『小学校裏サイト・ログ03』
作:月華
あすか>ねえ、ねえ、幽体離脱薬って知ってる?
みさき>聞いたことあるけれど。本当にあるの?
あすか>あたし、手に入れちゃったんだ。みさきも使ってみなよ
みさき>どんなことに使っているの?
あすか>お姉ちゃんやお母さんに憑依して、セックスをしているの
みさき>そんなことできるんだ
あすか>うん、自分の体でするのはまだ早いから。予行演習だと思ってやってるよ。それに、やっぱりセックスって気持ち良いし
みさき>わたしも試してみようかな
あすか>じゃあ明日学校で薬をあげるよ
チャットで聞いた幽体離脱薬を友人の明日香からもらった美咲は、家に帰ってから、その小瓶を見つめた。
ドリンク剤よりも一回り小さな容器を振ってみると、中で透明な液体がゆらゆらと揺れる。
見つめつつ、誰に憑依してみようかな、と美咲は悩んでいた。
明日香の話では家族に憑依しているとのことだが、母親に憑依して、父親とセックスするというのは、ちょっと気持ち悪い。
わたしには姉はいないしなあ、と思っている所へ、誰かが階段を上ってくる足音が聞こえてきた。
この時間だと、部活が早く終わって帰ってきた、中学三年生になる兄の直樹だろう。
兄の部屋のドアが開けられる音を聞きつつ、美咲は手にしていた小瓶を見つめた。
そして、蓋を開けて、中の薬を、ごくりと飲み干したのだった。
空になった小瓶を机の上に置くのと同時に、体中の感覚が消えたようになった。
同時に、重力に体が引っ張られる感覚も無くなり、体が糸の切れた風船のように浮かび上がっていくのが感じられた。
正しくは、体ではなく、その視線だけが浮かび上がっていたのだった。
下を見てみると、椅子に座ったまま、後ろへともたれかかる自分の姿があった。
本当に幽体離脱したことを感じつつ、美咲の意識は隣の部屋にいる直樹の方へと向かった。
意識に合わせるように、視線が壁へと向かい、そのまま壁をすり抜けて、直樹の部屋へと入る。
そこには、部活で疲れた体を休めているのか、ベッドに仰向けになった彼の姿があった。
美咲は宙に浮かんだまま、すぐ近くまで寄ってみたのだが、気付かれている様子は無い。
それを確認した美咲は、明日香に習った方法を思い出し、直樹の真上で仰向けになり、そのまま体を降ろしていった。
体が後ろへと引っ張られ、何かにぴたりとはまるような感覚が起きると同時に、背中に布団の感触が伝わってきた。
美咲は、寝転がったまま、伸ばしていた右手を目の前に持ち上げてみた。
自分のものに比べて、ずいぶんと長く感じられる右手には、小学五年生である自分の体よりも、ずいぶんと筋肉がついていて力強く思えた。
視界に入った右手を見つめてみると、見慣れたまだ幼さを感じさせる自分のものではなく、太い指を持つ兄の手のひらだと分かる。
美咲はベッドから起きあがり、クローゼットを開いて、中にある鏡を見つめてみた。
そこには、見慣れた兄の顔が、半ば驚いたような表情で、こちらを見つめているのが見えた。
直樹(美咲)は、顔を左右に動かして、鏡に映る兄の顔を、位置を変えて眺めてみた。
それから、視線を下へと降ろす。
眼下に見える床が、やけに遠くに感じられる。
美咲の身長が145センチと、小学五年生の女子にしてはずいぶんと大きい方だが、それと同様に、直樹も170センチと長身なので、その差が床への距離として、はっきりと見て取れる。
足下から離れて見えるものの、不安感のようなものは感じられない。がっしりとした男の体つきのせいか、むしろ体の安定感の方が先に感じられるのだった。
直樹(美咲)は、上着のボタンを外そうとした。
手を掛けて、男と女ではボタンのかけ方が逆なのに気付いて、ちょっと手間取ったが、それでもすぐに外すことが出来た。
続けてランニングも脱ぐと、真っ平らな胸板が露わになった。
美咲の胸元は、まだブラジャーを必要とするほどではないのだが、やはり男と女では、胸の見た目が違うようだ。
女性のような柔らかい感じはなく、胸元の中央に、目印のように、ぽつんと二つの乳首があるだけなのだ。
下へと向けた視線を、直樹(美咲)はさらに下へと降ろし、ズボンのベルトへと手を掛けた。
ズボンを脱ぐと、トランクス一枚となった。
その中に、男のものがぶら下がっているのが感じられる。
股間の部分に何かがくっついていて、それが下へと引っ張られているのだ。
膨らんだトランクスの上から、おそるおそる触ってみると、ぐにゃりとした柔らかいものが感じられた。
その中に閉じこめられているものを見ようと、美咲は、トランクスを降ろした。
下着から解放されると、股間に何かがぶら下がっている感じと、それが外へと剥き出しになっている感じが、強められて感じられた。
股間から、体の外へと何かが張り出しているのは、不思議な感じだった。
まるで、尻尾でも生えているかのように思えた。
眺めてみると、もじゃもじゃと生えている陰毛の先に、丸い物がせり出しているのが見て取れる。
直樹(美咲)は、その部分へと右手を伸ばして、股間からぶら下がっているものを、怖々とつまみ上げた。
指先が触れると同時に、くすぐったいような感じが伝わってくる。
ぐにゃりとしたそれは、まるで芋虫を触っているかのように思えた。
「これが、お兄ちゃんのオチン○ン……」
口元から、美咲の気持ちを代弁するかのような、兄の弱々しい声が聞こえてきた。
兄のものを見るのは、まだ幼い頃に一緒に風呂に入って以来だった。
ずいぶんと昔のことになる上に、その時にもまじまじと見ることは無かったが、今、手にしているものは、記憶の中にあるものとは全く違っているのは一目で分かった。
先端部分の皮は剥けていて、その根本はえらのように張り出している。その下には、余った皮が集まっていて、亀頭と竿の部分で、違った色を見せている。
ペニスを手のひらに載せてみると、相変わらずぐにゃりとしていて、まるで中華料理の具材を思わせるものがあった。
ゆっくりと手を離してみると、支えを失ったペニスは、再び下を向いた。
直樹(美咲)は、さらに手を伸ばして、その下にあるものを触ってみた。
皺が刻まれたその部分は、ペニス以上に柔らかく、指先を動かす度に、その中にあるものが、小さく転がるのが感じられる。
伸ばした指先で陰嚢を包み込んでみると、その中に、小さな丸いものが、二つ包まれているのが感じ取れた。
本当に二つあるんだと、男にとっては当たり前なことに感心してしまった。
直樹(美咲)は、再び指先を、ペニスへと当てた。
体から突き出た部分からは、くすぐったい感触が伝わってくる。
その感覚は、女の体の時に、まだ感じる前に股間を感じた時と同じようなものに思えた。
(あんまり気持ち良いものじゃないのね。それとも、まだ勃起していないからかな)
そう考えて、勃起させてみようと思うものの、ではどうやれば良いのかが分からない。
そもそも、体の一部の大きさが変わるというのは、美咲にとっては想像できないことだった。
インターネットで男のものを見たことがあるが、それはいずれもエロサイトのものであって、すでに勃起したものだった。
ところが美咲の手の中にある直樹のものは、それに比べればずいぶんと小さく、ぐにゃりと柔らかくなったままだった。
これが本当に、上を向くほどに大きくなるのだろうか? 美咲は不思議でならない。
刺激を与えれば勃起すると思い、指先で擦ってみたり、左右に振ってみたりするのだが、相変わらず、柔らかいままだった。
そういえば、男はエッチなことを考えると勃起するはずだ、と思い当たった美咲は、いつもオナニーの時にする、エッチなことを思い浮かべてみた。
美咲のエッチな妄想。
それは、実の兄である直樹とのセックスだった。
全裸になった兄が、まだ幼い美咲の体へと寄り添い、胸を、股間を愛撫してくる。
いつもだったら、それだけで美咲の体は火照り、あそこが濡れてくるのだが、それでも手にしているものは、ぐんにゃりとしたままだった。
諦めずに、美咲はエッチな妄想を続けた。
ベッドに仰向けになる美咲へと、それを覆い尽くすかのように、直樹の体が被さってくる。
そんな光景を思い浮かべていた美咲の視点が、直樹の全裸にではなく、肩をすくめるようにベッドに横になっている少女――美咲へと向かった。
見慣れているはずの、自分自身の姿。少女という言葉には、まだ届かないような、幼さを残した裸身。
そんな自分自身の姿を思い浮かべていると、股間に変化が起こるのが感じられた。
ぐにゃりとしていたペニスへと段々と何かが集まっていくようになり、その内側から少しずつ膨らんでくるように思えた。
指先に当たってくる感触が、だんだんと固いものになり、同時に熱を帯びてくる。
心臓が脈打つのと同時に膨らんでいき、その先端は前を向き、その勢いで段々と上を向くようになってくる。
その光景に美咲は、テレビで見た、植物が成長する様を早送りで流した映像を思い浮かべた。
直樹(美咲)の股間では、すっかり勃起したものが、びくり、びくり、と脈打ちながら、上を向いていた。
頭を下げて見てみると、腹へとくっつかんばかりにせり上がっているペニスの先端にある亀頭が、はっきりと見て取れた。
その中心には、縦に切れ筋の入った、尿道口が見える。
インターネットで見た映像とはずいぶんと違った光景に戸惑いを感じるものの、それ以上に美咲をまごつかせたのは、そこから伝わってくる痛みだった。
かちかちになったペニスからは、急所を締め付けられるような、鈍い痛みが感じられるのだった。
締め付けられる、というよりかは、その中心へと、心臓が脈打つ度に送られてくる血液が、ぎゅうぎゅう詰めにされている、という感じだろうか。
こんなに痛くて、男の人は平気なんだろうか、と美咲は思いながら、上を向いている部分へと、指先を伸ばしてみた。
「んっ!」
指先に、体の一部とは思えないような固さを感じるのと同時に、痛みを感じているペニスの表面から、さっき感じたくすぐったいのとは違った刺激が伝わってきた。
思わず離してしまった指先を、直樹(美咲)は再びペニスへと伸ばした。
恐る恐る、蛇でも掴むかのように、大きく反り上がったものを握りしめる。
そんな指先の中で、充血したペニスは、暴れるようにして、びくん、びくん、と脈打ってくる。
右手を添えつつ、美咲は考える。
兄である直樹の体で、オナニーをしようとしている。男のペニスで、オナニーをしようとしている。
そう思うと、背徳感を感じるのと同時に、それに刺激されてか、ますますペニスが猛るのが感じられるのだった。
直樹(美咲)は、添えた指でペニスを軽く握りしめ、ゆっくりと前後に動かしてみた。
角張った指先が、女と違って見せつけるようにさらけ出された部分を擦るのと同時に、女の体とは違った感覚が湧き起こる。
(これが、男の人の感覚? 男の人の、オチン○ンの感覚?)
確かめるかのように、直樹(美咲)は、指先を動かし続けた。
その反応は、すぐに返ってきた。
その時の気分とかで、まるっきり感じ方に差が出る女と違って、男のものは素直だった。
強く、早く刺激すれば、それだけ、そこの部分から、性急な快感が生み出されていくのだった。
「ああ、これがオチン○ンの気持ち良さなんだ……」
右手でペニスを擦りながら、いつもオナニーをする時の調子で、直樹(美咲)の左手は、乳房へと向かっていた。だが、そこには筋肉質の胸板しかなく、わずかに膨らんだ乳房も、快感に合わせて尖ってくる乳首も無かった。
(男の人って、オチン○ンだけが気持ち良いんだ……)
そう納得した美咲は、シュッ、シュッ、と音を立てつつ、自らのものを擦り続けた。
「ああ、なんか男の人って、力が溢れてくるみたい……」
女のオナニーとはまるっきり違う反応に、美咲は酔いしれていた。
男のオチン○ンを手で擦るのは難しいとか言う話を友達から聞いたことがあるが、今は直樹の体として、擦られる側になっているせいか、手をどう動かせば良いかも分かってきた。
最初は初めて手にするペニスに対して、ぎこちない動きしか出来なかったが、女のクリトリスや膣口ほどに繊細なものではないため、自らのものを扱(しご)くその手つきも、だんだんと手慣れたものになってきた。
それに、全身に性感帯がある女と比べて、一箇所だけに集まっている男の方が、そこに集中できるということもある。
リズミカルに擦っていくうちに、だんだんと呼吸が荒くなっていき、女とは違う、性急さを感じさせる快感が高まっていくのが感じられるのだが、同時に美咲は、なんとなく物足りなさを感じていた。
何だろうか、と思ってから、さっき勃起をしたきっかけとなった、美咲の裸身を想像してみた。
すると、それに合わせるように、ペニスの固さが増し、興奮と快感が上昇するのが感じられた。
(男の体って、エッチなことを考えた方が興奮するんだ)
女の体の時には、もっぱら指先の動きが与えてくる快感に身を任せるようにオナニーをしていた美咲にとっては、初めての発見のように思えた。
(もっとエッチな気分になるにはどうすれば良いのかな?)
そう思った美咲は、机の上に置かれている、ログイン状態になっているパソコンへと目をやってから、椅子の前へと座った。
デスクトップを見ると、「映像」とだけ書かれたフォルダがあった。
もしかして、と思って開いてみると、バラバラな名前が付けられた、動画ファイルが並んでいた。
一番上にあったものを、美咲はダブルクリックした。
製造メーカーを表すようなタイトルがあってから、二十歳ぐらいの女の子が出てきた。
再生プレーヤーをいじって、動画をスキップさせると、画面には、いきなりセックスシーンが出てきた。
ペニスを挿入され、女性が体をくねらせているのが見える。
音声が聞こえないな、と思って辺りを見回すと、パソコンに接続されたヘッドフォンが見えた。
直樹(美咲)は、耳元へとヘッドフォンをセットした。
「あぅっ、ああん、あはっ!」
苦しげな女の嬌声が聞こえきたのだった。
アダルトビデオを見るのは、美咲にとって初めてのことではない。友達とチャットをしていて、インスタントメッセージと共に、動画ファイルを送ってもらい、それで見たことがある。
その時には、興奮するよりも、恥ずかしいという印象の方が強かったのだが、今、直樹の体を通じて見てみると、その印象はまるっきり違って見えた。
男優が腰を突き立てるのに合わせて、髪が乱れ、乳房が揺れる女優の姿に興奮してしまう。
それに追い打ちを掛けるようにして、女優の喘ぎ声が伝わってきて、直樹(美咲)の興奮をさらに高めていく。
直樹(美咲)は、動画を食い入るように見つめながら、勃起したペニスを扱(しご)き始めた。
アダルトビデオの刺激は絶大だった。
一気に快感が盛り上がったかのように思えた。
(ああ、オチン○ンって、こんなに気持ち良いものだったんだ)
女とは違う興奮の仕方に戸惑いつつ、今の体が欲している刺激を求めようと、直樹(美咲)は映像へと没頭した。
激しく擦っているうちに、直樹(美咲)は、ペニスの根本辺りが熱くなってくるのが感じられた。
まるで、何かがそこへ溜まっていくような感じ。
女の体にはない感覚に戸惑う直樹(美咲)であったが、やがてそれは、射精の予兆だと思い当たった。
そして同時に、悩みもした。
精液は、どうやって出せば良いのだろうか?
以前見たアダルトビデオでは、かなりの勢いで精液が吐き出されていたが、どうすればあんなに飛ぶほどに出せるのだろうか。
おしっこをするようなものかとも思うのだが、尿道口を緩めて、そこから自然と尿が漏れるのに任せている女からすれば、男がおしっこをする方法と言うのも、想像が付かない。
そんな風に悩んでいると、勃起していたペニスが、わずかに小さくなってしまうのが感じられた。
直樹(美咲)は、ペニスから伝わってくる射精の予兆と、目の前のパソコンから伝わってくる女性の嬌態に促されるままに、再びペニスを扱(しご)いた。
とにかく擦り続けてみようと決めた直樹(美咲)は、ペニスを弄り続けた。
そうしているうちに、さっき感じた、ペニスの根本に何かが溜まっていく感じがさらに強まり、同時に快感も急激に膨らんでいく。
突然、溜まっていたものが、ペニスを通じて外へと溢れ出ていくのが感じられた。
同時に感じる、急激な快感の上昇。
どぴゅるぅぅぅ! どぴゅぅぅぅっ!
まるで、その流れ出る音が聞こえてくるぐらいに、強烈な開放感を伴った快感が起こると同時に、手にしていたペニスの先端から、白濁の液体が、一直線に溢れ出て、その先へと飛んでいき、床へと落ちていく。
それは、美咲がオナニーをしている時にたまに感じる絶頂とは違う、まるで強制的に体の中のものを搾り取られていくかのような感じだった。
しかも、女の絶頂と違って、射精という目に見える行為を伴った絶頂を体験するのは、美咲にとっては初めてのことだった。
しばらくは、男の絶頂と、射精という行為そのものに対して、ぼんやりとしていた美咲だったが、その興奮は急激に冷めていった。
女だったら、絶頂の後はしばらくの間、頭の中がぼんやりとした気持ちが続くはずなのに、この体はそうではなかった。
まるで、ついさっきまでの興奮が夢であったかのように、快感はかき消えていた。
だが、夢でないという証拠を示すかのように、足下には、ペニスから吐き出された精液が垂れ落ちていた。
直樹(美咲)は、慌てて机の上にあったティッシュを手にして、床へとしゃがみ込み、落ちた精液を拭き取り始めた。
幸いとフローリングだったため、すぐに掃除をすることが出来た。
ティッシュを丸めてゴミ箱に捨ててから、直樹(美咲)は再び椅子へと座った。
股間を見ると、半勃ちと言った状況で、その先端からは、さっきの射精で吐き出しきれなかった精液が、にじみ出ている。
直樹(美咲)は、それを指で掬って、目の前へ近づけてみた。
白く濁った精液は、指先の上で、わずかにどろりと垂れる。
直樹(美咲)は、指先を鼻先へと近づけて、その匂いを嗅いだ。
それは、落ちた銀杏の実が潰されて出している匂いに近かった。
そのまま直樹(美咲)は、舌を伸ばし、指先をぺろりと舐めた。
舌先に、しょっぱい味が広がっていく。
(これが、お兄ちゃんの精液の味……)
美咲にとっては、禁断の味のように思えた。
そんなことをしているうちに、直樹(美咲)のペニスは、再びさっきと同じ固さと大きさを取り戻していた。
さっきから再生が続いたままのAV動画を見て、ペニスを扱(しご)き始めた直樹(美咲)だったが、その途中で、ふと、あることを思いついた。
時計を見ると、まだ両親が帰って来るには時間がある。
直樹(美咲)は全裸のままに、部屋を出て、隣にある美咲自身の部屋へと向かった。
歩く度に勃起したペニスが、両足の合間で激しく揺れるのを感じつつ、ドアを開けて、部屋へと入り込む。
見慣れた自分の部屋を、いつもよりも高い直樹の視線で見つめつつ、椅子の背もたれに身を預けたままになっている自分の姿に目をやった。
直樹(美咲)は、眠ったようになっている自分自身の体を持ち上げるようにしてから、いわゆるお姫様抱っこの形をした。
自分自身の体を両腕で抱き上げるのは、不思議な気持ちだった。
直樹の腕力で持ち上げているためか、腕の中にある少女の体は、ずいぶんと軽いものに感じられた。
そのままベッドへと持って行き、横たわらせて腕を抜く。
相変わらず寝たままの状態になっている自分の体へと手をやって、着ている服を脱がせ始めた。
まるで、自分そっくりな等身大の人形の服を脱がせているかのように思いつつ、直樹(美咲)は、そんな自分の行為に、だんだんと興奮を覚えているのを感じてきた。
(これって、お兄ちゃんの体が興奮しているってことかな? それともわたしの心が興奮しているのかな?)
どちらが原因なのか分からない感情を思いつつ、直樹(美咲)は、着ている服を全て脱がせ、残り一枚となったパンツへと手を掛けた。
ゆっくりと降ろすと、その中からは、まだ女肉の原型とでも言った、小さな筋だけで出来た股間が現れた。
それを見ていると、触ってもいないペニスが、痛くなるまでに勃起していくのが感じられる。
直樹(美咲)は、自らの裸身を見つめながら、ペニスを擦り始めた。
「美咲……お兄ちゃん、美咲のことが好きなんだ。愛しているんだ。だからほら、俺のオチン○ン、こんなに大きくなっているんだ」
直樹(美咲)は、股間を眠っている自らの顔に近づけて、見せつけるようにした。
あどけなさの残る女の子の顔と、凶暴なまでに勃起した男のペニス。
そんな組み合わせを見ていると、直樹(美咲)の中では、不思議なまでに興奮が高まり、それに合わせて射精の欲求が高まっていく。
「美咲、好きだよ。俺、美咲のこと、大好きだよ」
自分が言われたいと思っていることを口にしていると、耳元に兄がいて、本当にそう言ってきているかのような気持ちになってくる。
そんな中で再び湧き起こる、ペニスの根本が熱くなる、射精の予兆。
二度目となる今回は、ペニスの猛るがままに任せた。
「美咲、美咲……」
その名を何度も口にしつつ、激しく扱き立てる。
「ああ、出るぅ、出るぅぅぅ」
どぷぅぅぅ! びゅるるぅぅぅ!
体に穴が空いて、そこから溜まっていた精液が一気に溢れるかのような快感が、直樹(美咲)を満たしていく。
ペニスの先端から溢れ出た直樹の精液は、目を閉じたままの美咲の顔へと吹き付けられる。
「ああ、まだ、出るぅ」
擦り続けると、根本に残っていた精液が押されるようにして吐き出されては、美咲の顔を覆っていく。
自分自身の顔へと精液が掛けられている。
そんな光景を、美咲は汚いとは思わなかった。
むしろ、兄の精液を受けられて、幸せだと思っていた。
「美咲、気持ち良かったよ」
(お兄ちゃん、わたしも、気持ち良かった)
口と心での一人二役を直樹(美咲)は行った。
そんなやりとりをしているうちに、二度の射精を終えたペニスは、またしても回復して、その固さと大きさを取り戻していった。
直樹(美咲)は、三度目の射精へ向けて、猛烈にペニスを扱(しご)き、そして続けざまに味わってきた射精の感じを再び感じ取った。
擦り続けながら、直樹(美咲)は、横になっている美咲の体に跨るようになり、ペニスの先端をその小さな口へと向けて、左手でその口を開かせた。
「美咲、お兄ちゃんの精液、飲んでくれっ!」
三度の、開放感を伴った射精の快感と共に、ペニスの先端から飛び出した精液が、美咲の口の中めがけて一直線に飛んでいくのが見て取れた。
その口中へと、三度目だと言うのに、最初の時と変わらないぐらいの分量の精液が満ち溢れていく。
それを見届けた直樹(美咲)は、再び直樹の部屋へと戻った。
そして、脱いだ服を元通りに着てから、最初の時と同じように、ベッドに横になり、美咲は直樹の体から抜け出ていった。
壁を通り抜けて自分の部屋へと戻ると、全裸のままにベッドに横になり、顔と口に兄の精液を浴びせられた自分の姿があった。
美咲は、自分の体へと、その意識を重ねていく。
体が引っ張られるようになり、体の重さが感じられるのと同時に、顔と口中へ掛けられた、精液のどろりとした感触が伝わってくる。
美咲はしばらくの間、口の中で舌を転がし、兄の精液を味わった。
そして、ごくりと飲み込んでから、
「美味しいよ。お兄ちゃんの精液」
と、呟いたのだった。
ログ03・完
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