
子宮が精液でたぷたぷと満たされる感覚は、硬いペニスの挿入とはまるっきり違っていた。
もう子宮が一杯だと思えてくるのだが、ポセションによる肉体改造のおかげで、子宮は風船のように膨れあがり、幼い薫琉のペニスから吐き出される精液を全て受けとめていた。
「良いっ! イクっ、イクっ、ああ、またイクぅぅぅぅぅ!」
どこまでも続く射精の中で、薫琉はイキっ放しの状態になっていた。
まるで胎内に詰め込まれた無数の爆弾が、誘発を起こして連続して爆発し、快感の衝撃波を送ってくるような感じだった。
無限の長さに思えた射精も終わったのだが、薫琉の胎内には、大量の精液と、快感の余韻が残っていた。
「どうですか。気持ち良かったでしょう。これから薫琉さんは、どんな怪人ともセックスできるんですから、幸せですね」
(はい、あたしはとっても幸せです。これも全て、ポセション様のおかげです)
快感の余韻に満たされつつ、薫琉は支配されることの悦びと幸福を感じていたのだった。
それから三日間、ポセションは薫琉の体を操り、全ての怪人に犯させ、その精液とそれに含まれる能力を集めていった。
体を重ねていったのは、怪人相手だけではなかった。
「ああっ、良いの! 気持ち良いの! 亜里沙と美希のオチン○ン、あたしのオマ○コをぐちゅぐちゅ掻き回してるぅ!」
ベッドの上に俯せになった薫琉の体を下から亜里沙が、背後からは美希が、それぞれの股間にペニスを生やして薫琉を犯していた。
もはや、セックスの虜となった薫琉の肉体を、ポセションがわざわざ操る必要はなかった。
自ら腰をくねらせ、乳房を揺らし、アヌスをさらけ出して、快楽を求めているのだった。
しかし、快楽を求めるのは、己のためだけではなかった。
(ああ、薫琉さんの体、気持ち良いですよ。前も後ろも、良く開発されていて、まるで心が溶けるようですよ。やはり女性の体は、気持ち良いです。いや、薫琉さんの体が、気持ち良いと言うべきでしょうかね)
「ありがとうございます。ポセション様」
脳裏に響くポセションの誉め言葉に、薫琉は満足感を感じていた。
薫琉がセックスをするのは、脳裏にいるポセションを愉しませるためが第一義だった。
己の肉体を使って、その主人であるポセションに快楽を与える。
これこそ、己の体を使った、究極の肉体奉仕と言えた。
奉仕をしているのは、亜里沙も美希も同じだった。全ては、ポセションに快楽を感じてもらうことが、最大の幸福となっていた。
「出して、出してぇ! あたしのオマ○コとケツ穴に、二人のザーメンいっぱい出してぇ」
精液を求めて、薫琉が喘ぐ。
「あたし、もう……」
「ボクも、出ちゃう……」
薫琉の二つの穴に深々と埋められたペニスがぶわりと膨らんだかと思うと、その先端から、欲望が詰まった精液が、どぴゅり、と流れ込んでくるのだった。
「ああ、イクぅ、イクっ……二人のザーメンで、イッちゃうぅぅぅぅぅぅ!」
体中が精液で一杯にされるように思えるほどの量が、薫琉の中に入り込んでくるのと同時に、薫琉は気を失いそうなほどの絶頂を感じた。
(良い絶頂の感じでしたよ。まるで、上等のお酒でも飲んだみたいに、心地良い気持ちです)
その絶頂もさることながら、ポセションの言葉が、薫琉にとっては一番の快楽だった。
「亜里沙さんも、美希さんも、すっかりペニスの生えた腰を振るのに慣れてきましたね。どうです。男の快感も、なかなかのものでしょう?」
「はい、これも全ては、ポセション様のおかげです」
「オチン○ン、とっても気持ち良いです」
亜里沙と美希は、まだ勃起したままのペニスを薫琉の体から引き抜きつつ、恐れ多いと言った感じで、拝謝した。
「それじゃあ今度は、男と女の快感を、同時に味わわせてもらいましょうかね」
言うと同時に、薫琉の股間からは、クリトリスが膨らんでいき、すぐさま巨大なペニスへと形を変える。
「それじゃあこれは、亜里沙さんに挿れることにしましょう」
「ありがとうございます」
亜里沙は褒美をもらったかのように、うやうやしく頭を下げた。
同時に、薫琉のものを受け入れようと、さっきまで生えていた亜里沙のペニスが、クリトリスへと戻る。
「美希さんは、さっきはアヌスでしたから、今度はこちらの穴に入れてください」
そう言って薫琉の手が、自らの膣を広げると、その中からは、さっき亜里沙が出した精液が、どろりと垂れ落ちてくる。
「じゃあ、薫琉さん。後はお願いしますよ」
そう言って、ポセションは体の自由を、薫琉へと預けた。
「亜里沙。いくよ……」
薫琉は腰を突き出して、股間から生えたペニスを、亜里沙の中へと埋め込んだ。
敏感なペニスが、うねうねと動く柔らかい膣に包まれていくのが感じられる。
「うはぁ……」
入れただけで、まだ腰を動かさないうちから、ぐにゅぐにゅと動いてくる膣に、薫琉は溜息をもらす。
そこへ背後から、薫琉と同じように股間からペニスを生やした美希が迫ってくる。
「あぁん……」
ずぶずぶと、薫琉の中へと、美希の大きなものが入ってくる。
(男の快感と女の快感を同時に味わうのは良いものですね。これこそが、本当の、アンドロギュヌスのセックスですからね)
ペニスからは、蠢く膣の感じが伝わってくるのと同時に、そのすぐ下には、男のものが入り込み、膣の中を掻き回してくる。
犯しつつ、同時に犯される。
精液を吐き出したいと思いつつ、同時に精液を求める。
「ああん。薫琉のオチン○ン、気持ち良い」
「あぁ……亜里沙のオマ○コ、締め付けてくるし、美希のオチン○ン、硬くて熱いよ」
「良いわ。薫琉のオマ○コ、じゅぷじゅぷ言っている……」
三人の嬌声が部屋中に響き渡る。
最初に我慢できなくなったのは、美希だった。
「出る、出る、ボク、出るぅ!」
ぎゅっ、と背中を反らせつつ、美希は薫琉の膣へと射精する。
膣と子宮の中が精液で満たされ、女としての充足感が伝わってくる。
そんな美希の精液に押されるようにして、薫琉も射精へと向かっていった。
「ああ、あたしもっ!」
射精を受けた女としての余韻が残るままに、今度は男としての放出感が爆発する。
「あぁぁぁぁーーーーーーっっっ!」
薫琉の精液を受けた亜里沙が、絶頂の叫び声を上げる。
男女両方の快感を味わい、気を失いそうになっている薫琉の意識を、再びポセションが奪い取った。
「ふう。やっぱり、男の射精も良いものですね。それじゃあ今度は、お二人を相手にしましょうか」
言うなり、まだ勃起したままのペニスの根本から、二本目のペニスが生えてきたのだった。
異様とも言える光景を、二人はうっとりと見取れていた。
「それじゃあ亜里沙さんと美希さん。体を重ねて下さい」
ベッドの上で向かい合うようにして重なり合い、二人は足を広げ、股間を薫琉(ポセション)の前へとさらけ出す。
「それじゃあ薫琉さん。後は頼みましたよ」
またしても、体の主導権が、ポセションから薫琉へと移る。
「いくよ。亜里沙、美希」
言って薫琉は、二本のペニスを、二人の膣へと埋めていった。
「あうぅ!」
二人の膣が、薫琉の両方のペニスへと絡みついてくる。
若さの分だけ、美希の方が締め付けは強いが、中の蠢き様は、亜里沙の方が激しかった。
「良いわ、薫琉のオチン○ン、気持ち良い」
「ボクも、気持ち良いよ。もっと強く突いてぇ!」
「ああ、二人のオマ○コ、どっちも気持ち良いよ」
男の敏感なもの二本で、亜里沙と美希の中を掻き乱していく薫琉は、早くも射精の予兆を感じていた。
「ああ、出るっ、出るっ、出るぅぅぅぅ!」
上下のペニスから、熱い男の精液が、二人の膣内へと流れ込んでいくのが感じられる。
射精直後で敏感になっているペニスへと、二人の膣が蠢き、まるで精液を奪い合うかのように絡みついてくるのが感じられる。
精液を吸い取られるような快感の中で、薫琉は陶然としていた。
「お二人とも、気持ち良かったですよ」
薫琉(ポセション)が腰を引くと、亜里沙と美希の股間から、入りきれなくなった精液が垂れ落ち、シーツの上へと水たまりを作る。
ひくひくと動く二人の膣口は、まだ物欲しげと言った様子だった。
「まだ物足りないようですね。それじゃあ今度は、ペニスを四本にして、お二人の膣とアヌスを同時に責める、なんてしましょうか」
女性の股間から、四本のペニスが生える、そんな光景は普通の意識であれば異常にしか思えないが、快感に酔いしれている三人にとっては、それも快楽を求めるための、自然な変化にしか思えなかった。
それに、薫琉の体は、それ以上に変化をしていた。
ここに来て、怪人の精液を浴び始めてから、まだ三日しか経っていないというのに、薫琉の腹部は大きく膨らみ、臨月の妊婦のようになっていたのだった。
数えきれぬほどの怪人相手に体を重ねてきたため、誰が父親なのかは分からなかった。ポセションが言う通り、精子からそれぞれの相手の能力を受け継ぐことが出来るという意味では、体を重ねた怪人全てが父親と言えた。
もちろん、その相手の中には、亜里沙と美希も含まれている。
誰が父親なのか、そんなことはどうでもよかった。
薫琉の胎内から、誰が産まれてくるかは、はっきりと感じ取っており、薫琉にとってはそれが全てであったから。
「ああっ、くうぅぅぅ」
薫琉は両足を広げ、股間から新しい生命の誕生を待ち望んでいた。
「う、産まれるぅ……」
膣口が裂け、どばり、と白濁の液が漏れてきたかと思うと、その中から、芋虫状の塊が、這い出てきたのが見て取れた。
薫琉の胎内から誕生した物体は、薫琉の両足の合間でみるみるその大きさを増していくのと同時に、立ち上がり、芋虫の姿から、人間の姿へと形を変えていった。
薫琉の子宮から抜け出たものが、成人の人間と同じサイズになった相手を見て、
「ポセション様……」
そう薫琉は呟いたのだった。
「ご苦労様でしたね。薫琉さん」
新たな肉体を得たポセションは、成人の逞(たくま)しさと、赤ん坊のような瑞々(みずみず)しさを兼ね備えた己の肉体を見つめた。
「ふむ。今回は、女性の体になったようですね」
甲高い声で、ポセションは呟く。
透き通るような肌に、大きな乳房、くびれた腰、張り出したヒップ。
女性の理想像をそのまま体現したかのような体を、ポセションは触って確かめていった。
「さて、それでは、総統に、新しい体になったことを報告にいきましょうか。三人もついてきてください」
言われるままに、薫琉、亜里沙、美希の三人は、ポセションの後を追った。
「総統、ご覧の通り、新しい体を手に入れました。それと、この三人も、私の支配下に置いてあります」
マスクを付けた総統に向かってポセションが頭を下げるのに合わせて、後ろの三人もうやうやしく頭を下げた。
「そうか。ご苦労だった。何か望みはあるか?」
「それでは……総統のお命を」
言うなりポセションは立ち上がり、右手を総統へと向けた。
「ぐ、う……」
総統は、マスクの下で苦しげに息をしつつ、心臓を押さえる。
そしてそのまま、支えを失った人形のように、どさりと床へと倒れたのだった。
動かなくなった総統の体を、ポセションは蹴飛ばして、椅子からどけさせた。
空いた椅子へと、ポセションは深々と腰を下ろし、肘置きに右手の肘を当てて、折り曲げた指先を頬へと添え、総統の死体と、三人を見下ろした。
「今からは、私が新しい総統です。あなたたちには、活躍してもらいますよ」
「はい」
薫琉、亜里沙、美希の三人は、深々と頭を下げて、ポセションへと忠誠を誓った。
「それでは、まずはこの新しい体に奉仕してもらいましょうか」
新しく得た、女の体には不似合いなほどに大きなペニス三本が、ポセションの股間から生える。
三人は忠誠の口づけをするかのように、それぞれのペニスを頬張る。
「ふっふっふ。良い眺めですね。これも全てはあなたたちのおかげですよ」
部屋には、ペニスをしゃぶる三人の湿った音と、ポセションの高笑いの声が響き渡ったのだった。
完
あとがき
以前書いたくノ一調教ものが途中で行き詰まってしまったので、そのリベンジということで、今回のようなヒロイン乗っ取り凌辱ものを企画してみました。今回はどうにか最後まで書き終えることが出来たのは、ヒロインを三人にして次々に体を乗っ取っていく、というシチュエーションを入れることができたのが原因と思われます。
いつもは、憑依する側に感情移入して、女の体って気持ち良いー、みたいな感じで書いているのですが、今回は憑依される側の意識を中心に描いたので、書いたことが伝わっているかどうか気がかりです。どちらかと言えば、TSよりかはMCということで、そっち方面ではどう読まれるかが気になるところです。
その他には、ヒロインとしての設定に苦労したというか、まるっきり手抜きになってしまい、安易な描写で済ませてしまっているのは、我ながら読書不足だなあ、と反省しています。改めて、羽沢向一「サンダークラップス」(二次元ドリームノベルズ)は、良く書けているよなあ、と感心させられました。
では、今回はこの辺で。
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