『小学校裏サイト・ログ01』

作:月華




まさと>幽体離脱薬って知ってる?
ともや>何それ?
まさと>幽体離脱できる薬
ともや>まんまじゃん(笑)
まさと>これ飲むとさ。魂が体から抜け出して、他の人の体に入れるの。憑依って言うらしいぜ
ともや>そんなの本当にあるの?
まさと>こないだ、3組で事件あったろ
ともや>給食の時間に、全員がエッチなことしてたって話?
まさと>そう、それ。それで使われたのが、幽体離脱薬だって言うんだ
ともや>そんな話、本当にあるのかな?
まさと>あるって。俺、試してみたもん
ともや>本当?
まさと>本当だって。それじゃあ、明日、俺が姉ちゃんに憑依してお前の家に行ってやるよ。お前の両親、夜まで帰ってこないだろ?
ともや>うん
まさと>それじゃあ、行くからな。楽しみに待ってろよ


土曜日の昼過ぎ、五年生になる智也は、一人で家にいて親友の政人が来るのを待っていた。
昨夜、学校の裏サイトにあるチャットでは、政人は幽体離脱薬の話をして、彼の姉に憑依して家にやってくると言っていたのだが、智也にはまだそれが信じられなかった。
政人本人がやってきて、冗談だったと言うのかもしれない。
ひょっとしたら、政人の姉の由奈がやってきて、政人の振りをしてからかってくるのかもしれない。
それならそれでもいいや、と智也は思っていた。
由奈には、前から気を惹かれるものがあった。政人の家に遊びに行って、高校生らしい年上さと若さを感じさせてくる由奈と会う度に、あこがれのようなものを感じるのだった。
まだ恋愛というものを知らない智也をどぎまぎさせる、淡い恋心であることに、彼は気付かないでいる。
由奈が家に来てくれるだけでも満足だった。
そんなことを考えていると、玄関のチャイムが鳴った。
智也は慌ててインターホンの画面を眺める。
そこには、大きな瞳を開き、長い髪を背中まで伸ばした由奈の顔があった。
(本当に来てくれたんだ!)
家に由奈が来てくれた嬉しさに、政人が憑依するという話を智也は一瞬で忘れて、そのまま玄関まで行き、ドアを開けた。
ドアの前には、優しい感じの笑顔を浮かべた由奈が、夏らしい半そでとホットパンツに身を包んで立っていた。
「ひょっとして待たせちゃったかな。だったらゴメンね」
そう言って由奈は、政人の家で会う時にたまに見せる、自分の頭をコツンと叩く仕草をした。
「そんな……待ってなんかいないですよ」
「政人から聞いたよ。今日は智也君とゲームで遊ぶ約束をしていたんだけれど、用事があって行けなくなったから、あたしに代わりに智也君のところに行って、一緒にゲームをして欲しいって」
そういうことだったのか、と智也は思う。
由奈のことを智也が気に掛けていると気付いた政人が、気を利かせて由奈と二人で遊ばせようとさせて、ゲーム云々のでたらめを言ったのだろう。
そう思った智也は、いつまでも暑い中を外に立たせる訳にはいかないと、
「外は暑いですから、中へ入ってください。僕の部屋だったら、クーラーが効いてますから」
「ありがとう。それじゃあ、お邪魔するわね」
由奈はスニーカーを脱いでから、後ろを何度も振り返りながら案内をする智也に従って、二階の部屋へと向かった。
二階へ上がり、自分の部屋のドアを開ける瞬間、智也は頭の中に、部屋の様子を思い浮かべた。
考えてみれば、女の子を部屋に入れるなんて、これが初めてだ。
エッチな本とかはちゃんと隠してあったろうか?
由奈を入れる前に先に入って確認した方が良いだろうか?
そんなことを考えているうちに、背後の由奈が声を掛けてきた。
「ねえ、暑いから、早く入ろうよ」
「う、うん。そうですね」
結局、押される形で智也は由奈を部屋に入れた。
あまり、きょろきょろされたら困るな、と智也は思っていたのだが、由奈は迷うことなく、いつも政人が座っているように、ベッドに腰を下ろした。
「ねえ、智也君」
由奈は、ホットパンツから伸びた足を組み、ふとももを見せびらかすようにしながら声を掛けてきた。
「な、何ですか?」
「ひょっとして、俺のこと、本当に由奈姉ちゃんだって信じているんじゃないだろうな」
優しい顔立ちとは不似合いな、にやけた笑みを浮かべてくる由奈の声に、智也は驚いた。
言われた智也は、え?、という顔をするしか無かった。
「俺だよ。政人だよ。昨日チャットで言ったろ。由奈姉ちゃんに憑依して来るって。
ちゃんと来てやったぜ」
政人と名乗った由奈は、立ちあがって智也に近づいてきた。
小学五年生と高校二年生では、その身長差は20センチぐらいある。
さっきと同じくにやりと笑いながら近づいてくる由奈を、智也はぼんやりと見上げていた。
「おい、いつまでびっくりしてるんだよ。だから俺が政人だって言ってるだろ」
「え、で、でも……」
智也は混乱していた。てっきり由奈本人だと思っていたのだが、政人が憑依していると言うのだから。
「な、なんか証拠はありますか?」
まだ判断が付きかねて、敬語のままで智也は聞いた。
「そうだな。それじゃあ」
言って政人を名乗る由奈は、ベッドを指さした。
「ベッドの下に隠しているのは、『二次元ドリームマガジン』の巫女さん特集号」
「あわわ……」
まさにその通りだった。
その証拠を突きつけるように、彼女はベッドの下から雑誌を取りだして、智也の前に差し出した。
由奈にエロ雑誌を突きつけられる様は、母親に見つかった以上に恥ずかしかった。
でも、と智也は思う。
まだ幽体離脱薬のことを信じられない彼は、質問をした。
「そ、それじゃあ、昨日の給食は?」
「シチューだ」
当たった。そう思いつつ、智也は質問を続ける。
「原田先生のあだ名は?」
「新宿二丁目、だろ」
その通りだった。智也は怖々と、
「本当に、政人なの?」
と尋ねた。
「さっきからそう言ってるだろ。どうしても信じないって言うんなら、俺、帰るぜ」
「ま、待って」
智也は慌てて由奈(政人)の手を掴んだ。
思わず握ってしまったものの、こうやって由奈の手に触るのは初めてのことだった。
男とは違う、柔らかく、しなやかな感じが伝わってくる。
この手触りだけを感じていると、とても目の前にいる由奈の中に、政人が憑依しているとは思えない。
そう思った智也は、慌てて手を離した。
「おいおい、手をつないだだけでそんな恥ずかしそうな顔をするなよ。なんだったら、手なんかじゃなくて、おっぱいを触らせてやろうか?」
「お……」
恥ずかしさと興奮から、おっぱいの頭の言葉しか、智也の口からは出てこなかった。
由奈(政人)はドアに向かっていた体をこちらへと向けた。
その身長差から、智也の視界には、半そでの上着に包まれた乳房の膨らみがさらけ出された。
「ほらほら。俺のおっぱい、触っても良いんだぞ」
由奈(政人)は、自らの手で、左右の乳房を持ち上げるようにして、その膨らみを強調させる。
その顔立ちも、せり上げられた乳房も、それをすくい上げている指先も、紛れもなく由奈のものだった。
だが、その口調と、にやけた顔つきは、付き合い慣れている政人のものだった。
そのギャップに戸惑いつつも、智也の股間は勃起を始めていた。
「おっぱいって想像以上に柔らかいんだぜ。俺、初めて触ってみた時には驚いたよ。ほら、こんな風に揉んでみると」
由奈(政人)は、見せつけるように、自らの乳房を鷲づかみにした。
「見てみろよ。こんなにぐにゅぐにゅするんだぜ」
細い指先を一杯に広げながら、高校生としては平均的なサイズのバストを、揉みしだいた。
しなやかな指先とは結びつかない、乱暴な指先の動きに合わせて、由奈の乳房は形を変えていく。
「どうだ。お前も触ってみたくなってきただろ。それとも、もっと見ていたいのか? それじゃあ、こうだっ」
由奈(政人)は、乳房を揉んでいた手を下ろしたかと思うと、上着を一気に脱いだ。
突然のことに驚く智也だったが、上着を脱いだ由奈(政人)が、その下にブラジャーを着けておらず、いきなり乳房がさらけ出されたことに、驚きは数倍になった。
しかし、性的好奇心は旺盛な年頃だけあって、目をそらすどころか、露わになった乳房へと、目が釘付けになった。
「ブラジャーって付け方がいまいち分かんねえから、付けてこなかったんだ。もしかして、ブラがあった方が良かったか?」
問われるものの、二つの膨らみに視線を集中させている智也の耳には、その問いかけは入ってこない。
「ほら、揉んでいるところ、見せてやるよ」
そう言って由奈(政人)は、隠すものの無い乳房を、再び自らの手で鷲づかみにした。
白くきめの細かい膨らみの上を、綺麗な指先が乱暴に揉みしだいていく。
押されるようにして乳房へと指先がめり込んでいく一方で、指の間からは、はみ出した乳房の肉が押し出されてくる。
まるで、粘土の塊に手形を付けているかのようだった。
「あー、おっぱいって、何度揉んでも柔らけえなあ。
それによお。おっぱいって、揉んで気持ち良いだけじゃなくて、揉まれても気持ち良いんだぜ。オ・ン・ナの快感って奴か?」
姿形こそ由奈ものものだが、その行動は政人のものだった。
「ほら、お前も触っていいんだぜ」
由奈(政人)は、鷲づかみにしていた手を乳房から離して、二つの膨らみを智也の前へと差し出した。
鼻がぶつかりそうなぐらいに間近で見る、初めての生乳だった。
綺麗な形をした膨らみの先端では、ピンク色の乳首が外側を向くように、小さく添えられている。
大きいとは言い難い程度のサイズなのだが、これだけの短い距離で見ると、まるで顔を挟まれそうな気になってくる。
「ほらほら早く。
うっふ〜ん。由奈、早く智也君におっぱい、モミモミされた〜い」
由奈(政人)は、いたずらっぽく胸を左右に振りながら、そう言ってくる。
智也は、ドキドキしながら右手を伸ばした。
興奮に震える手を、ゆっくりゆっくりと、目の前に晒されている乳房へと伸ばしていく。
最初に触れたのは、手の甲の部分だった。
「あっは〜ん」
きめの細かい肌の感触が伝わってきたのと同時に、由奈が声を出したので、智也は驚きのあまり、手を引っ込めてしまった。
「おいおい、なにをびびってるんだよ。触りたいんだろ。もっと堂々と触って来いよ」
挑発するように、由奈(政人)は胸元をせり出してくる。
「う、うん……」
智也は再び手を伸ばす。
肌の温もりが手のひらに感じられたかと思うと、柔らかく、吸い付いてくるような感触が、指先に伝わってきた。
さっきと違って、今度は由奈(政人)は、からかうような声は出さなかった。
智也はそのまま、手のひら全体を乳房へと押し当てる。
指先から手の甲にかけて、しっとりとしてきめの細かい感触が伝わってくる。
それと同時に、指の付け根辺りには、こりこりとした尖りが感じられる。
乳房の丸みに合わせて指先を折り曲げたまま、智也は手のひら全体で、由奈の乳房の、形、大きさ、柔らかさを味わっていた。
その感触は、これまでに感じた何よりも、柔らかく、そして優しい感じがした。
このまま手のひらを押しつければ、そのまま、ぐっと埋め込まれてしまうのではないかと思えるほどだった。
右手を由奈の乳房に当てたまま、智也はしばらくの間、立ちつくしていた。
「おいおい、手を当ててるだけじゃなくて、揉んでも良いんだぜ。それに、片手が空いてるじゃないか」
由奈(政人)は、智也の左手を持ち上げて、自らの乳房へと当てた。
二つの乳房に、二つの乳房が重ね合わされている。
自らの左右の手のひらが、由奈の乳房に触れているのを見て、そのいやらしさに智也は戸惑いつつも興奮してしまう。
ちらりと上を向くと、そこには乳房の持ち主である由奈の顔があった。
その表情は、いつもの優しい笑顔ではなく、にやついた政人のものだったが、それでも由奈と視線があったというだけで、智也は目をそらしてしまう。
「ほら、揉んでも良いんだぜ」
男口調の由奈の声に、智也はおずおずと指先を動かし始めた。
まるで鏡合わせのように、左右の手の指先が同じように曲がり、それに合わせるようにして、乳房がゆっくりと形をゆがめていく。
同時に、高校生という若さならではの弾力で、乳房は指先を押し返してくる。
力の加減が分からずに、慎重に動かしていくうちに、だんだんと乳房からの跳ね返りも強くなってくる。
形の良かった乳房は、握りしめられた肉まんのように形を変え、指先から逃れるようにして、外側へと広がっていた。
いったん手を止めて、ちらりと上を見ると、由奈がにやにやとした顔で、こちらを見つめていた。
智也は握る時と同じ慎重さで、ゆっくりとその手を開いていった。
再び乳房が綺麗な形を取り戻し、わずかに手の甲の部分に、こぼれ落ちそうな感じがする乳房の重みが感じられた。
「もっと、モミモミってしてみろよ」
乱暴な由奈の声に従って、まるで指先の運動をするかのように、智也は乳房を揉んでは放し、の繰り返しをした。
単調な動きであったが、智也はそんなことには気付かない。ただ、手のひらに伝わってくる柔らかい感触に、本当に由奈の乳房を触っているのだ、と実感するばかりだった。
「もっと乱暴に揉んでいいんだぜ。ほら、こんな風に」
智也の手のひらの上に、由奈の手が重ね合わさってくる。智也の手のひらを自らの乳房と手のひらの間に挟んだまま、由奈は、ぐにゅり、ぐにゅり、と乳房を握りしめた。
ただ握るだけでなく、押しつけた手のひらを、上下左右に動かして、こね回すように動かしていく。
由奈のしなやかな手のひらに押さえつけられつつ、智也の手のひらの中で、由奈の乳房が指先に合わせるようにして形を変えていくのが感じられる。
導かれるようにして、智也の手のひらも動いていった。
その柔らかさを手のひら一杯に感じようと、力強く揉んでは、そのまま、ずらすかのように乳房を引っ張る。
添えられていた由奈の手のひらが離れても、智也の手は止まらなかった。
興奮した内心を表すかのように激しく動く指先の動きを、由奈の乳房は形を変えて、受け入れていた。
智也の息づかいがだんだんと荒くなっていく。
心臓は激しく鼓動し、股間はそれ以上に脈打ち、固くなっている。
やがて、上の方から小さな溜息が聞こえてきた。
それは、単なる呼吸の音ではなく、興奮している智也に追い打ちを掛けるような、甘さが混じったものだった。
ちらりと上を見ると、由奈は目を閉じて、うっとりとした表情をしていた。それは、普段の笑顔とも、政人のにやけた笑いとも違う、これまでに見たことのない由奈の表情だった。
「気持ち、良いの?」
乳房を揉む手を動かしたまま、智也は尋ねた。
「さっきも言ったろ。おっぱいは揉んで気持ち良いだけじゃなくて、揉まれても気持ち良いって」
陶然とした表情をしつつ、由奈(政人)は乱暴な口調で言ってくる。
「おっぱいだけじゃなく、乳首も触ってくれよ」
「え、良いの?」
智也は問い返した。さっきから、手のひらの部分に、こりこりとした乳首が当たってくるのを感じてはいたのだが、なんだか大事な部分のような気がして、あまり力を入れないようにしていたのだった。
「ああ。おっぱいの中じゃ、乳首が一番感じるんだ」
智也は手のひらを離して、膨らみの上に添えられた乳首を見つめた。
その尖った部分は、さっきよりも大きくなっているようで、その周りを囲む乳輪もわずかに広がっているように見えた。
智也は、人差し指と親指を伸ばして、誘うようにして尖っている部分へと触れた。
「ああんっ」
指先に、さっきまで触っていた乳房とはずいぶんと違う固まったものが触れると同時に、頭上にある由奈の口から声が漏れた。
その声は、さっき政人が冗談で上げていた声とは違って、色っぽく、智也の興奮を誘うものだった。
そんな由奈の声をもっと引き出そうと、智也は二本の指先で、男のものよりも一回りは大きい彼女の乳首を摘んだ。
「ああ、気持ち良い……」
実験をするような智也の指先の動きに合わせて、由奈の口から小さな溜息が漏れていく。
こり、こり、と指先で転がしては、たまに人差し指に力を入れて、乳房の中に押し込むようにしていく。
ちらりと上を見ると、由奈はうっとりとした表情で、智也の指先に感じ入っているのが見える。
転がしたり押したりしてみると、その溜息や首のひねりがわずかに変わっていくのを感じて、智也の興奮はますます高まっていく。
「ああ、ダメ……」
そう呟いてくる由奈の表情は、言葉とは逆に、むしろもっと強く、と言ってきているかのようだった。
そそられるようにして、智也はますます指先に力を入れていき、時には二本の指で乳首を摘んだまま指先を震わせるなど、性に対する乏しい知識を総動員して攻めていった。
そのうち、由奈はもじもじと腰を動かし始めたかと思うと、両手を智也の肩へと当ててきて、まるで支えを求めるように、体重を肩へと乗せてきた。
「知っているか、智也」
震えの混じった艶っぽい声で、由奈(政人)が言ってくる。
「女の体って、男と違って、気持ち良くなると腰の力が抜けるようになるんだ。
だから、ちょっとベッドに座らせてく……」
そこまで言ったところで、由奈はつまづいたかのように、その体を智也へと押し当ててきた。
智也の口の辺りに、柔らかい乳房が押しつけられ、呼吸が出来なくなる。
嬉しいような苦しいような、とでも言った、一言では言い表せない感情に智也は襲われる。
それに気付いた由奈(政人)は、そのまま体を倒すように、ベッドへと腰を下ろしたのだった。
「ふう」
ベッドへ座った由奈は、一息つくような溜息を漏らした。
乳房をさらけ出して座るそんな彼女を、智也は立ったまま見つめていた。
「おっぱい揉まれて気持ち良くなってきたから、濡れてきちまったよ」
由奈(政人)の言葉に、何が濡れたのだろうかと一瞬戸惑ってから、その意味を理解した智也は、さらに戸惑った。
ホットパンツに包まれた由奈の股間をちらりと見つめつつ、ごくりと唾を飲み込む。
「女が興奮して濡れるのってさ、男とまるっきり違うんだ。なんて言うか、漏らしてもいないのにおしっこがじわじわと染み出るような感じなんだ」
女の体は感じると濡れるという知識と、目の前にいる由奈の股間が濡れているという話が智也の頭の中では一つに結びつかないでいた。
「なんだったら、濡れているところを見せてやろうか」
政人の言葉に、智也は言葉で応えずに、再び唾を飲み込むことで応えた。
「それじゃあ、見せてやるぜ」
そう言って立ちあがった由奈の顔は、以前に政人が初めてエロ本を持ってきて見せてくれた時と同じような、にやけた笑みを浮かべていた。
由奈は立ちあがって、ホットパンツに手を掛けた。
ゆっくりと下ろされていくのと同時に、その下にある由奈の下着が見えてきた。
白地に水色のストライプをした下着に、智也は目を奪われる。
男のものとは違う、やけに小さく感じられるパンツが股間まで姿を現すと、そこの部分の色がわずかに違っているのが見て取れた。
(これが、濡れているってことなんだ……)
股間の部分に描かれた丸い染みを見つめつつ、智也は息を呑む。
ホットパンツが足下まで降ろされて、由奈はパンツ一枚だけの姿となった。
じっと見つめてくる智也の期待に応えるようにして、由奈(政人)はパンツへと手を掛ける。
男物のブリーフとは違って、掛けられた指によって左右に引っ張られるようにパンツが伸びてから、ゆっくりと降ろされる。
その下に最初に見えたのは、淡い陰毛だった。
それは、まだ陰毛が生えていない智也にとっては、大人の性器を表すものだった。淡い憧れを抱いている由奈の体に生えた大人を表す部分を見て、智也は改めて、目の前にいるのは年上の女性なのだ、と思う。
そんなことを考えているうちにも、パンツはさらに降りていった。
智也の視線が集中する中で、隠していた下着が剥がされた。
(よく、見えない……)
それが初めて女性の股間を生で見た第一印象だった。
インターネットの無修正画像サイトで、女性の股間は見たことはあったが、それらはいずれも、足を広げているものだった。
それに比べ、目の前にいる由奈は、両足を閉じた状態になっているので、その中心に閉じられた襞々の先が見えるだけなのだ。
もっとはっきり見たい、と思うのだが、由奈(政人)はそれに気付かないようで、足を閉じたまま、パンツを足下まで降ろしていき、ついには脱ぐためにかがみ込んだため、まるっきり見えなくなってしまった。
「どうだ、初めて見る姉ちゃんのマ○コは?」
再び立ちあがった由奈(政人)が聞いてきた。
「見たいんだけれど、立ったままだと良く見えなくて……」
おずおずと言うと、由奈(政人)は、
「そうだよな。このままじゃ、見えづらいもんな」
そう言って、ベッドに座って両足を左右に広げたのだった。
(み、見えた!)
由奈の股間には、両足に引っ張られるようにして、左右にわずかにほころんだ割れ目が見えたのだった。
智也は無言のままに、初めて見る生の女性のものを、まじまじと見つめた。
ピンク色をした襞々が左右に広がっていて、その両脇にはわずかに盛り上がった肉が見える。
じっと目をこらしてみると、その中心部分は、しっとりと汗をかいたように濡れているのが見て取れた。
これが、女性が濡れるってことなんだ、と思いつつ、智也は視線をわずかに上に移動した。
そこには、陰毛と割れ目の付け根に隠れるようにして、小さな突起が見て取れた。
(あれが、クリトリス……)
女の人が、一番感じると言われている部分を見て、智也の興奮はさらに高まっていく。
「どうだ。もっと良く見せてやろうか」
言うなり由奈(政人)は、指先を割れ目の左右に当てて、くいっ、と引っ張った。
形作る肉の柔らかさを示すかのように、襞々が並んでいた部分が、指に釣られて左右へと伸びる。
その中からは、ピンク色をした膣襞がさらけ出される。
「どうだ? 姉ちゃんのマ○コは?」
「す、凄いよ……」
「遠慮しないで、もっと顔を近づけてもいいんだぜ」
誘うように、由奈(政人)の股間が、くいっ、くいっ、と動く。
それに釣られて智也が顔を近づけると、股間からは汗とは違った、むわっとした匂いがしてくる。
(ああ、これが女の人の匂い……)
初めて嗅ぐ女性の深部は、どことなくチーズに似ていた。
智也は、さらに顔を近づけていく。
由奈がふとももを閉じれば、完全に顔が埋もれてしまうぐらいにまで近づいては、細い指先が左右に広げている部分を、じっと見つめる。
「見ているだけで良いのか? なんだったら、舐めても良いんだぜ」
「えっ!」
智也は思わず顔を見上げる。
「舐めてみたいんだろ。どんな味がして、どんな感じがするか、確かめてみろよ。俺も、姉ちゃんの彼氏に憑依してセックスする時には、いつも舐めているぜ。
それによ、マ○コ舐められるのって凄く気持ち良いんだ。自分の指で触るのとはまるっきり違うんだぜ」
由奈(政人)の言葉に、智也の興奮はさらに高まる。
憧れている由奈の大事な部分を舐められる上に、その由奈を気持ち良くさせられると言うのだ。
智也は、舌先を思いっきり伸ばして、割れ目へと近づけていった。
舌先が柔らかいものに触れた瞬間、
「ん……」
と、頭上の由奈の口から溜息が漏れた。
興奮している智也は、それに構わず舌を先へと進めた。
ぴたり、と柔らかく、滑りとしたものが当たってくる。
智也は、当てた舌先を、ゆっくりと上へと動かした。
細い襞々の部分が当たってくるのと合わせて、左右から貼り付いた柔肉が、押されてわずかに広がるのが感じられる。
柔らかさを感じるのと同時に、初めて感じる女肉の味も伝わってくる。
どことなく、海を思わせるようなしょっぱさだった。
智也は、舐め上げた舌をいったん離してから、今度は割れ目の下から上へと、アイスクリームを舐めるようにして動かしていった。
見た目では小さく感じられた割れ目だったが、実際に舌を這わしてみると、ずいぶんと長いもののように思えてくる。
これまで舐めてきたどんな食べ物とも違う、まさに女肉の舌触りだった。
ぺろり、ぺろり、と繰り返し、下から上へと犬のように舐め上げていく。
そうしているうちに、舌先に当たってくる滑りが、だんだんと増えてくるように感じられた。
それと同時に、頭上にいる由奈の呼吸が荒くなってくる。
それは、苦しさを表しているのではなく、もっともっととねだっているかのように、智也には思えた。
(由奈さん、感じているんだ!)
智也の舌使いに対する由奈の反応は、これまでに想像したことのないものだった。
オナニーをする時には、いかに自分が気持ち良くなれるかばかりを考えてきていた智也にとって、自分の行為によって相手の女性が――しかも由奈が――気持ち良くなった反応を見せてくるというのは、新鮮なことだった。
さっき胸を揉んでいた時には、乳房ばかりに意識が向かっていて気付かなかった、男として、女に快感を与える行為に対する優越感というものに、初めて気付いた瞬間と言えた。
女に快感を与えることに対する快感、そんな気持ちが芽生えた智也の意識は、自然と割れ目の上にある小さな突起へと向かっていた。
舌先を伸ばし、皮に包まれている合間からわずかに顔を出している部分へと、つん、と舌を伸ばす。
「んん……」
頭上から、由奈の切なげな声が聞こえてくる。
智也は、クリトリスに舌を当てつつ、ちろちろと動かした。
舌先で、小さな女芽が転がるのが感じられる。
「あぁん……あはっ、ああん!」
由奈の声は、だんだんと感じる女のものになっていく。
智也はなおも舌先を動かし続けた。
先端の剥けた部分を弄りつつ、根本の部分を包む包皮の部分を、舌先でこじ開けていく。
目で見た時には小さなもののはずだったのが、舌いっぱいに感じられるようだった。
舌で転がすだけに飽きたらず、智也はクリトリス全体へと唇を重ねた。
両頬に、むっちりとしたふとももの感触を感じつつ、ちゅぅっ、と突起を吸い上げる。
「やはぁ、す、吸われたら……ダメになる……」
ちらりと上目で見た由奈の顔は、うっすらと目を閉じ、頬を赤く染め、荒く呼吸をするように口を大きく開いていた。
そんな表情をもっと見たいと思い、智也は唇を吸い付けたままクリトリスを舌先で転がす一方、聞こえよがしに、ぴちゃり、ぴちゃり、と音を立てて割れ目を舐めまくるのだった。
肉襞から漏れてきていた粘液は、今は溢れ出ると言った方が良いぐらいになっていて、ベッドのシーツに染みを作っていた。
その蜜の出所を確かめようと、智也は舌を伸ばして、割れ目へとねじ込んだ。
左右からねっとりとした柔肉が舌先を押してくるのと同時に、まるで扉が開くかのように、割れ目の奥の部分が左右へと開き、智也の舌を中へ中へと誘ってくる。
智也は舌を伸ばしつつ、由奈の割れ目へと舌先のピストン運動をした。
「ああ、入ってくるぅ……」
舌の動きに合わせるように、由奈の全身が、びくん、びくん、と上下に揺れる。
ちゅぷっ、ちゅぷっ、と音を立てて舌の挿入を繰り返しつつ、時折、不意を突くようにして、クリトリスを刺激する。
「ああ、良い、イクっ、イクっ」
そう由奈が叫んだかと思うと、無意識にか、智也の頭が由奈の両手に掴まれて、口元を股間へと押しつけられる。
それに合わせて、智也の舌先が、ずぶり、と由奈の奥へと入った。
さっきまで以上の、舌先が締め付けられるような感じがし、同時に、膣襞が脈打つような感じが伝わってきたかと思うと、
「ああっ! イクぅぅぅ!」
舌が引き抜かれてしまうのではないかと思えるほどに、膣襞が激しく痙攣し、それと同時に由奈の全身もぶるぶると震えた。
ああ、と溜息を漏らしつつ、あごを持ち上げ、背中を後ろに反らしたかと思うと、そのままゆっくりと由奈の上体がベッドへと倒れていった。
智也は体を持ち上げて、ベッドへと横たわる由奈を見下ろした。
うっとりとした瞳に、茫然とした顔つき。
呼吸に合わせて上下する乳房に、その先端についてピンと立っている乳首。
ついさっきまで、智也の舌が這い回っていた股間は、ぐっしょりと濡れていて、尻の部分にまで愛液が垂れている。
(僕、由奈さんをイカせたんだ!)
女性をその舌先で絶頂に導いたという悦びを感じてから、そしてそれは、初めて生で見る女の絶頂だとも気が付いた。
興奮に満ちた智也の視線にようやく気付いた由奈が、ゆるゆると上体を持ち上げてくる。
そして頭を掻きながら、
「ああ。女の絶頂って、何度体験しても耐えられないな」
熱のこもった息を漏らしつつ、そう言ってきたのだった。
「ねえ、気持ち良かった?」
我がテクニックを誇るかのように、智也は尋ねた。
「気持ち良かったぜ。男の体みたいに射精したりはしないけれど、なんて言うか、イッた瞬間って、何が何だか分からなくなるぐらいに気持ち良いんだ」
「そうなんだ」
女の快感を知るすべのない智也は、ただ頷くしかなかった。
「それじゃあよ、今度はお前をイカせてやるぜ。どうやってイカせて欲しい?」
「え、どうやってって?」
「色々とあるだろ。手でとか、口でとか。もちろん、マ○コでセックスしてやってもいいぜ。できればパイズリとかもしてやりたいけれど、姉ちゃんのサイズだと、ちょっと無理かな?」
手で測るようにして由奈(政人)は、両手で胸を掴んで中央に寄せて、小さな谷間を作っては、わずかに首をかしげた。
智也は迷った。どれを選ぶにしても、最高の気持ち良さが待っているような気がした。
しばらく迷った末に、
「ねえ、それって、どれか一つだけじゃなきゃ駄目なの?」
政人にそう尋ねた。
「別に、一つだけって言うんじゃねえぜ。なんだったらよ、順番に全部やってやっても良いんだぜ。手コキで一発、口で一発、それからマ○コで一発、ってのが良いのか?」
智也を興奮させるかのように、いやらしい言葉を由奈(政人)は口にする。
そう言われて、智也は迷った。
三回続けてオナニーすることなど訳のないことだから、全部というのもありだろう。ましてや由奈を相手に初体験をするのだから、三回でもまだ収まらないかもしれない。
だが、と思う。順番に刺激が強くなるよりも、いきなりセックスをした方が気持ちが良いのかもしれない。
そんな迷いを断ち切るように、由奈(政人)が声を掛けてきた。
「なあ、智也って、給食の時、好きなおかずは最初に食べる方か? それとも最後まで取っておく方か?」
「ええっと……最後に残しておく方かな」
その答えに、由奈(政人)はにやりと笑った。
「よし、それじゃあ決まりだな。手と口とマ○コで一発ずつ抜く。これで決定」
言うなり由奈(政人)は、智也のズボンのベルトを外し始めたのだった。
中身は同じ少年だけあって、手慣れた手つきで由奈(政人)は智也のズボンとパンツを脱がしていく。
どう対応して良いか智也が迷っているうちに、その下半身はさらけ出され、小さいながらも激しく勃起したものが、由奈の前へとさらけ出された。
「ふーん。まだ毛は生えていないんだな」
政人の口調で由奈にそう言われると、どう答えて良いのか分からなくなる。
「それに皮も被っているしな」
由奈(政人)は人差し指を伸ばして、皮に包まれた智也の亀頭部分を、つん、と軽く突いてきた。
真っ直ぐ上を向いたままの智也のペニスは、押されてもすぐにバネのように、ピンと元の位置に戻る。
「大きさは、俺と同じぐらいか……」
由奈の口でそう言われると、なんだか不思議な気持ちになってくる。
そんな智也の気持ちに気付いたのか、由奈(政人)は、頭を掻いてから、
「ああ、悪い悪い。他人のチン○ンなんてさ、姉ちゃんの体に憑依して彼氏とセックスする時ぐらいしか見ないもんだから、同級生のものを見るのが珍しくってさ」
そう言ってきた。
「見てても始まらないものな。それじゃあ、さっそくまずは手コキをしてやるぜ」
言って由奈(政人)は、智也に見せつけるように、その右手をすぼめるようにしてから、智也の目の前で上下に揺すってみて、ペニスを扱(しご)く仕草をした。
由奈の細い指先が、目の前から股間へと降りていく。
さっき一瞬だけ触れた指先が、再び智也のものへと触れてきた。
今度は、その指先を絡めてきて、まだ成長途中のペニスを、すっぽりと包み込む。
硬直して敏感になっている竿から、ほっそりとして柔らかい女性の指先が触れているのが感じられる。
自分でオナニーする時には当然指で触っているのだが、それとはまるっきり違っていた。
触れてくる指先は、自分のものに比べて、ほっそりとしていて細長い上に、女性ならではの柔らかさも感じられる。
当たってくる部分からは、由奈の温もりが感じられる。
それに、自分で触るのと違って、当たってくる指先に意識を集中させているので、いつも以上にペニスが敏感になっているような気がする。
男の大事な部分を由奈に握りしめられていると思うと、まるで全身を由奈に抱かれているかのようだった。
触れていた由奈の指先が、ゆっくりとペニスの上を這い回り始めた。
形と大きさ、そして固さを探ってくるようなねっとりとした動きは、まるでエッチな身体測定をされているかのようだった。
握られつつ、その中では、さっきから激しく高鳴っている心臓の鼓動に合わせるように、ペニスがびくり、びくり、と暴れているのが感じられる。
添えられていた指先全体が離れたかと思うと、今度は焦らすかのように、人差し指と中指の二本が当てられた。
亀頭を覆っている皮の部分をぐるりとなぞったかと思うと、長さを測るかのように、根本へとゆっくりと動かしていく。
付け根までたどり着くと、その部分を探るように動き回り、根本をぐるりと一回りする。
根本の部分を揺さぶられるのに合わせて、智也のペニスはその先端の向きを大きく変えていく。
弄(もてあそ)ぶように動いていた指先が、根本の裏側で止まったかと思ったら、今度は裏筋に沿って、這い上がって来るのだった。
そんな、智也のペニスへいたずらするような動きは、普段自分でする扱(しご)くだけのオナニーとはまるっきり違っていた。
目の前にいる由奈に、すっかり主導権を握られてしまっている、そんな感じにさせられるのだった。
再び指先が亀頭へと戻り、今度は亀頭を覆っている皮の端っこへと止まった。
「なあ、皮、剥いても大丈夫か?」
そう言われて、今、主導権を握っているのは、由奈なのではなく、由奈の中にいる政人なのだ、と智也は思い出した。
本物の由奈なのではないのだ、と少しがっかりするものの、同時に友達が由奈の中に入っていると思うと、なんだか興奮してもくる。
「う、うん。良いよ。いつも、オナニーの時には剥いているから」
「そうか、それじゃあ……」
由奈の指先が、人差し指と親指を輪にして、皮の先端にと当てられ、そのままゆっくりと根本へと引っ張られていく。
いつも自分でしているはずの行為が、由奈の手によってしてもらっているのだと思うと、まるっきり違う、初めての行為のように思えてくる。
皮の根本が、亀頭の上を少しずつ後退していくのが、目で見ているだけでなく、ペニス自身からもはっきりと感じ取れる。
やがて、由奈の指先が雁首の部分にまでたどり着き、ピンク色をした丸い亀頭がさらけ出された。
湯気でも出てきそうな亀頭の根本には、由奈の細い指先が絡みついていて、その正面には、それをじっと見つめてくる由奈の顔がある。
剥かれた部分を見られている、そう思うと、裸になってペニスをさらけ出した時以上に、恥ずかしい気持ちと、高揚した気持ちが盛り上がってくる。
雁首に絡みついていた由奈の指先が、ゆっくりと動き始めた。
それと同時に、皮を剥かれ空気にさらけ出され、敏感になっている亀頭へと、ほっそりとした指先が動くのが感じられる。
小さいながらも勃起した男のものと、それを包み込むほっそりとした女の指先。
見慣れた自分のものへと絡みつく、初めて見るいやらしい手つきをした由奈の指先。
綺麗な指先は、ピンク色の亀頭を撫でるように動き続けていた。
触られる亀頭からは、指先のほっそりとした感触と、それが生み出す快感が感じられる。
やはり、自分でするのとは比べものにならなかった。
智也の興奮は高まり、由奈に向けられた鈴口から、黙ったまま初めての快感に打ち震える智也の気持ちを表すかのように、透明な先走りの汁が溢れ出てきた。
自分の興奮が由奈に筒抜けになってしまっているようで、智也は恥ずかしさを感じてしまう。
そんな変化を、由奈はめざとく見つけ出した。
右手で亀頭を刺激しながら、左手の指先が伸びてきて、鈴口から漏れ出る透明な液体をすくい取る。
由奈の人差し指によって、鈴口がこじ開けられるような気持ちになる。
我慢汁をすくい取った指先は、それを亀頭へとなすりつけてきたのだった。
掬っても掬っても興奮の体液は湧き出し続け、その度に亀頭に塗りつけられては、だんだんと亀頭を照り輝かせていく。
左手が鈴口を弄(いじ)る一方で、右手は竿の方へと伸びていった。
包み込むようにして当てられた指先が前後に動いて、智也のものを刺激してくる。
与えられる刺激そのものは、自分でするのと変わらないはずなのに、伝わってくるのは別物のように強烈だった。
未知の快感と言っても良いほどの刺激に、智也はもう我慢できなくなってしまった。
「ああ、出ちゃうよぉ……」
許しを求めるようなせっぱ詰まった声が、智也の口から漏れる。
それに対して由奈は言葉で答えることはなく、その代わりに、せかすかのように、ペニスへの刺激を強めてきたのだった。
これまでのオナニーでは感じたことのない快感の中で、智也のペニスは大きく脈打った。
「で、出るぅっっ!」
根本から先端へと向かう精液の流れが、いつも以上にはっきりと感じ取れた。
鈴口から白濁の塊が飛び出し、そして由奈の顔へと当たった。
初めてオナニーをした時以上の快感にぼんやりとしていた智也は、しばらくは射精の快感に捕らわれていたが、そのうちに、頬へと精液をぶつけられた由奈の顔を見て、彼女に向かって顔射してしまったことに気付いた。
「あ、ご、ご免なさい」
智也は、慌ててベッドの横にあるティッシュの箱へと手を伸ばし、取りだしたティッシュで自らの精液をぬぐい取った。
「ご、ご免ね」
由奈の顔に精液を掛けてしまったことと――それは同時に政人に対して精液を掛けてしまったことに、智也はとんでもないことをしてしまったという意識で一杯になっていた。
「なーに、気にするなよ。俺だって、姉ちゃんに憑依して彼氏とセックスする時には、何度も顔射されているから、これぐらいのこと慣れているさ」
自らもティッシュを取って、由奈(政人)は頬を拭いながら言ってきた。
「どうせいつもはティッシュに出しているんだろ。由奈姉ちゃんの顔に出すことが出来て、気持ち良かったろ」
そう言われて智也の脳裏には、強烈な射精感と同時に、吐き出された精液が綺麗な由奈の顔に掛かる映像が、スローモーションで甦ってきた。
「う、うん……」
「それじゃ、今度は口でやってやるからな……
おい、お前のチン○ン、小さくなっているじゃないか。これじゃあ、二度目は出来るのか?」
由奈(政人)の言う通り、智也のペニスはさっきまでに比べてずいぶんと小さくなっていた。
一度射精してしまったこともあるが、由奈の顔に精液を掛けてしまったという罪悪感も混じっているのだろう。
「ちゃんと勃起していないと、しゃぶりづらいんだよな。
どうせ口でされるんだったら、お前だって固くなっていた方が良いだろ。
ほら、想像してみろよ。この口の中に、お前のものを入れてやるんだぜ」
そう言って由奈(政人)は、口を大きく開いて、その中を見せてから、さらに訴えるように、舌先を伸ばして、唇を舐め回した。
ねっとりと蛇のように動くその舌先を見ているうちに、智也のものへと、再び血流が集まり、さっきの大きさを取り戻していくのが感じられた。
「うふふ。大きくなった」
嬉しそうにそう言うなり、由奈(政人)は、目の前にある智也のペニスを、口でぱくりと飲み込んだ。
「あっ!」
すっぽりと飲み込まれたペニスへと、口中の生暖かい温もりと、裏筋に当たってくる滑りとした舌の感触が伝わってくる。
ペニスで味わう初めての口中は、手でするオナニーとは比べものにならなかった。
指先と違って、全体がねっとりとしたものに隙間無く包み込まれている感じは、口中ならではのものだった。
それになにより、眼下に見える、智也のものをくわえこんでいる由奈の顔に興奮を覚えてしまう。
まるで餌を飲み込むようにペニスをくわえながら、上目遣いにこちらを見つめてくる。
インターネットでフェラチオをしている女性の顔は何度も見たことがあるが、自分がされているのを見るのは、まるっきり違った光景のように見えた。
「あうぅっ!」
由奈の温もりを感じていた亀頭へと、ねっとりとしたものが絡みついてくる。
指よりもよっぽど幅広く、そして滑りを帯びた舌が、動き回る。
しばらくその感触を味わっていた智也にさらに刺激を与えてくるかのように、由奈の顔が、智也のものを口に含んだままに、前後に動き始めた。
亀頭から雁首にかけて舌で刺激される一方で、竿の部分を厚い唇が這いずり回る。
ピストン運動が繰り返され、由奈の顔が引かれる度に、彼女の唾液に濡れた竿がさらけ出され、唇が止まる位置を求めてくるかのように、雁首へと引っかかってくる。
口中による直接の刺激と、股間の前で前後する由奈の顔が見せる視覚的な刺激に、智也は一気に限界に達してしまった。
「で、出るぅぅぅ!」
智也の背中が反り上がり、ぐいっ、と腰が由奈の顔へと突き立てられる。
開放感を伴った、二度目の射精感が智也を襲う。
どくり、どくり、とペニスの中を精液が流れ出ていき、そして由奈の口中へと溢れ出ていく。
顔射に続いて、今度は口内発射をしてしまったと気付いたのは、さっきと同じく、射精の興奮が収まってからのことだった。
慌てて腰を引こうとするのだが、いつの間にか智也の腰へと由奈の両腕が絡みついていて離そうとしない。
それどころか、由奈の口中に入ったままのペニスが、ストローのように吸われたてるのが感じられるのだった。
「ああ、吸っちゃ……」
ダメだ、とは言えなかった。
やがて、ちゅぱんっ、と音がして、由奈の口元が智也のペニスから離れた。
再びティッシュを取りに行こうとした智也は、由奈がしていることに釘付けになってしまった。
智也が吐き出した精液を、由奈は、ごくり、ごくり、と飲み込んでいるのだった。
「駄目だよ。そんなの、飲んだら」
そう言うのだが、自分の精液が由奈に飲み込まれている光景から、目を背けることは出来なかった。
それどころか、二度の射精をしたペニスは、再び元の大きさを取り戻してしまうのだった。
喉の動きが終わり、精液を飲み干した由奈(政人)は、にやりと笑みを浮かべてきた。
「どうだ、精液を飲まれた感想は?」
「えっと、それは……悪いって言うか、嬉しいって言うか……」
「そうか。それじゃあ次は、いよいよ本番いこうぜ」
言うなり由奈(政人)は、ベッドに横になって、両足をM字に広げた。
「ほら、足の間に入ってこいよ」
誘われるままに、智也は上着を脱ぐのも忘れてそのまま由奈の両足へと体を沈めた。
両脇にはむっちりとした太ももがあり、その中心には、さっき智也が舐めた時以上に濡れて輝いている入り口が見える。
「ほら、両足を広げて体を安定させてから、ゆっくりと腰を進めてきて」
指示されるままに、智也は体を動かした。
由奈の割れ目に対して、真上を向いている智也のものは、そのまま腰を動かしてもとても入りそうになかった。
そこへ、由奈の指先が伸びてくる。
「ほら、こうやって入れる向きを合わせて」
指に押されて、ペニスが頭を下げる。
「そのまま、腰を動かして……」
じりじりとベッドの上を動くと、ペニスの先端に、柔らかく、濡れそぼった肉が当たるのが感じられた。
(こ、これがオマ○コの感じ……)
女の部分を、男の部分で感じつつ、その密着をさらに深めようと、智也は腰を動かしていく。
槍に当たる亀頭が埋め込まれていくのに合わせて、的となる割れ目は、左右に広がって智也のものを受け入れつつ、同時にうねうねと動き回り、智也のものへと絡みついてくる。
まるで独立した生き物のような動きに、智也のペニスはずぶずぶと引きずり込まれていく。
そして、根本までもが、すっぽりと由奈の中へと入ったのだった。
「ああ、これが女の人の中……由奈さんの中……」
男の最も敏感な部分で感じる、女の最も繊細な部分は、これまでに感じてきた以上の、最も強烈な快感を与えてきた。
「ああ、お前のチン○ンが入ってきているぜ」
それを伝えようとするように由奈(政人)が腰をくいくいと動かすと、それに合わせるように智也のペニスを包み込んでいる膣襞が、くねくねと動き、絡みついてくる。
もうそれだけで、智也は三度目の射精を迎えてしまいそうだった。
このままじっとしていようかと思ったが、オスの本能はそれを許さなかった。
思わず腰が動き、ぎこちないピストン運動を開始してしまうのだった。
ペニスを突き立て、引き抜く度に、めくるめく快感が智也を襲う。
ぴちゃり、ぴちゃり、と淫らな音が密着した股間から聞こえてくるのを感じつつ、智也はさらに激しく腰を振った。
「ああ、また出ちゃうよぉっ!」
三度目の射精は、これまでのものよりも激しく、そして強烈だった。
まるで、全身の力が抜けて、それが精液に作り替えられたかのように、勢い良くペニスから飛び出て、そのまま由奈の膣内へとぶちまけられるのだった。
「ああ、精液、入ってくるぅ……」
眼下でそう呟く由奈へと、智也は全身を覆い被せ、そのままぎゅっと抱きしめた。
顔が由奈の乳房へと辺り、心地の良い柔らかさを伝えてくる。
その合間にも、由奈の膣はひくひくと動き、智也の精液を一滴残らず搾り取ろうとするかのように動いているのが感じられる。
「どうだった? 初体験の感想は?」
頭上から、由奈(政人)が尋ねてくる。
「うん、凄く良かったよ。ありがとう」
「そうか。そりゃ、良かった」
そう言って、由奈(政人)はちらりと時計を見た。
「やばい。この薬、効き目は1時間だから、そろそろ戻らないとやばいな」
「え、そうなの?」
智也の初体験は、満足感をもたらす一方で、同時にもっともっとと欲望が訴えているのが感じられた。
「それじゃあ俺、今日は帰るからな。夜にはまた、チャットに入ってくれよ」
「うん。分かったよ」
慌てて着替えた由奈(政人)を、智也は玄関で見送った。
「あ、これ。お前の分の幽体離脱薬」
そう言って由奈(政人)は、ラベルのない小瓶を渡してきた。
「詳しい話はチャットでするから。それじゃあな」
言って立ち去る由奈(政人)を見送ってから部屋に戻った智也は、しばらくの間はさっきの初体験のことを思い返していて、いつの間にかオナニーを二回してしまっていたのだった。

ログ01・完
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